火の山連峰を縦走せよ!(秋穂町〔山口市〕「陶ヶ岳〜火ノ山〜亀山」)

火ノ山連峰
ゴジラの背中のような火ノ山連峰・・・

今は山口市となった旧小郡町から瀬戸内海の秋穂方面を望むと 平野の中にそびえるギザギザの山並みを見ることができる。
これが今回 トライする「火ノ山」と呼ばれる山だ。
この画像は少しガスがかかっている状態で撮影したものなんで よく判らないと思うが、一つの山塊ではなくて ピラミッドのような三角形の山が5〜6個連なって存在している。どれもこれも岩が剥き出しの状態なんだが 標高は低いものの 見るからにマニアックで、実際 ロッククライミングの練習場として有名な山なんだとか。

わしもこの山を見るたびに いつかは登ってみたいと思っていたんだが、ロッククライミングに挑戦するほど勇気もないし、「お手軽登山」というには ちょいと敷居が高そうな気がして なかなか登るきっかけがなかったのだ。 
で、今回ももちろん この山以外にも他にも選択肢はあったのだが、やはり「火ノ山」はいつかは制したいと思っていたし、12月としては珍しく寒気団が押し寄せてきた今回は雪の可能性が高い山間部よりも 気候の温暖な瀬戸内側の山を選ぶのがベターだろう、ということでトライしてみることにしたぞ。

火ノ山地図
ここでちょいと解説しておくと 「火ノ山」というのは この山並みの真ん中にある標高304Mほどの岩山で 主な岩峰は海側から「亀山」・「遠下山」・「梅ノ木山」・「火ノ山」・「天神山」・「陶が岳」・「観音山」となっている。

その他にも「龍神山」や小さい突起を加えると14個ものピークのあるんだが、どれもこれも200M〜300Mで 見た目ほどアップダウンがあるわけではない。 
昔はこの山は島で、昭和初期の干拓によって周囲を田んぼに囲まれた独特の景色になったそうだ。海抜0Mから聳え立っているんで 標高以上に高く見えるわけだな・・・。

もちろんこんな山だから登山コースはいくつもあって 一つの山をトレッキングするだけでも良し、コースを無視して岩をよじ登って垂直に進んでも良しなんだが、今回わしがチョイスした「陶が岳〜亀岳コース」だと 普通の人なら3時間半くらいで縦走できるらしい。
御覧の通りの岩剥き出しのコースなんで そんじょそこらの1000M級の山に比べて たぶん勝らないだろうけど それほど劣らないんじゃないか?と思わせる スリリングで景色も面白く あちらこちらに山岳仏教っぽい遺跡も転がっていて しかも頂上は瀬戸内海が見渡せる360度の絶景が待っていて なにげにオススメなコースとなっているのだっ!

ちなみに「火ノ山」というのは この山に昔 狼煙場があったことに由来している。 何かの異変や伝令を知らせるために 広島県付近であげられた狼煙がこういう山の頂上に設けられた狼煙場を次々とリレーして伝えられ、最終的には下関の「火の山」までの経路を辿って行く仕組みになっていたらしい。
昔の人は良く考えているよなあ・・・

さっきも書いたように この火の山はいろいろな登山コースがあって 一般的には西からの「名田島新開作」からのアプローチか、北の松永さんちから登るコースがチョイスされるらしい。駐車場もちゃんとあるんだが 今回は縦走をするつもりなんで 中間点の「セミナーパーク」の駐車場に車を置いて そこから歩いて松永邸まで行くことにしよう。

セミナーパーク駐車場 ちょうど火の山連峰の中心付近に位置する「セミナーパーク第五駐車場」に到着〜♪ 左のとんがっている山が亀山(火ノ山南峰)だ。

ここから道路に出て左に少し進めば「陶が岳登山道」の看板があるんで 道なりに進むと・・・

登山道標識
松永邸 で、これが松永邸。個人の家だが登山者のために敷地の一部を駐車場として利用させてくれているらしい。

昔の旧家というか地主というか なんか史跡みたいな感じになっていて 文化財の看板が立てられていたな・・・
個人の庭にしてはしっかりと手入れされていて なかなか見事なんだが、あくまでも個人のご好意で利用させていただいているんで 失礼の無いように。

登山道 松永邸から裏山に進むと 羊歯の中を歩くコースから雑木林を延々と進むコースとなる。道は良く踏まれていて傾斜もないノンビリコースなんだが 景色が足元しかないんで けっこう長く感じるな。

しばらく進むとコース唯一の水のみ場が見えてくる。飲めるものかどうかは知らないけど・・・
水場

岩・・・
どんどん進んでいくと雑木林の向こうに陶が岳、観音山のむき出しの巨岩が見えてくるぞ。

陶が岳観音祠 磨崖仏

頂上の少し手前に「観音祠」があるんで 立ち寄って観察することに。
岩の空間を利用した祠で 昔は観音様がいらっしゃったと思うのだが 現在は中は空っぽ。よく見ると天井にはロッククライミングの練習用に杭なんかが打ち付けてあるぞ。なにもこんなところまで登ることは無いと思うのだが・・・

ちなみに横を見ると ちゃんと岩に観音様が彫られていたな。この陶が岳の北隣の山が「観音山」ということになっているのだが、一説によると昔は「陶が岳」が「観音山」で 今の「火の山」が「姫山」、「亀山」が「火の山」と呼ばれていたんではないか?という話もあるらしい。
わしもこの観音様がある山が「観音山」で 一番南の亀山が「火の山」の方が なんか判りやすい様な気もするんだがな。 ま、知ったこっちゃない話だけど・・・

