005 申立書のポイント                          2006.02.25 掲載    

0000 はじめに   001 「障害」とは何か  002 障害認定基準と診断書
 003 診断書の頼み方機  004 診断書の頼み方   005 申立書のポイント
 006 制度を活用しよう

第5回 申立書のポイント

以下の文章は、わかりやすく説明するために正確な法令・医学用語を使っていない箇所があります。
またこの説明はパーキンソン病の方を対象に書いています。障害年金についての一般的な説明は厚生労働省や社会保険庁のサイトなどをご覧ください。




Q:今回は診断書と並んで重要な申立書の記入要領について伺います。

A:申立書の正式名称は「病歴・就労状況等申立書」です。国民年金や共済年金だと表題が異なることもありますが、記入するときの留意点は同じです。パーキンソン病は診断書だけでは障害の状態を表現しきれません。寝たきりなら申立書に記入することも少ないのですが、服薬しながらの日常生活や労働が何とか可能ということになると、申立書で日常生活上の不便な点をきちんと表現しておかないと、病気を抱えている大変な様子が見えず、理解を得られないことがあります。

 障害年金の診断書は「障害の状態を表すもの」です。
一方申立書はその障害があるために「日常生活や就業時にどういう不便なこと・困難な点があるか説明するもの」です。
申立書には単に痛みや動けなくなる時間の長さを書くのではなく、どのような障害の状態であって、そのために何が制限されているかということをまとめます。

まず大事な点を列挙します。
  1. 読みやすい字で、簡潔に
審査する側は、毎日多くの書類を見ています。自分の日常生活や就業上の苦労を理解してもらうためには、読みやすく簡潔に書き表すことがとても重要です。
それも困難な点をひたすら長々と列記するのではなく、パーキンソン病ならではの困難な点を強調しましょう。
 裏面に「日常生活に不便を感じること」等を記入するようになっていますが、その欄だけではとても足りないので、そこは「別紙をご参照ください」として、別の紙に記入して、すっきりと仕上げます。

 書いた文字が小さく読みにくいようなら、自分で書く代わりに家族や周囲の方に記入してもらいます。もちろん社会保険労務士に依頼して作成してもらうこともできます。



  B  診断書と見比べましょう。
 診断書と申立書の内容に矛盾がないようにします。
大げさに書いたり本当でないことは書かないようにしましょう。
そういう虚偽は診断書と比較すれば、すぐに見破られてしまいます。

  C  日頃から記録をつけましょう。
 病状の記録を残すようにします。今の状態が、法律上の障害の状態に当てはまらなくても、今後症状が進んだときに記録が役に立ちます。申立書は発病のときからの状態を記入するものなので、自分でわかりやすく記録しておきましょう。ノートに日記風に書いたり、スケジュール帳やカレンダーに一言でもいいから書いて保存します。



A:A3の裏表にわたる、申立書の記入の仕方を具体的に教えてください。

Q:それでは項目ごとにみていきます。
  • 傷病名」はパーキンソン病です。
  • 発病日」は自分の記録や記憶を頼りに記入します。正確に分からない場合は「○年○月頃」や「○年頃」とします。
  • 発病したときの状態」は最初に気付いた症状を記入します。歩きにくくなった、右手がこわばるように思った等。
  • 発病から初診までの状態」例えば「しばらく様子を見ていたが、治らないため受診した。」等と記入します。発病から初診の間が長い間は「なぜすぐに病院に行かなかったか」と、いうことを書きます。「日常生活に追われ、疲労からきていると思っていた。整体やカイロプラクティクスに通っていた。」等
  • 初診日」は初めてその症状でお医者さんに診てもらった日です。初診でかかった医師は整形外科医や神経内科医でなくとも構いません。多いのは内科医ですが、精神科医・産婦人科医や歯科医でもいいのです。また、パーキンソン病と診断されなくても、また仮に誤診でもかまいません。要するに、どんな症状をきっかけに診察を受けたかということです。j
  • その下には初診から現在までの経過を年代順に記入します。初診から現在までの期間が長い場合は、転医したときに欄を変えますが、ずっと同じ病院に通っている場合には、5年を目途に欄を変えます。その際は医療機関の名称は同じものでかまいません。
  • 左の期間の状況」には次のようなことを記入します。ここでは日常生活の不便さは記入しません。
    • 「薬物療法が中心。」という方が、多いと思います。
    • 薬効を確認したり、相性を調べたりするために、入院した場合。同じ病院であれば外来通院と一緒に記入してあってもかまいません。
    • 身体障害者手帳を交付された場合の内容。(○種△級等)
裏面に移ります。
  • 障害認定日は初診日から1年6ヶ月を経過した日です。遡及する場合にはかなり昔のことになる場合もあるかと思います。調べられる範囲で記入します。

    就労していた場合
    イ.出勤の状況は会社に確認できるといいのですが、そうできない場合も多く、そのようなはときはおおまかでかまいません。

    「ウ.どんな仕事をしていたか具体的に記入」とあるのは、労働能力の有無を確認するためです。ずっとデスクワークの方が、歩行障害になったものの坐り続けることが可能なら、労働能力の喪失には結びつきません。また、例えば短時間勤務だったか、休憩を必ず取っていたとか、職務内容が制限されたか等について記入しても構いません。

    就労していなかった場合
    イ.毎日の過ごし方が問われていますが、薬効のない又は低い状態で判断します。DBS手術を受けているなら電気刺激を切った状態です。
専門的用語を駆使する必要は無く、具体的に記入することが重要です。

Almondの感想
申立書は症状を書くときにも、その症状を症状の名前を書くのではなく、自分の体験に即して自分の言葉で具体的に書くと読む方にわかってもらえるのですね。
日常生活の不便もできるだけ具体的に、「こういうときにこうだったので、こういうことができない」と細かく書けば分かってもらえるでしょう。
私は社会保険労務士の方に代理で書いてもらったのですが、できるだけ詳しく自分で下書きして渡しました。
佐々木久美子社会保険労務士 / ファイル作成 Almond



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