胎盤エキス注射した人は献血禁止、ヤコブ病感染防止で

 厚生労働省は23日、人間の胎盤エキスの注射剤(プラセンタ)を利用した人の献血を禁止することを決めた。

 BSE(牛海綿状脳症)が人間に感染したとされる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の輸血感染を防ぐための措置で、早ければ10月初旬から実施する。

 美容のために胎盤エキスを使う例が増えており、禁止の理由について、同省の担当者は「感染の危険性は低いと考えられるが、完全には否定できないため」と話している。

 禁止は、同省審議会血液事業部会の調査会で承認された。これを受け、日本赤十字社は、献血時の問診票に胎盤エキス注射剤の使用歴を尋ねる質問項目を追加するほか、ポスターを作製するなどして、献血者に理解を求める。

(読売新聞) - 8月24日0時29分更新

胎盤原料「プラセンタエキス」注射経験者 献血禁止へ

 肝臓病や更年期障害のほか、薬事法適用外で肌の美容に使われることもある注射薬「プラセンタエキス」の注射を受けた経験のある人の献血が、10月にも禁止されることになった。厚生労働省の決定を受け、日赤が禁止措置を始める。

 禁止措置は、BSE(牛海綿状脳症)と関連があるとされる変異型クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)の感染防止対策の一環。昨年6月から、vCJDの発症リスクが高いとされる英国に滞在経験のある人からの献血も禁止しており、同様の扱いをする。

 プラセンタエキスの注射薬は、妊婦の出産後に摘出、廃棄される胎盤を原料に製造された医療用医薬品。vCJDの原因物質が胎盤に含まれるかは不明で、プラセンタエキス注射剤によるvCJD感染事例も報告されていない。

 しかし、ヒト由来の臓器から製造されていることや、感染者から献血を受けた場合に原因物質を検出する方法がないことから、厚労省の有識者部会は「理論上リスクが否定しきれない」とした。

 日赤が昨年実施した調査では、献血に来た人の0.11%が、プラセンタエキス注射の経験者だった。厚労省は「感染の危険は極めて低い」としているが、念のために禁止することにした。

【2006/08/25 東京朝刊から】

(08/25 11:05)


献血対象からプラセンタ注射薬の使用者を無期限除外

 薬事・食品衛生審議会の血液事業部会安全技術調査会は23日、ヒト胎盤(プラセンタ)由来製剤の注射薬を使用した人からは、無期限に献血を行わない方針を了承した。日本赤十字社は1カ月程度の準備期間後、問診を強化して対応していくほか、問診票の改訂も行う。日本国内で変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)が確認されたことを受けての措置。

 プラセンタの注射薬は、肝臓病・更年期障害等の効能で承認をされている医療用医薬品であるが、シミやシワ、ニキビなど美容形成の分野でも使用されている。

 同調査会は昨年12月、英国滞在歴のある日本人でvCJDが確認されたことを受け、プラセンタの注射薬使用者に関する献血のあり方を検討してきた。その結果、これまでプラセンタの注射薬使用に関連したvCJD発生は報告されていないが、理論上のリスクは否定できないとし、安全な輸血・献血を推進する面から今回の措置を決めたもの。

 日赤は問診票を改訂し、プラセンタ注射の項目を追加することにしているが、改定までの当面の対策として、プラセンタの注射薬を使用したことがあるかを問診時に確認し、申告者には献血を無期延期にする。

2006年08月25日 薬事日報