【工作教室】LEDの基礎知識 by 敵のまわしもの

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 いよいよ電子工作に入りますが、その前にLEDとは何か?をやりたいと思います。

 LEDはもちろんダイオード(半導体)の一種ですから極性があります。普通は2本足で片方がアノード(陽極)、もう片方がカソード(陰極)です。陽極から陰極の方向にしか電流は流れません。逆方向には抵抗となって流れないのです。もちろん極端に高い電圧をかければ絶縁破壊をおこして流れますが、それは素子の破壊を意味します。
(ちなみに雷というのは電気が流れないはずの大気に超高圧の静電気が作用して絶縁破壊が起きたということになります。)

 各種素子には定格というものがあります。LEDなら、これ以上の電圧に達しないと光らないよとかこれ以上の電流が流れると損傷しちゃうよという限界をしめす閾値です。点灯回路を構成するときには当然必要な値ですから、LEDなどの素子を購入する際は必ず一緒にデータシートも入手して下さい。パッケージに同梱されてる場合が殆んどですが、請求しないと付かなかったり別売りの場合もあります。またメーカー型番からネット検索してダウンロードできる場合もあります。とくに初心者は「みてもわからん」とか言わず入手しておいてください。2本の端子のどっちがアノードかわからなければ配線のしようもありませんから。普通は脚の長さが違うとか何かマークがついてるとか、識別できるようになってます。一般論として脚が長い側がアノードとか、カソード(またはアノード)側にマークがあるとか、定格電圧は赤・黄・緑なら2.2〜2.4Vくらいで白・青・電球色が3.2〜3.6Vくらい、また定格電流は概ね20mA、逆耐圧は5Vくらいです。

 以上はあくまで一般論なので例外もありえます。必ず購入したLEDのデータシートなりでご自身で確認してください。電球のフィラメントは多少なら過電圧・過電流にもたえられますが、半導体の場合は一瞬で破壊されます。LEDに12Vをダイレクトに印加したりすれば一瞬まばゆく光った途端、ひと筋の煙とともに昇天してしまいます(体験者談)。

 下の画像はφ3mmのタイプの白色LED(バックはデータシート)とチップタイプのサイドビュー白色LEDです。チップLEDは20個くらいで短くカットしてありますが普通はこれが長くリール状に例えば3000個とか繋がってます。φ3はLEDとしては小型の部類ですが、これでもNの車輌に組み込むにはかなり大きめです。

 さて、LEDは定格電圧以上の電圧をかけ、かつその時の電流値が定格以内で発光します(定格以上なら昇天)。例えば定格値が3.5V・20mAで電源電圧が12Vだったとすると、12−3.5=8.5(V)の電圧の時に20mAとなる抵抗値をオームの法則から求めてやります。抵抗(Ω)=電圧(V)÷電流(A)ですから、この場合の計算値は425Ωですね。mAをAに直して計算するのをお忘れなく。ただし計算値ピタリの抵抗が売られている訳ではなく330・390・470・560など一定の系列化された値ですし、実際の抵抗値にも表示値の10%とか5%とかの誤差分があります。またパワーパックの出力もMaxが12Vピタリとは限りません。「余裕」を持って15Vくらい出ちゃう製品もあったりします。ということで抵抗値は計算値ピタリのものではなく、それなりの余裕を持ったものを選んでください。また抵抗の定格には1/4Wとか1/8WとかのW数というものもあって、流せる電力(=電流×電圧)には当然ながら限界があります。抵抗値が決まればオームの法則からLED回路の電流値が計算できますから、それに電圧値をかければ何Wか求まりますね。抵抗に定格をこえた電力をあたえると即破壊とはなりませんが発熱したりして非常に危険です。(ライト点灯したら車体がメルトダウン…)チップ抵抗だと1/8W(または0.1W)、普通のカーボン抵抗で1/4W、小型だと1/8Wくらいが一般的です。ただし小型でも1/6Wとか1/4Wとかもあるようです。経験的に点灯回路には1/8Wだとギリギリでちょっと苦しいようです。
(「定格」は安全率を見込んだ多少余裕のある数字のはずで、普通はギリギリ即NGとはなりませんが、ちゃんと計算してくださいね)

 最初のほうで逆の電圧をかけたら壊れるという話をしましたが、LEDの逆耐圧は概ね5V位とそう高くありません。だから逆方向の電圧からLEDを保護するために整流用ダイオードも入れておきます。つまり抵抗・LED・ダイオードを直列に配線してやれば点灯回路は完成です。素子をつなぐ順番はどれが先でもかまいません。なお動力車の場合はモーターが発電機の役割もしてくれて走行とは逆向きにわずかな電気を発電してしまう作用(逆起電流)があります。これを放置しておくと逆方向に進んでいるのにボーッとLEDが光ってしまうので、動力車用回路にはこのノイズ吸収のために0.1〜1μFくらいの容量のコンデンサを並列に入れてやる必要があります。

 こちらの画像は手前側のオレンジ色のがLED保護に使えるいわゆるガラスダイオード。片方に青いマークついている側がカソードです。奥のはカーボン抵抗。縞模様の色の組み合わせで抵抗値を現しています。どちらも一袋100個入りとかの大人買いしても300〜500円程度で入手できます。もちろんチップタイプのものもあります。小型なのはいいんですがピンセットが必需品だったり組むのは大変です。

 

【工作教室】LEDライト基板の製作(1)へ続く

 

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