年金は社会保険の一種です。障害年金は加入者(被保険者)が毎月保険料を納め障害の状態になった時に、生活費の保障として受け取るものです。
1986年から国民年金は全国民が共通に加入するものとして基礎年金として位置づけられています。
また厚生(共済)年金加入者はその国民年金と共に各々の年金に加入することになり、いわゆる二階建ての年金制度となっています。
< 加入者 >
国内に在住する20歳以上60歳未満の全ての人が国民年金(基礎年金)に強制加入することになっています。以前は任意加入だったサラリーマンの配偶者や20歳以上の学生も強制加入となりました。また、ここには在日外国人も含まれます。
< 保険料の納付・免除について >
年金は加入者が保険料を納めていることが受給の前提条件になります。加入の手続きをしなかったり、保険料を滞納すると障害年金等の給付が受けられなくなる可能性が出てきます。
保険料の納付が困難な場合は、保険料を免除してもらうという免除申請を市区町村役場でしておくことが大切です。
また、保険料を自分で納付する事のないサラリーマンの配偶者の方の場合も国民年金の窓口で必要な手続きをとっておかなければ滞納という形になってしまいますので、その点注意が必要です。
< 国民年金の特徴 >
国民年金は「保険」の考え方とは異なった社会補償としての性格も併せもっているので、何らかの理由て年金に加入出来なかった人や保険料を納付できなかった人(障害年金で言えば、20歳前に初診日のある人と昭和36年3月31日までに初診日のある人)に対しても給付を行っています。
この様に国民年金には、保険料を納めていなくとも一定の条件に該当すれば受給できる無拠出制の障害基礎年金と、一定の保険料を納付(拠出)した人が受給する拠出制の障害基礎年金とがあります。

< 障害年金の対象 >
障害年金は傷病によって日常生活や就労の面で困難が多くなった状態(障害)に対して支払われるものです。
< 障害年金の種類 >
障害年金には、障害基礎年金1.2 級と障害厚生(共済)年金1.2.3 級があります。
国民年金に加入している方は定額の障害基礎年金を受給します。
厚生(共済)年金に加入している方は、障害基礎年金(定額)と、それに上乗せする形の障害厚生(共済)年金とを併せて受給することになります。
但し、障害厚生(共済)年金の3級に該当する方の場合、基礎年金には3級というものがないので上乗せ部分のみを受給する形になります。
< 障害認定日と障害の程度 >
障害基礎年金を受けられる障害の状態にあるか否かをみる日を障害認定日といいます。この障害認定日は、初診日から1年6ヶ月経った日(けが等の場合は1年6ヶ月以内でも障害が固定した日)となります。
但し、初診日が昭和49年7月31日までの場合は、初診日から3年経った日となります。
また障害年金の等級(障害等級表)1.2級は国民年金法施行令別表に、3級は厚生(共済)年金法施行令別表第一に示されています。概ねの内容については、後のそれぞれの障害年金についての説明の項に加えておきます。

< 障害年金の受給資格の確認方法 >
障害年金の申請をする場合、次の4点についておさえておくと、障害年金をうけられるかどうかの判断がつきやすくなります。
1. 初診日を確認する。
初診日はどの年金(国民年金・厚生年金・共済年金)の対象になるのかということと、障害年金を受けるために必要な納付要件をみるためのポイントとなります。
また、初診日が20歳前か後かということもおさえておいて下さいね。もし20歳前の初診日で、年金に加入していないのなら無拠出制の障害基礎年金の対象になりますから、次の納付状況を調べる必要はありません。
2. 年金の納付状況を調べる。
年金加入中に初診日のある人は、加入したことのある年金制度の加入期間と納付状況を確認します。
これらを調べることで、納付要件を満たしているかどうかの判断がつきます。
国民年金・厚生年金については、社会保険事務所で調べられます。
国民年金のみの方は、市区町村役場の国民年金課でも確かめることが出来ます。
共済組合の方は各共済組合に照会してみて下さい。
3. 障害認定日の状態をおさえる。
初診日から1年6ヶ月後(初診日が昭和49年7月31日以前にある方はそこから3年後)の頃の状態がどういったものだったか書き出しておくと良いでしょう。これは、遡及請求(障害認定日の状態が年金に該当する人が障害認定日から1年以上経ってから請求するもの。この場合、請求した時から5年前の分まで遡って受給できる)に該当するかどうかの目安を立てる上で必要です。
4. 治療歴をおさえる
初診日から現在までの治療歴(入院・外来それぞれの時期や医療機関)や生活の様子(障害の状態)を書き出してみましょう。これは、請求する段階で年金診断書や病歴・就労状況等申立書といった必要書類を作成する時に役立ちます。
この他にも厚生年金や共済年金加入中の方は、職歴等を書き出すことも必要になります。
以上の資料が揃えば、障害年金を受給できるかどうか、おおよその判断はつきます。しかし、決定は社会保険庁が行うものですので、あくまでも目安としておいて下さい。

