●2000年1月9日
念のためもう一度土の中をじっくり見てみました。すると卵らしきものを発見しました。長いほうで約2mm、短いほうで1.5mmほどのラクビーボールの形
をしています。 さて何が生まれてくるか観察を続けます。 |
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●2000年1月12日
なんと、ノラクラミミズに似たミミズが3匹歩道にいました。この真冬にもフィールドでは生きていたのです。
●2000年1月24日
また、ノラクラミミズに似たミミズを一匹見つけました。瀕死の状態ですが、写真を撮り飼育箱に入
れました。
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●2000年
2月5日
いつまでたってもこの透き通ったミミズは3センチ以上には大きくなりません。ひょっとして小さいミミズの種類=ヒメミミズなのでしょうか。
腸?血管?神経?が良く見える。 |
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●2000年2月5日
長さ90センチ、奥行き45センチ、高さ45センチほどの木箱を作りました。これに土を30センチほど入れ、その上に落ち葉のコンポストをかぶせました。
ここにいままでの飼育箱の土を全て入れました。 |
●2000年2月27日
木箱の中にクソミミズ(後日他の種類のミミズであることが判明する)を約80匹入れました。入れるとき、大きいミミズが尾部の背面から白濁した液体を噴き
出しました。 |
●2000年3月20日
木箱の飼育箱の中を探したら、いました底のほうに元気なノラクラミミズに似たミミズが!この方式だと土の深いところにいるミミズも飼えそうです。 |
●2000年3月25日 山にいたミ
ミズを飼う
山の林にいるミミズです。白っぽい部分が二つあり、環帯が二つあるように見えます。現在体長7センチメートルほど。 |
●2000年5月13日
木箱の中をゆっくり見てみると80匹いれたミミズはクソミミズではなく、フトミミズ科のいろいろな種類のミミズのようです。 |
●2000年4月27日
早朝の雨の歩道で2匹のノラクラミミズに似たミミズを見つけました。そのままでは、人に踏みつぶされるか、日焼けで死ぬしかなさそうなので、持ち帰り飼
育箱の中に入れました。現在3匹飼育中なので、繁殖すると良いのですが。 |
●2000年6月18日
新居を構えた研究員の庭にミミズを放すため、ヒトツモンミミズに似たミミズを早朝に十数匹捕まえてきました。いつも使っているペットボトルで作った仮飼
育箱に入れ、土と枯葉入りの輸送箱を作っていました。3時間ほど経ってペットボトルのミミズを見ると、塩辛のように溶けているではありませんか。冬には、
何ともなかった方法ですが、朝の気温が20℃ぐらい、日が昇ってくると25℃以上になるようです。この温度と水分でヒトツモンミミズに似たミミズは参るよ
うです。完全に溶けているのは2〜3匹ですが、生きているのも部分的にやけどしたようにやられていました。彼らも元気になることはありませんでした。一匹
でも溶けると、まるでその消化酵素で他のミミズもやられるような様子でした。
そういえば、鎌倉に実験用のミミズを採取しにきた研究者は、春先にもかかわらず捕獲したミミズをプラスチックの飼育箱に入れ、回りを太陽光からさえぎる
ためアルミホイルでくるみ、コンビニで氷を買ってその飼育箱を冷やしながら持ち帰りました。その時は、ずいぶん大げさなと思いましたが今回の事件で納得し
ました。ミミズは高温と太陽光と蒸れに弱いと言うことです。ほんとうに生き物はデリケートで、不注意から申し訳ないことをしてしまいました。
とうぶん、沢山のミミズを捕まえるのはよします。 |
●2000年7月1日
現在、オオフトミミズ(ノラクラミミズ)、ヒトツモンミミズ、ヨコハラトガリミミズ、クソミミズ、モリスミミズ(後日他種であることが判明)、フトスジ
ミミズ、ヘンイセイミミズなどにそれぞれ似たミミズを飼っていますが、ひとつもんみみずやへんいせいみみずはその習性からか生息条件が悪いせいか、すぐ逃
げ出します。全てベランダで飼っていますが、逃げ出すと完璧に日干しになります。そこでベランダのすみにミズゴケを置いていつも湿らせておき駆け込み寺を
作りました。時々、ミズゴケの中をのぞきミミズがいたら帰るように諭(さと)しています。
最近、飼育箱の中の土は、赤土を加え(固まりやすくするため)、押し固めてあります。こうするとミミズは巣穴が出来るためか落ち着いてきたようです。も
ちろん表面には落ち葉を敷き詰めてあります。 |
