親切なクムジャさん

2005年青龍賞 作品賞・主演女優賞受賞

 「復讐者に憐れみを」「オールドボーイ」に続くパク・チャヌク監督による復讐3部作の最終章。韓国では「ぴょんしん=変身」という言葉がキーワードのように使われて、これまでと全く違った役柄を演じるイ・ヨンエの変身が話題になった。

議政府刑務所

 冒頭で、13年の刑期を終えてクムジャ(イ・ヨンエ)が出所する刑務所。伝道師の差し出した豆腐の皿をひっくり返して言う「のな・ちゃらせよ(大きなお世話です)」は流行語になってテレビのバラエティ番組などでよく使われたらしい。
 門の人に「映画の撮影場所を見たい」と言ったら何やら内線電話。英語をしゃべる人が出てきて「門の中は立ち入り禁止、保安上の問題があるので撮影も禁止」と言ったが、不肖ばつ丸、ここまで来たからにゃ写真撮らずに帰らりょか。

行き方 地下鉄1号線ウィジョンプ(議政府)から南方面「ういじょんぷ・きょどそ」へタクシーで15分。


ソウル駅

 出所したイ・ヨンエがソウルへ戻って来てたくさんの乗客たちに混じって歩く通路。服役していた間にすっかり様子が変わったソウル駅。KTXが発着するようになり、駅舎も空港のようなデザインの近代的なものができた。この日は記録的な黄砂で、こんな近くでもかすんでいる。

 「黒水仙」のロケ地にもなった隣接する旧ソウル駅はもう使用されなくなり、入り口は封鎖されている。日本が作った建築物でもこれを壊すという話は聞かない。

行き方 ソウル駅の各ホームに降りた乗客が出口に向かう9番・10番あたりの通路。


シボム・アパート

イ・ヨンエが住む古いアパートの外観。石段を歩いて行くシーンでよく登場する。終盤、娘ジェニーが雪の中をはだしで歩いて行く場面の橋もこのアパートにある。映画「クライング・フィスト(拳が泣く)」でリュ・スンボムが住んでいるという設定のアパートもここで、同じ石段が使われている。
 見たとおりの古いアパートでソウル市の計画では建て替えのため、06年のうちに取り壊される予定。

行き方 地下鉄4号線フェヒョン(会賢)1番出口を出てすぐ右折、三叉路はレックスホテルの方へ行かず右へ。南へ向かってひたすらまっすぐ道をのぼり、パレスホテルや会賢洞事務所の横を通り過ぎ地下鉄出口から400mくらい行くと、道を上がりきったところにシボム・アパートが建っている。地図によっては「会賢市民アパート」となっていることもある。


娘の消息を探りに侵入したビル

 養子に出された娘の消息を知るためにイ・ヨンエは昼間訪ねてあたりをつけておいたビルに夜窓を破って侵入する。写真左は昼間ビルを訪ねる際に出て来た駐車場。

行き方 地下鉄2,3号線ウルチロ・サムガ(乙支路3街)1番出口と2番出口の中間にある道を100m歩いたところ。右に駐車場、左にビル。


レーブ・ド・シェフ

 出所したイ・ヨンエが勤めるケーキ店。映画での店名は日本語の「なるせ」。店主は日本でケーキ作りの修行をし、刑務所にも指導に行ってイ・ヨンエに教えたという設定のチャン氏(オ・ダルス)。言葉の通じないオーストラリア人夫婦に日本語で声をかけてみるのがおかしい。ひと仕事終えた被害者の家族たちが丸テーブルを囲むのもこの店。

 「レーブ・ド・シェフ(シェフの夢)」というのがこの店の本当の名前。
実際に訪れてみると、映画では大きな丸テーブルが置かれていた場所にはパンやクッキーの販売台が置いてある。3人がけの小さなテーブルがふたつとカウンター席があり、ケーキと飲み物を店内で楽しむこともできる。

 ラスト近くで、成長したウォンモ(カメオ出演の○・○○)が登場するトイレはセットだったようで、この店には客用のトイレそのものがない。
 大きなケーキ店は候補からはずし、個人経営で小ぢんまりした店の中から選ばれたというここには05年1月中旬に撮影が行われた時のスナップ写真がびっしり貼ってあり、棚にはオーナーがケーキ作りの勉強をした日本とフランスの国旗が太極旗とともに飾ってある。レジにあるコンピューターの壁紙は撮影時の記念写真。

 掲示板への情報によれば、06年の春に店内改装工事が行なわれていたとのこと。

行き方 ソウルの北に隣接したコヤン(高陽)市のイルサン(一山)地区。地下鉄3号線ペクソク(白石)駅5番出口から大きな通りに沿って西へ。サムソン、LG各家電店の横を過ぎ、信号のある最初の交差点を右折、1ブロック行ったところにある。


石垣の道


 イ・ヨンエを襲って拉致しようとした「JSA」のふたり(カメオ出演)が返り討ちに遭う石垣の道。ラストシーンも同じ道で撮影されている
 待ち伏せの車が停まっていたのは17番という住所プレートのある家の前(タクシーの後ろ)。3人が降ってくる雪を口で受けるラストシーンはそれより20mくらい東門寄りの場所(写真右)。


行き方 釜山地下鉄2号線ケグム(開琴)駅5番出口を出てタクシーを拾い、チュレヨゴキョ(周礼女高校)へ向かう。正門ではなく東門(横断幕のある場所)の正面に伸びる道路が撮影場所で、待ち伏せの気配に気づいた母子が立ち止まる(老人が歩いているあたり)シーンのバックに見えている柵のようなものが東門の扉。



釜山鎮駅地下通路


 刑事夫婦がケーキ店を訪ねてきた帰り道に「殺人犯の作ったケーキなんか・・・」と道端にケーキを捨てるシーン。チェ・ミンシクの妻が携帯電話でイ・ヨンエと話しながら家へ向かう場面。それにラストの方で白いケーキを持ったイ・ヨンエたちが通る場所もここ。


行き方 釜山地下鉄1号線プサンジン(釜山鎮)下車。一番南(釜山駅寄り)の出口から出て、大きな通りに沿って南へ歩くと5分で国鉄の広い線路をくぐる歩道と車道がある。その歩道トンネルの入り口が刑事夫婦の場面。そしてトンネルを抜けた場所がチェ・ミンシクの妻のシーン。


COEX水族館

 女高生のイ・ヨンエがペク先生(チェ・ミンシク)に相談の電話をかけるシーン。COEXモールの北端にあるCOEX水族館で撮影されている。
 その場所は水族館の最後のコーナー、クラゲの仲間を展示している部屋にある。クラゲのパネルの真下にあった公衆電話は小道具として持ち込まれた様子。


 COEX水族館は「アメノナカノ青空」など、いろいろな映画やドラマに登場するが、05年の夏に大ヒットしたテレビドラマ「私の名前はキム・サムスン」で水族館内のレストランが使われた時の写真がかかっている。そのパネルの下の方に小さく写真と「親切なクムジャさん」撮影場所という文字も。レストランはその後閉店。

行き方 地下鉄2号線サムソン(三成)5、6番出口方面から広場を抜けてCOEXモールに入り、シネコン「メガボックス」のさらに奥。


大月分校(忠清北道オクチョン郡チョンサン面)

 チェ・ミンシクがオクチョンでの撮影に臨んだという記事とエンド・クレジットの大月分校を総合すれば、復讐シーンはどうやらここ。69年に創立された大月小学校は過疎化が進んで分校となり、ついにはチョンサン(青山)小学校に統合されたらしい。写真はチョンサン小学校のHPから。


 

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