2004.02.06 作成
2004.04.12 更新

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『はなうたまじりで頑張って』 松山帽子・著




松山帽子さんは小売業界でサラリーマン生活を約20年続けたのち、2003年2月に
病気のため会社を退職。現在は自宅で闘病生活、主夫業の傍ら執筆修行中です。
本書第一部「戸惑いの中で」では、思いがけずパーキンソン病になり、精神症状を
含めた人生の試練に直面、第二部「ゆっくり歩こか」では、試練のなかから家族と
共に再生に向かうようすを描いています。
人を病気から立ち直らせるのは「人」だという著者の言葉が温かい。

「はなみずきの詩」は松山帽子さんが書いています。こちらもどうぞお読みください
この本をお読みになりたい方はインターネットでelba.comにアクセスしてください。
そこで「書名で選ぶ」か「著者で選ぶ」で、松山帽子著『はなうたまじりで頑張って』
を検索し著者名・題名をクリックしてください。試し読みもできます。
オンデマンド本(紙媒体)は3000円、ダウンロード本は924円。

松山帽子さんの言葉


「はなうたまじりで頑張って」
 私は、『Apple』を心の拠りどころに、楽しみに拝見している一患者です。
その『Apple』で、この本の紹介をして下さると最初に伺い、思わぬ申し出に正直たじろいでしまいました。
もちろん嬉しくてどこか浮かれた気分も大いにあったと思います。その一方で、自分の思いを伝えるときに、常に附随する責任のようなものが脳裏をよぎり、今更ながらに気恥ずかしさと、おこがましさで構えてしまうのも事実でした。
実はこのように、前置きが長いところが、私の欠点であり、もしかするとこの病気とも何かの因果関係が有るのかもしれません。
 著述に際しては、闘病記という切り口よりは、むしろ1人の平凡なサラリーマンの日常生活における大きな落とし穴を、体験を通して文章にしたつもりでした。
具体的には、家族の有り方、周囲との調和や助け合い、さまざまな形での人と人の繋がり、自然とのふれあい、生きること、そして、痛みや癒し。
これらは回想しながら文字として目で追っていくことで、私自身の心の整理と前進の足掛かりになりました。
一時は精神面で完全にバランスを失い、宙に浮きながら家族の腕にぶら下がって、どうにか身を保った時期もありました。そして、その状態が、幸か不幸か記憶に残っているのです。
著書で表現するには余りにも凄まじく、惨めな情況に、この内容の奥にはもっと複雑なものが潜んでいるのです。
これについて語ることが、なにかに役立つなら、できる限りの協力をしたいと考えています。
 今、まだまだ続くこの人生において、結論のようなものは確信できません。
ただ、パーキンソン病という相棒が、私の前に用意した未だつかみようがない世界から、逃げることは出来ないと悟りました。
私自身、それが現実だとようやく受け入れ始めた気がします。
この世界の中で改めて大切なことを得ることができましたが、更にこれからも学んでいきたいという気持ちが芽生えた頃、本書は出来上がったのです。
そして、過去を起点にした「回復、復活」という言葉にすがるより、現在を起点に未来に向かう「新たな自分」の成長に期待して出版しました。
文章力の未熟さや誤植を含め、つたない文面ですが、もしあなたの役に立つのなら、私たち家族にとっても、そして自分のことのように動いてくれた友人にとってもとても意義のあることになります。

                                      松山帽子


『はなうたまじりで頑張って』を応援したい
浜田朋子

この本を読んで心が明るくなりました。パーキンソン病という難病に
襲われ、発病初期から、抗パーキンソン病薬の副作用である妄想を中
心とする精神症状に悩まされた作者が、自分をしっかり見つめ、自分
を取り戻していく過程がよく書かれています。
また、長年キャリアを積み上げてきた職場を去り、奥様と役割を交換
し、専業主夫となることを選んだこと、それからその中で、自分の気
持ちをコントロールして、病気を受け入れつつも、新しい生活に積極
的にチャレンジしていることなどが事細かに描写されており、作者の
分析の確かさと表現力の豊かさに感嘆します。


パーキンソン病は難病です。患者としての生活に苦痛がないはずがあ
りません。でも、この本を読むと、作者が苦痛の中にあっても自己変
革を試み、「力を抜きながら頑張ろう」としている姿勢にうたれ、読
後感は大変明るいように思います。

また、作者を囲む家族の一人一人が作者とともに苦悩の期間を経て、
いつのまにか発病前とは違った新しい家族として再生したことが窺わ
れて、それもまた私の心を明るくしてくれました。

本来であればこれだけで感想の言葉を閉じるべきところですが、もう
一点書きたいことがあります。それは、パーキンソン病患者が、抗パ
ーキンソン病薬の副作用として時々経験を強いられる「精神症状」に
ついての記述です。
私自身、パーキンソン病患者の一人として、これまでにも、精神症状
に悩まされている患者さんに接したこともありますが、それらの方々
の心の中で何がおきていたのかよく理解できませんでした。この本を
読んで初めて「ああ、こんな風に感じるのか!」と、それこそ目から
うろこが落ちたような思いがしました。
これほど克明に、精神症状の最中にいるというのがどういうことなの
かを、教えていただいたことはありません。その意味でこの本は、私
たち患者だけでなく、パーキンソン病患者の頼みの綱である主治医の
先生方にぜひお読みいただきたいと願っています。

今後引き続いて執筆される作品を読ませていただくのを心より楽しみ
にしています。

ファイル作成:Almond


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