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 パーキンソン病の治療の進め方

水野美邦先生の特別講演より

 

 7.薬がすぐきれるようになったらどうするか

 

ウェアリングオフ現象

 

ジスキネジアのない場合             ○ジスキネジアのある場合

     ↓                         ↓

 ・エフピー錠を追加する         アゴニストを追加する

                    ・L-ドーパ製剤をまめに飲む

                    ・アゴニストを一緒に飲む

                    ・深部脳刺激術を考える

 

 

 このように薬の効いている時間が短くなったら、どうすればいいか。私達は、そういう患者さんを拝見した時に、その患者さんがジスキネジアという症状を持っていらっしゃらないかどうかに注目します。

このジスキネジアというのは、お薬が効いているときに、手足が勝手に踊るような感じで、体がぐにゃぐにゃと動く症状ですけれど、これがまだ出ていなければ、FP錠という薬を追加します。ジスキネジアがすでに出ていた場合は、これは一回分のL−ドーパの量が少し多いということを意味していますので、このFP錠というのを追加しますと、ドーパミンの効いている時間が少し長くなる代わりに、ジスキネジアが強くなってきます。そこで、ジスキネジアのある場合には、ドーパミンアゴニストという補助薬を少し追加するとか、L-ドーパ製剤をまめに飲む。それから、時々、ドーパミンアゴニストとL―ドーパ製剤を一緒に飲むことがございます。

こういった薬物治療を一生懸命やっても、どうしても薬が切れた時間がかなりの長さになって、とってもその時が辛い。そういう方には、脳外科的な深部脳刺激術という、脳の一定の場所に電極を埋め込んで、そこを電気刺激する治療法がございますので、それをお勧めすることにしております。

 

8.まめにL-ドーパ製剤を飲むときは、どういう風に飲めばいいか

 

まめにL-ドーパ製剤を飲む方法

例えば

    :午後3時頃1錠追加する

   :朝起きて1錠飲む

   :午前10時頃1錠飲む

あるいは

   :起きてから3時間毎に1錠飲む

   :起きてから2時間毎に1錠飲む

 

 まめにL−ドーパ製剤を飲むときはどういう風に飲めばいいかということですが、例えば、午後というのは、お昼ご飯を食べてから夕飯まで、かなりの時間があるんですね。4〜5時間あって、夕方は切れることが多い。この場合は、午後3時頃に1錠追加するとか、あるいは朝悪い方は、朝起きてすぐ一錠飲んでいただく。それから、午前中も切れる方には、午前中10時頃、L−ドーパ製剤を追加してみていただく。

それでもなお切れる時間が長い方の場合は、食事に関係なく、朝起きてから3時間おきとか、朝起きてから2時間おきに飲むというようなことを試してみていただく。 

これは結構煩雑な飲み方ですので、これを患者さんに勧めるときには、まず、相談します。「薬の効く時間が短くなってきているので、3時間おきに飲むことは大変ですか。」とか、あるいは「2時間おきに飲むことは大変ですか。」ということを、患者さんに伺って、「大丈夫です。」とおっしゃる方には、こういった食事に関係なく、むしろお腹が空いている時に、お薬を飲んでいただくという方法を取っております。

それから、患者さんの中には、朝起きた時とか、昼間歩いているときに、足の親指がきつく丸まってしまったり、親指が反ったりして、とても痛いということをおっしゃる方がいらっしゃいますが、これはジストニアと私達は呼んでいます。これも、お薬が切れた時に現れる症状の一つで、これをよくするには、L−ドーパ製剤を追加するしかありません。或いは、ドーパミンアゴニストを追加します。

特に、朝これが起きる方の場合には、寝る前に飲んでいただくとか、朝起きてからすぐ、ドーパ製剤を飲むとか、それから、朝の4時とか5時にトイレにお起きになる方には、そのトイレに行ったついでに、1錠飲んでいただくとか、そういう風にL-ドーパというのは、あまり食後、食後というふうに捉われないで、自分の症状に合わせて飲むと、割合、その症状が取れるお薬です。

 

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2004.05.03

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