010 保険料免除について その2               2008.05.12 掲載    

0000 はじめに   001 「障害」とは何か  002 障害認定基準と診断書
 003  診断書の頼み方Ⅰ  004 診断書の頼み方Ⅱ  005 申立書のポイント
 006 制度を活用しようⅠ  007 いつ請求するの?  008 決定に不服のとき
 009 保険料納免除Ⅰ  010 保険料納免除Ⅱ

わかりやすく説明するために、正確な法令・医学用語を使っていません。また、ここでは、特にパーキンソン病の方を対象にしています。障害年金の一般的な説明は厚生労働省や社会保険庁のサイトなどをご覧ください。

第10回 保険料免除について その2


:前回に引き続いて、保険料免除制度についてお伺いします。パーキンソン病の場合は、進行性ですから、ゆくゆくは障害年金を受ける可能性が大きいと思います。その場合、保険料の免除を受けたことによって、将来、年金額などにデメリットは生じませんか?

A:ご安心下さい。障害基礎年金の年金額は、ご存知のように定額(2792,100円、1990,100円。平成19年ベース)ですから、保険料免除を受けていても、年金額が少なくなるようなことはありません。なお、2級の障害基礎年金は、40年間欠かさずに保険料を納付した老齢基礎年金の年金額と同額です。


:そうすると、保険料の免除を受けた場合は、老齢基礎年金の年金額には影響があるということでしょうか?

:そうなんですね、老齢基礎年金の年金額を計算する場合は、保険料を納付した月は「1月」として、保険料の免除を受けた場合は、免除の態様によって、それぞれ1月を次のように見なして計算しますから、保険料を納付した場合に比較して、年金額は少なくなります。

 納 付   ⇒.  1 月 
4分の1免除  .⇒  6分の5月 
半額免除 3分の2月
4分の3免除 2分の1月
全額免除 3分の1月
 
 しかし、現在の年金制度では、障害基礎年金と老齢基礎年金を同時に受けることはできません。いずれか有利な年金を選択することになります。そうしますと、先ほどお話しましたように、障害基礎年金が老齢基礎年金を下回ることはありませんから、この点からみても、保険料の免除を受けても、受ける年金が不利になることはないわけです。


:保険料免除を受けた分については、後で納付することもできる、と聞いたことがありますが…。

:保険料の免除を受けた方が、その後、経済的事情も回復して納付できるようになった場合は、10年以内の分であれば、保険料を納付(追納)することができます。
 
しかし、先ほどお話したように、将来、障害基礎年金が受けられるようになれば、定額の障害基礎年金が受けられるわけですから、追納は意味の無いものになってしまいます。


:障害年金を受けられるようになると、保険料が免除されると聞きましたが、どうなんでしょうか?

:障害年金を受けるようになってからの保険料免除については、前回、簡単に触れましたが、障害基礎年金などを受けているときは、届出をするだけで、所得に関係なく、保険料の免除を受けることができます。具体的には、次のような障害年金が対象になります。

  • 障害基礎年金
  • 障害厚生年金又は障害共済年金(1級又は2級に該当するもの)
  • 旧国民年金法による障害年金
  • 旧厚生年金保険法による障害年金(3級に該当するものを含む)
  • 旧船員保険法による障害年金(3級に該当するものを含む)
  • 共済組合が支給する障害年金(3級に該当するものを含む)
 
 しかし、誰でもが保険料の免除を受けられるわけではなく、その対象は、国民年金の第1号被保険者(自営業者、農業、20歳以上の学生、無職の人)である人に限られます。従って、第1号被保険者である人が、障害基礎年金を受けるようになれば、全額の保険料免除を受けることができます。

 また、これまでお勤めしていた人が、2級以上の障害年金を受けるようになり、仕事も辞めることによって、国民年金の第2号被保険者から第1号被保険者になった場合も、同様に全額の保険料免除を受けることができます。

 この保険料免除は、届け出をするだけで免除になりますので、該当するようになったら速やかに届け出て下さい。

 なお、配偶者についても免除制度を申請できる場合もありますので、窓口でご確認ください。


:保険料免除の相談や手続きはどこですればよいのでしょうか?

:住所地の市区役所・町村役場になります。

あーもんどの感想

 障害年金には、初診日の問題、診断書の形式、基礎年金額が低いなど問題もありますが、保険料免除を受けても年金額は減らないというメリットもあるのですね。経済的に困ったとき、このことを知っていると安心ですね。

 

松本義夫 社会保険労務士 / ファイル作成 あーもんど







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