航空無線通信士

○プロの無線通信士へ

 特殊無線技士の免許を取得し、いよいよプロの資格を手にした、が、何か物足りない。なんだろう。そうなのです。特殊無線技士の免許証はアマチュア無線技士の免許と同じラミカード製(同じラミカード製の免許でも上級ハムの免許は総務大臣(旧郵政大臣)発行で色も白ではなく淡い青緑で異彩を放つ)なのです。しかし、通信士の免許は手帳タイプなのです。やはりあこがれます。しかし、通信士は難しい・・・どうしたものか。そんなとき、航空特殊を持っていると電気通信術が免除されることを知る。もともと航空業界に興味があったことも相まって、受験を決意。早速試験申請書を購入。1陸特・1海特と共に1アマ受験の日に申請書を提出しました。

○試験対策・・・

 テキストとして、以下のものを入手

●(財)電気通信振興会 無線従事者国家試験問題解答集 航空通

●(財)電気通信振興会 無線従事者養成課程用標準教科書 「英語」航空無線通信士用

 レーダー海特・1海特・1陸特と3日連続の試験を終え、さて勉強〜〜〜〜〜がはかどらない。無理もない。大学の期末試験が終わった直後に1陸特等の試験が待ち構えていたのだ。しばらく勉強から遠ざかり、一息つきたいという欲求に負ける。自分でやばいと思うまでほったらかしにしていた。さすがに1週間前になるとあせり始める。何から片付けるべきか。一通り問題集を覗く。

●無線工学

 無線工学のレベルは2アマと同等かそれよりやや低めかという感じです。1アマ・2アマ受験で使ったCQ出版社の解説・無線工学で対処できる印象を得ました。プロの通信士とはいえ、航空業界では通信操作がメインとなるゆえ、工学は難易度を落としているのでしょう。しかし、以下のように航空業界独特の話題も出てきます。

VOR ASR SSR PAR DME ARSR ATC NDB ILS(LLZ グライドパス) ACAS・・・・・・・・・・・・・・

 始めて見る方は「なんじゃコリャ!?」とお思いになることでしょう。軽く説明しますと、

VOR:VHF Omniderectional radio Rangeの略。VHF全方向レンジ。航空標識の一種。

ASR:Airport Surveillance radarの略。航空監視レーダー。

SSR:Secondary surveillance radarの略。二次航空監視レーダー。航空機に質問信号を送り、その応答信号から航空機の情報を判断。

PAR:Precision aapproach radarの略。精密進入用レーダー。管制官がレーダーで航空機の滑走路侵入経路を精密に測定し、パイロットに指示を出す。

DME:Distance Measuring equipmentの略。距離測定装置。特定位置から航空機の距離を測定する。

ARSR:Air Route surveillance radarの略。航空路監視レーダー。

ATC:Air Traffic Controlの略。航空管制

NDB:Non Directional radio Beaconの略。無指向性無線標識。航空標識の一種。

ILS:Instrument Landing Systemの略。計器着陸装置。滑走路の端から電波を発射し、滑走路へのコースを指示する。(ローカライザーは横方向、グライドパスは降下路を示する)

ACAS:Airborne Collision Avoidanceの略。空中衝突防止装置。別名TCAS。交通情報のみのIと上下方向の回避指示を出せるIIがある。

なにやら頭が痛いですね。無線工学の対策は航空用語対策となってしまいました。さすがに、問題集では不足なので、参考書代わりに以下の資料を利用しました。

○(社)日本航空機操縦士協会 Airman’s Information Manual 1994年前期版

 この本はパイロット用に編集されているハンドブックで、航空法などが網羅されている本です。この本があれば、航空無線通信士はもとより、国土交通省発行の航空通信士の資格でさえ取得可能なほどの内容が盛り込まれています。

 以前ひょんな事から入手したものですが、とっておくものですね。こんな時に役に立つとは思いもしませんでした(一般の方の入手は微妙なところです。一般の本屋にはまず存在しないので、協会に直接取り寄せとなるでしょう。値段は¥2800。現在は分りません)。資料は古いもので(国内の各空港の資料なども載っているのですが、この頃はまだ関西国際空港が存在しなかったので、載っていません。注意書きに開港についての情報が載っていました)細かな法改正などはされていたでしょうが、略語などを調べるのには不足はありませんでした。

●法規

 今回の試験でわかったのですが、航空通はやはり法規が一番難しい。これもまた似たような用語が並びます。

航空局 航空機局 航空地球局 航空機地球局 義務航空局 航空固定局 責任航空局・・・・・・・・・・・

 勘弁してくださいっ。実は上記の局の名前、未だに違いを理解できてませんっ(汗)。と、言うことで学習法は、問題集の問題をひたすら覚える、そして航空用語など分らない言葉は上記のマニュアルで調べる、という方法をとりました。

●英語

 通信士の試験の中でも恐らくネックになるであろう科目ですね。航空通では、英会話の試験だけではなく、英文和訳、和文英訳の試験が存在します。合格のボーダーラインは60%にも満たないものですが、一つ厳しいことがあります。英会話試験に、いわゆる大学入試で言う「足切り」点が存在します。航空通では、英会話の試験は7問ですが、正解が3問未満だと、無条件に不合格になるということです。逆に、英会話さえいい点を取れれば合格をものにできるということでもあります。ちなみに、航空通の英語は105点満点で60点以上が合格点。そのうち英会話の配点が35点です。

 管理人は英語が苦手ではないため、ほとんど勉強はしませんでした。試験のレベルは大体英検準2級というところでしょうか。高校生で習うくらいの知識で十分対処できるレベルです。大学受験以来久々である英文読解・英訳は英文に慣れるということで、(財)電気通信振興会発行の「電波受験界」に連載されている「時事英語を読もう!」のコーナーにある英文を読むなどしてかんを取り戻しました。上級総合無線通信士や、海上無線通信士ではしっかり学習しなくては対処できないと思いますが、3総通、航空通レベルならこれで対処できます。大問の2番に国際通信条約・憲章絡みの問題が出題されますが、これは参考書が振興会より発行されているので、それを用いて学習すれば効果はばっちりでしょう。ちなみに、養成課程用の教科書を用意はしましたが、内容は試験向きというより実践向きという印象を受けたのでほとんど利用しませんでした。

 英語は問題を解くことに慣れる、ということ以外に過去問をひたすら解くことは無意味でしょう。同じ問題は出題されませんからね。高校生レベルで十分なので、英語力をひたすら磨きましょう。

●電気通信術

 航空通には欧文電話の送・受話の試験があります。が、今回管理人は昨年10月に取った航空特があったので、科目免除でした。(試験内容については、航空特の体験記をご覧ください)

 

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