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カラスはともだち?

世田谷のカラスはなぜ逃げないか


逃げない世田谷のカラス

 カラスを見てきて不思議なのが東京は世田谷のカラスだ。

鎌倉や藤沢など神奈川のカラスでも東京の繁華街にいるカラスでも人を見ると逃げるのが相場だ。人の視界からは必ず外れるようにしている。
 また、カメラを向けると鉄砲と思うのか、サッと逃げてしまう。ところが世田谷のカラスは違っている。こちらが近づいてもカメラを向けても逃げようとしない。逆にポーズをとっているようにも見える。写真のカラス(世田谷城跡公園)がそれだ。
 世田谷に育った20代の人に聞くとカラスは逃げないものだと思っていたそうだ。少なくと十数年間そうだということだ。なぜだろう。また調べなければならないことが増えてしまった。



2004年12月
いよいよ、世田谷のカラスがなぜ逃げないのかを解明するために観察を開始した。
東京都世田谷区にある大きな公園ではじめた。まずただ、たたずんでみる。土鳩だとそれだけで寄ってくる。
ものの5分もしないうちに遠くから近くの高い木に飛んできて、さらに低い枝、そし地面に降りたった。
何日か同じようなことをしてみた。
まったく来ない日もあった。また初日のように二羽だけ来ることもあったが五?六羽の集団で押し寄せることもあった。



2004年12月3日
目の前1メートルほどのところに来たカラス。
一見すると子供のカラスのようだが、図体はでかい。
体全体の毛を膨らませ、横向きになり、餌を待っている。
これを「おねだりのポーズ」と名づけた。
このときはこのほかもう一羽のハシブトガラスもいたが近づかなかった。さらに遠巻きに二羽のハシボソガラスも来たがさらに遠くにいてこちらを気にはしているが10メートルくらい似内には近づいてこなかった。



2004年12月6日
一匹のカラスが5メートルほどのところまで近づいたが、カメラを見て逃げて10メートルほどの木に止まってこちらを窺っていたが、ピーナッツを撒いてもよることは無かった。
別の場所で二羽いたのでピーナッツをひとつ撒くと、つまんでから後についてきた。その写真がこれ。このあと、何かに驚いたように急に飛び立ってしまった。二羽いても、二羽とも近づくことは無い。



2004年12月7日
今日も、二羽のうち一羽だけ近づいてきた。1メートルほどの距離からピーナッツを投げてみたら、三回ともうまくくちばしで受け止めた。




12月13日
いつもの場所に着いたとたん、二羽のカラスが飛んできた。ひょっとしたらいつも同じカラスなのかもしれない。
今日は、手から餌を取るか試してみた。四五十センチ近くまで近づいてはいるがまだ、用心して取ろうとしない。迷っていることは確かだ。
カラスは犬より脳のウエイトがあるそうなので時間の問題だろう。
下の二枚の写真は遠巻きにいるハシボソガラスで気のせいか羽が黒い。
下の二枚の写真は遠巻きにいるハシボソガラス。



2004年12月14日
どうも同じカラスのようだ。手まで10センチとなった。カメラを警戒しているようだ。あいかわらずもう一羽は近づこうとはしない。


2004年12月15日
ピーナッツをほぼ手から取る。逆に近くで見る嘴の鋭さに、こちらがしり込みをする。
カラスは口に入るだけピーナッツを入れ、入りきらなくなったら去っていくようだ。あとに残ったカラスが次に餌にありつくようになっている。


2004年12月17日(金)
今日は、少しサービスして、というよりも口ばしが鋭そうなので、棒状のサラミソーセージを用意した。数分してどこからともなくいつもの二羽が現れた。ためらいながら、やっと手の餌を取っていった。やはり絶対近づかないもう一羽は後ろで見ているだけ。
こうした餌やリが、ごみ荒らしの原因とも言われている。しかし、餌やり→人を恐れない→ごみ集積場荒らし、という図式は必ずしも成り立たない気がした。というのも全てのカラスがこちらに近づくのではなく、決して人に近かずかないカラスのほうが圧倒的に多く、そのカラスがごみ集積場荒らしをしているように思えたからだ。このあたりは別の実験をしてみたい。


2004年12月21日(火)
ついに手から餌を取り、逃げずにいた。わずか三週間弱、日数では10日程度でこちらがどのような者か認識したようだ。



2005年1月5日
 2組のカラスがいた。人を恐れる風ではない。よく見ると、各組とも一羽のカラスの様子がおかしい。一羽は目がおかしい。もう一羽は翼がうまく折りたためない。それどころか羽ばたけず飛べないようだ。
 人に慣れているというよりも、このように怪我や病弱のため人に依存して生きてゆかざるを得ないカラスだったのかもしれない。



カラスの観察をしていて興味深かったのは、カラスがこちらに接近していると雀も警戒せずに寄ってくることで、下の写真は座ったベンチの脇にスズメがきているところ。




 

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