< 請求の方法と必要な診断書について >
障害年金を請求する時には、障害年金の裁定請求書、年金診断書、病歴・就労状況等申請書に加え、初診日を証明するものや戸籍謄本、住民票といった書類が必要になります。なかでも年金診断書は最も重要な書類です。診断書を作成してもらう際には、その時の病状だけでなく、生活面、就労面での状況や困っている点について医師に詳しく話すようにしましょう。
本人や家族が作成する、病歴・就労状況等申立書や、経過や生活の内容を詳しく書いたものを事前に作成しておき医師に目を通してもらうのも良い方法だと思います。
請求の方法と必要な診断書は次の通りです。
A. 障害認定日に、障害の状態が年金に該当する(と思われる)場合
この場合の請求を本来請求といいます。障害認定日をかなり過ぎてから請求する場合の遡及請求も本来請求の一つです。
1) 障害認定日から1年以内の請求の場合には、認定請求日の診断書を1枚用意します。
2) 障害認定日から1年以上経って請求する場合には、障害認定日の診断書と現在(請求時)の診断書の計2枚を用意します。 障害認定日の診断書はその当時治療を受けていた医療機関で作成してもらって下さい。
B.障害認定日以後に障害の状態が年金に該当する(と思われる)状態になった場合
この場合の請求を事後重症での請求といいます。用意する診断書は、現在(請求時)の状態を記したもの1枚です。
何らかの理由で障害認定日の診断書をとることが出来ない場合には、事後重症の請求として扱われます。
< 受給決定 >
障害年金の受給が決定されると社会保険庁(共済組合)から「裁定(決定)通知書」と「年金証書」が送られてきます。
障害の認定は、永久認定と有期認定とがあります。
永久認定は、その障害が永続すると判断された場合で、障害についての再認定を受けることはありません。
有期認定は、障害の状態が変化する可能性がある場合の認定です。具体的には1年から5年の間である期間を区切って、障害の再認定が行われます。この場合は次回の診断書提出期を記された書類が送られてきます。

< 受給後の手続き >
・現況届
年金の受給が始まると、その人の現況(生存)を確認する為に毎年(無拠出制の方は7月、その他の方は誕生月)、社会保険庁から「現況届」が送られてきます。
市区町村の窓口で、住民票に記載されていることの証明を受けて提出します。
これに加えて有期認定の裁定を受けた人には障害の状態の変化を見るために「診断書」が送られてきます。状態を医師によく話した上で作成してもらい提出して下さい。この診断書によって等級が変更(改定)されたり、停止となることもあります。
また現況届を提出期限内に提出しない場合、一時障害年金の支給が停止されるので御注意下さい。
・改定請求など
停止された後、障害の状態が重くなってしまった場合には「支給停止事由消滅届」を提出して、障害年金の支給を再開してもらいます。
また、年金受給中に、障害の程度が重くなってしまった場合には、「年金額の改定請求」といって、本人から等級の変更を求めることができます。
< 不服申し立て(審査請求)について >
障害年金を請求した時の決定や、受給開始後1年から5年毎に提出した「診断書」による等級変更の決定に不服がある場合には、役所から決定通知を受け取った日の翌日から数えて60日以内に、都道府県庁の社会保険審査官に不服申し立てをすることが出来ます。更にその決定に不服があれば、厚生省の社会保険審査会に不服申し立てを行うことが出来ます。いずれも費用は無料。
MEMO
加給年金(外部リンク)
加給年金額は障害の程度が障害等級2級以上の障害厚生年金について受給権を取得した当時、その受給権者によって生計を維持されている65歳未満の配偶者に支給されます。
配偶者には婚姻の届出をしていなくても、事実上婚姻と同様の事情にある内縁の配偶者も含まれます。
障害等級が2級以上の障害厚生年金の受給権には、同時に障害基礎年金の受給権も発生します
この障害基礎年金の受給権を取得した当時、その受給権者によって生計を維持されている18歳到達年度の末日(3月31日)までの子、または障害程度1,2級の障害状態にある20歳未満の子があれば、加算額が支給されることになります。
(受給権を取得した当時、胎児であった子は、生まれた翌月から加算される)
「生計が維持されている」とは、加算額の対象者が年金受給者と生計を同じくしている場合で、厚生大臣の定める金額(年収850万円)以上の収入を将来にわたって有しないと認められることとされている。
なお配偶者が厚生年金保険や他の年金制度から給付を受けている間、加給年金額は支給停止されます。
子の加算額
第1子、第2子は 229,300円ずつ
弟3子からは 76,400円ずつ
配偶者の加給年金額は「加給年金」(外部リンク)参照

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