柏の安房栖神社

手賀沼の南、柏市「大島田」に「安房栖(アワス)神社」がある。社伝では安房一の宮安房神社の分社とされるが、記録上は元和年間の創建、祀神は「少彦名命」とされている。

   

鳥居

県道から住宅地の中の小さい路地に入る。こんもりと樹木の茂る丘の登り口に両部鳥居があり、「安房栖神社」の額がかかっている。 

槙の実

槙、楠、椎などの大樹が茂る境内はほの暗く、石段や踏石も乱れ、落葉で滑りやすく足元が覚束ない。よく見ると槙には赤と緑の綺麗な実がついている。千葉県では槙は土地に合っているのか良く育ち「県の木」に指定されている。

大楠

境内の中央に巨大な楠木が根を張っており、その隣に社殿を納める覆屋、狛犬、灯篭がある。この後方に塚があり「浅間神社」、「阿夫利神社」、「三峰神社」などの祠が並んでいる。

本殿

流れ造り、嘉永年間の再建。覆屋のお陰で彫刻はよく保存されているが垂木がかなり乱れている。祀神「少彦名命」は大国主命に協力し国土開拓を進めたが途中粟島から常世の国にスピン・オフした。近世には医療の神にもなった。「淡島神社」や「粟島神社」に祀られるのが普通である。

摂社

境内にはもう一つ鳥居があり「厳島神社」を祀る祠がある。明治維新後、近在にあったのをここに移してきたものである。「少彦名命」を祀る神社になぜ「安房栖」の名前がついたのか。「安房神社」の影響があったのか。「淡州神社」とでも書くべきではないか。

国道16号線

昭和40年代、この国道の出現で農村は郊外住宅地に一変した。国道側から社の杜を見たところである。国道に面して「大島田地区の産土神、農耕と医薬の神様安房栖神社」という真新しい看板が立っている。

泉蔵寺

境内に接して真言宗豊山派「泉蔵寺」がある。本堂や弘法大師立像は新しく、伽藍の清掃も行き届いている。「新四国八十八箇所」の第49番(松山市浄土寺)と第74番(善通寺市甲山寺)の札所にもなっている。「安房栖神社」の別当だったのではないかと思われる。



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