●2000年8月27日
歩道に出て、満身創痍のノラクラミミズに似たミミズを救出し、飼育箱に入れる。ぐったりしていたのに元気で土にもぐっていきました。3分ぐらいで垂直
に、少し行ってから水平にもぐりました。 |
(写真をクリッ
クすれば大きい写真が見れます)
●2000年10月8日
ひさしぶりに飼育している木箱に今どんなミミズがいるかチェックしました。
箱の中央底近くに大きなミミズがいました。
ノラクラミミズに似たみみずは半年以上は、この飼育方法で飼えそうです。
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●2001年2月4日
木箱の飼育箱の様子を見ました。底から10センチの深さまで掘ったら大きいミミズがいました。それ以上掘るのはやめました。 |
例年は冬でもヒトツモンミミズに似たミミズがいたのに今年は少ししかいない場所の土を持ち帰った
ところその中に卵包がありました。右下の卵は比較用に置いて見たシマミミズに似たミミズの卵です。 |
2 実験観
察用ミミズ最適飼育方法(2013年12月) |
●これまでに判ったフトミミズを育てるポイント
(フトミミズ以外のミミズにもほぼ共通、もちろん水棲ミミズは除外)
◇飼育には土や砂を使い、できれば採集場所の土や砂を利用する。できな
い場合はそれに似た用土を使う。
◇もっとも大切なことは、たえず飼育用の土を湿らしておくこと。ミミズ
は、体表を濡らし、皮膚呼吸をしているため、水分がなくなるとすぐに息ができなくなり死んでしまう。
◇一方、排水も重要で、飼育容器が水浸しにな
るとミミズは死んでしまうことがある。
水中でも溶存酸素だけで呼吸できるミミズもいるが、観賞魚用水槽など排水の悪い飼育容器では排せつ物などにより水が腐敗しこれによりミミズが死滅する。
◇新鮮な空気がたえず入るよう通気性もよくする。嫌気性発酵を避ける。
◇餌は、腐葉土(腐食した落ち葉など)で、そのものを食べるミミズや、
土と一緒に溶け込んだ有機物を食べるミミズもいる。フトミミズが、細かいコケのような緑色の植物を食べて居るのを目撃したことがあるので、生きている植物
を食べることも否定できない。しかしこれは一般的ではない。
◇入れる土は多ければ多いほど環境が安定し、飼育しやすくなる。地中性
のフトミミズの場合は土は固めのほうがいい。巣穴が掘れて、かつ崩れないほうが落ち着く。
◇比較的低温には強いが、高温多湿や紫外線には弱いので直射日光が当た
る場所には置かない。
◇ミミズは垂直の壁面でも水の表面張力と口を吸盤のように使って登るの
でプラスチックなどのすべすべしたものはかえって逃げやすい。とくに湿度の高い日や結露した時はシマミミズや表層性のフトミミズは逃げてしまうので、飼育
容器は上部にも網をかぶせるなど逃走防止が必要。
◇ムカデやコウガイビル、オサムシ、カマドウマ、アリなどに食べられて
しまうのでこれらやその卵などが侵入しないようにする。とくに腐葉土を入れる場合に注意する。
◇屋外で飼育する場合は、モグラやカラス、ヒキガエル、山間部ではイノ
シシ、アナグマなどが侵入しないようにする。
シマミ
ミズの飼育
法
はこちらへ
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3 飼育継
続 |
飼育実
験
その 1
多年生のミミズ
2003年 フタツボシミミズ(と思われる)成体数個体 40
リッターの山
で採取した腐葉土
2006年6月17日 フタツボシミミズ(と思われる)12個体、成体や幼体様々確認
飼育実験
その 2
ノラクラミミズ
2006年6月18日 ノラクラミミズ4個体の観察飼育を開始
する。
<測定値>
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体長 |
体重 |
No.1 |
30cm |
19.3g |
No.2 |
19cm
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17.0g
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No.4
|
13cm
|
11.9g |
No.3
|
16cm
|
17.3g
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2006
年7月2日 測定では16センチ17.3g、13cm11.9g、19cm17.0gと2グラムほど痩せた。 |
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