001 障害とは何か                                  2005.09.10掲載

0000 はじめに   001 「障害」とは何か   002 障害認定基準と診断書 
 003 診断書の頼み方   004 診断書の頼み方  005 申立書のポイント
 006 制度を活用しよう  007 いつ請求するの?  008 決定に不服のとき
 090 保険料免除  010 保険料免除

障害年金における障害とは何か

今回から何回かにわけて、障害年金について、よく分からないことを社会保険労務士の佐々木さんにうかがいます。

A:よろしくお願いします。
わかりやすく説明するために、正確な法令・医学用語を使わないところがあるので注意してください。また、ここでは、パーキンソン病の方を念頭においているので、障害年金についての一般的な説明は厚生労働省や社会保険庁のサイトなどをご覧ください。

Q:第一回目は「障害年金における障害とは何か」についてです。
私たちはパーキンソン病と診断されると、まず特定疾患の手続を行い、進行するにつれ身体障害者手帳や障害年金の申請をします。病気は障害でないと思っていた人もいると思うのですが、「障害」とは何を指しているのでしょうか?

A:「障害」ときくと、「けが」(傷害)を連想する方も多いのですが、病気による障害についても、障害年金を請求できます。ただし、この病気なら障害年金をもらえるというように病名が限定されているわけではありません。

障害年金はどういうときにもらえるかというと、国民年金法や厚生年金保険法では、「疾病にかかったり、負傷したりしたときに、障害認定日において、障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合」と定められています。

「障害等級に該当する程度の障害の状態」については、文末に掲載してありますので、ご覧ください。1級・2級は国民年金法施行令の別表、3級は厚生年金保険法施行令の別表第1に、障害手当金については厚生年金保険法施行令の別表第2にあります。

パーキンソン病に関連するものでは、障害年金2級であれば、例えば15号の「身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が(中略)日常生活が著しい制限をうける(中略)程度のもの」とあります。

要は、けがや病気で、ある一定の状態になったときに障害年金を請求できるのです。パーキンソン病のように緩徐進行性であることが多いと、請求のタイミングを図るのが難しいかもしれません。患者さん同士の情報交換や専門家に相談することが大切です。

第2回では「障害認定基準と診断書」について取り上げ、「障害」をもう少し具体的に説明したいと思います。
◆Almondの感想

・パーキンソン病の場合、障害程度の等級は”日常生活に著しい制限がある”とか”労働に著しい制限がある場合”という曖昧な主観的表現によるしかない。
もっと誰が見ても明確に分かる基準、審査官次第・医師次第でない客観的基準が望まれる。

 



障害等級に該当する程度の障害の状態
◇ 1級の障害基礎年金・障害厚生年金を受けられる障害の状態
(国民年金法施行令別表)

◇ 2級の障害基礎年金・障害厚生年金を受けられる障害の状態
(国民年金法施行令別表)

◇ 3級の障害厚生年金を受けられる障害の状態
(厚生年金保険法施行令 別表第1)

◇ 障害手当金を受けられる障害の状態
(厚生年金保険法施行令別表第2)

佐々木久美子社会保険労務士 / ファイル作成 Almond


1級の障害基礎年金・障害厚生年金を受けられる障害の状態
(国民年金法施行令別表)

1

両眼の視力の和が0.04以下のもの

2

両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの

3

両上肢の機能に著しい障害を有するもの

4

両上肢のすべての指を欠くもの

5

両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの

6

両下肢の機能に著しい障害を有するもの

7

両下肢を足関節以上で欠くもの

8

体幹の機能に座っていることができない程度又は立ちあがることができない程度の障害を有するもの

9

前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

10

精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの

11

身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの

備考視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によって測定する



2級の障害基礎年金・障害厚生年金を受けられる障害の状態(国民年金法施行令別表)

1

両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの

2

両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの

3

平衡機能に著しい障害を有するもの

4

そしゃくの機能を欠くもの

5

音声又は言語機能に著しい障害を有するもの

6

両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの

7

両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有するもの

8

一上肢の機能に著しい障害を有するもの

9

一上肢のすべての指を欠くもの

10

一上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの

11

両下肢のすべての指を欠くもの

12

一下肢の機能に著しい障害を有するもの

13

一下肢を足関節以上で欠くもの

14

体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの

15

前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

16

精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの

17

身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの

備考視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によって測定する。



3級の障害厚生年金を受けられる障害の状態(厚生年金保険法施行令 別表第1)

1

両眼の視力が0.1以下に減じたもの

2

両耳の聴力が、40センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの

3

そしゃく又は言語の機能に相当程度の障害を残すもの

4

脊柱の機能に著しい障害を残すもの

5

一上肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの

6

一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの

7

長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの

8

一上肢のおや指及びひとさし指を失ったもの又はおや指若しくはひとさし指を併せ一上肢の3指以上を失ったもの

9

おや指及びひとさし指を併せ-上肢の4指の用を廃したもの

10

一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの

11

両下肢の10趾の用を廃したもの

12

前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

13

精神又は神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

14

傷病が治らないで、身体の機能又は精神若しくは神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するものであって、厚生労働大臣が定めるもの

備考
1 .視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によって測定する。
2. 指を失ったものとは、おや指は指節間関節、その他の指は近位指節間関節以上を失ったものをいう。
3. 指の用を廃したものとは、指の末節の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(おや指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
4. 趾の用を廃したものとは、第一趾は末節の半分以上、その他の趾は遠位趾節間関節以上を失ったもの又は中足趾節関節若しくは近位趾節間関節(第一趾にあっては趾節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。



障害手当金を受けられる障害の状態(厚生年金保険法施行令別表第2)

1

両眼の視力が0.6以下に減じたもの

2

1眼の視力が0.1以下に減じたもの

3

両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4

両眼による視野が2分の1以上欠損したもの又は両眼の視野が10度以内のもの

5

両眼の調節機能及び輻輳機能に著しい障害を残すもの

6

1耳の聴力が、耳穀に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの

7

そしゃく又は言語の機能に障害を残すもの

8

鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの

9

脊柱の機能に障害を残すもの

10

一上肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの

11

一下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの

12

一下肢を3センチメートル以上短縮したもの

13

長管状骨に著しい転位変形を残すもの

14

一上肢の2指以上を失ったもの

15

一上肢のひとさし指を失ったもの

16

一上肢の3指以上の用を廃したもの

17

ひとさし指を併せ一上肢の2指の用を廃したもの

18

一上肢のおや指の用を廃したもの

19

一下肢の第l趾又は他の4趾以上を失ったもの

20

一下肢の5趾の用を廃したもの

21

前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

22

精神又は神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

備考

1.視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によって測定する。

2.指を失ったものとは、おや指は指節間関節、その他の指は近位指節間関節以上を失ったものをいう。

3.指の用を廃したものとは、指の末節の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(おや指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。

4.趾を失ったものとは、その全部を失ったものをいう。

5.趾の用を廃したものとは、第l趾は末節の半分以上、その他の趾は遠位趾節間関節以上を失ったもの又は中足趾節関節若しくは近位趾節間関節(第1趾にあっては趾節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。

佐々木久美子社会保険労務士 / ファイル作成 Almond



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