ロープ・・・この観音祠から登山道に戻り、ロープを伝って崖のぼりをすると ようやく最初の岩峰、「陶が岳」の山頂だぁっ!!
陶が岳 陶が岳
陶が岳山頂
むぅ〜、噂どおり 360度の素晴らしい景色だな。

左が陶が岳山頂におわします祠。右の写真はこの祠付近から眺めた下界の様子。うっかり足を滑らせたら 真っ逆さまに落ちてデザイア状態だ。

ここまでの所要時間は約45分。 ここで休憩をとっても良かったんだが、まだコースの最初のピークに過ぎないんで それは後にしようかの。
頂上から下界を望む
陶が岳 次の天神山を目指して尾根道を進み ふと振り向くと先ほど小さい祠が祭られていた陶が岳の山頂が。
あの岩のてっぺんに祠があったわけだが 客観的に眺めると やっぱ趣があるというか 何とも言えないものがあるなあ・・・

基本的に登ったり降りたりのコースなんだが はた目で見るよりはきつくなく、尾根道は明るくて歩いていても非常に楽しいぞ。

こういう山だから開発の手も入ってないから 意外に紅葉とかも綺麗だし あちこちに点在している宗教関係の遺跡も楽しい。小さいお子さんや足腰の弱い人にはアレだが これはなかなかオススメの山だな。
火の山

火の山山頂 陶が岳から45分でメインの「火の山」の山頂だ。 左の祠が火の山山頂にある石鎚神社。国旗が掲揚されていて眺めもバッチシだ。

この縦走コースはこんな岩だらけの峰ばかりなんで 当然トイレも途中には無いんだが 今日はこの祠の後ろで罰当たりにも登山者の残したと思われる脱糞の跡を発見してしまったぞ。(さすがにデジカメには撮らなかったけど)

余程我慢できなかったんだろうけど もう少し木陰とか岩陰とか コースから外れたところでいたして欲しかったな。しかも「これくらい我慢できなかったのか?」と思わせるほど 大した量じゃなかったし・・・(←じっくり観察するな)
山頂からの風景
山並み これはどっちを見た方向だっけ? 亀山山頂
石槌大権現 火ノ山から峰を二つ越えると30分で火ノ山南峰の「亀山」だ。ここからいよいよ下山になるのだが 亀山の巨岩を巻いて降りる形になる。

前を見ると小さい峰があるんだが これが「石鎚大権現」。岩のてっぺんに小さな祠があるんで手を合わせて拝んでおこう。

ココからのコースは岩の壁の景色がなかなか面白いんだが かなり足元が危なっかしくて細くて急斜面だ。踏み跡がしっかりしているから迷うことも無いと思うのだが 下りで使うより登りで通るほうが辛いんではないかなあ?
ココに至るまでに3時間近く尾根を登ったり下がったりしていたんだが 標高が低いこともあってそれほど辛くも無かったけど このコースに入ると膝が一気にケタケタと笑い始めてきたからなあ・・・
巨岩
祠 安全の道
「安全の道」って言われてもなあ・・・
下山の道 岩の道から雑木林になると この登山コースもいよいよ終わりが近いぞ。下を見るとスタート地点のセミナーハウスも見えて来たな。

右の画像が山の入り口になる石垣のはしご。昔の神社か城かなにかの名残なんだろうか?
何の石垣だろう?

登山道
亀山の巨岩から約30分でセミナーパークの自然遊歩道の奥にある「亀山登山道入り口」に到着〜♪ここからテクテクと駐車場まで歩いて本日の山行は終了じゃ。

もちろん こちらの方から登って「亀山」〜「火ノ山」〜「陶が岳」と 逆の行程を進んでも面白いとは思うんだが 始めてこの山に来る人には 若干 この入り口がわかりにくいし、先ほども書いたように この縦走コースで一番ハードな部分はココから亀山までの巨岩を巻いて登る行程なんで 体力の配分には注意が必要かも。
体力に自信の無い人は やはり松永さんちに車を置いて 陶が岳か火ノ山まで登って 体力と時間とを考えながら縦走するか下山するかを考えても良いと思う。

しかしこの縦走コースは300Mクラスのお手軽な山にしては 景色の面白さやスリリングさがあって なかなかマニアックだったな。低山が多い県内でも こういうタイプの山は珍しいんじゃないんだろうか?

わしなんてトレッキングを始めてから3年くらいしか経ってないし お手軽な山しか登っていないからアレなんだが インパクトで言えば防府市の「右田が岳」、豊北町の「白滝山」、徳地町の「白石山」、「莇ヶ岳」なんかと同じくらい名峰だと思うぞ。 ヒマな人はトライしてみてはどうかな?ふっふぅ〜・・・

(2年位前に この山で中年の女性が岩場から足を滑らせて亡くなった、というニュースを見たんだが、ロッククライミングに挑戦するような人には わしは特にアドバイスできるようなことも無いけど、普通のお手軽トレッキングを楽しむ人はコースを外れたりしないように、 特に崖の上では足元に充分注意してくだされ〜)

[DATE FILE]

火ノ山・・・JR山陽本線・四辻駅よりセミナーパークへ。
MAP

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