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2011.10.01更新

使われているパーキンソン病治療薬

1.L−ドーパ(レボドパ)
メネシット、ネオドパストン、ドパストン、ECドパールなど

・ パーキンソン病の症状の多くに対して強い効果を示す
・ 飲んでから効果が現れるまでの時間が短い、早く効果が現れる。
・ 長く飲んでいると1回の服用で効果が2〜3時間くらいしか持続しなくなる
・ 内服量が多すぎると、若い人ではジスキネジアが出やすい。
・ 胃の中に入った食餌の影響をうける。(満腹時は吸収されにくい)
・ 食餌のアミノ酸(タンパク質)と一緒になると腸からの吸収が悪くなる。
・ レモン水やグレープフルーツジュースはL−ドーパの吸収を早める
・ 空腹時に飲むと、早く効くけれどもジスキネジアが出やすくなり、薬の効果も早く切れる。
・ 食後に飲むと、ゆっくり効いてきて、それほどジスキネジアが出ずに、しかも長時間効きが持続する。
・ 食後に飲むと吸収が悪いため、食前のときと同じ量ではいつまでもオンにならずオフのままで時間が過ぎてしまうことがある。そのようなことが多い場合には、食後に飲む場合の量をほんの少し多くする。
・ L−ドーパが病気の進行を早めるということはない
・ L−ドーパが5年で効かなくなるということもない
・ L−ドーパの1日量を300mg以下に限定しなければいけないということはない。必要量は人により異なる。
・ 半減期が短いので、1日量が多少増減しても大して問題がない



2. ドパミン受容体作動薬(ドーパミンアゴニスト)
* 麦角系アゴニストーーーパーロデル、ぺルマックス、カバサール、
* 非麦角系アゴニストーーーービシフロール、レキップ

                             ミラペックスLA

・ L−ドーパの働きを補う役目をする
・ 効果はL−ドーパよりも弱い
・ 1回の服用での効果の持続時間は比較的ながい。(だいたい6〜8時間、カバサールは24時間以上)
・ 効果が現れるまでに時間を要する。飲み始めてから維持量を決めるまでに1カ月くらいかかることもある。
・ 飲むのをやめても直ぐに効果がゼロになるわけではない。
・ 一般に病初期に薬を内服し始める時、若年の場合はアゴニストから開始するが、病気が進行するとアゴニストだけでの治療は無理である
・ ウェアリングオフやジスキネジアは出にくいが、L−ドーパよりも副作用が出やすい
・ 麦角系では心臓弁膜症や肺線維症が副作用として現れやすい
・ 非麦角系では突発性睡眠が起こりやすい。突発性睡眠ほどでなくても眠くなりがち。
・ 内服薬全体のうちでは薬効の「底支え」の役割を示す。
・ 薬によって1錠あたりの強さが異なる。効果の持続時間も薬によって違う
・ 有効時間の持続が比較的長いので、1日3回食後という飲み方も可能。
・ 非麦角系のアゴニストのビシフロールとレキップを比べると強さはビシフロール1錠がだいたいレキップ(1mg)2錠に相当する
・ ビシフロールの方がレキップよりも眠気が強いかもしれない
・ アゴニストは特に病的賭博その他ドパミン調節異常症候群に注意が必要。
・ 麦角系アゴニストは飲み始めた時に吐き気などの胃腸症状が現れることが多いが、だんだん慣れてくる

 ミラペックスLA=ビシフロールの徐放錠

・ 成分はビシフロールと同じ。
・ 徐々に放出されるタイプの錠剤なので1日1回の内服でよい。
・ ビシフロールを使っていない場合には少量から始め、少しずつ増やしていって維持量を決める。
・ ビシフロールからミラペックスLAに変更する場合には、ビシフロールの1日量と同じ量を1日量とする。この場合は徐々に増やしていくのではなく、1度に変更する。
・ 副作用はビシフロールとおなじだが、眠気が1日中続く場合もある。
・ ビシフロールよりも胃腸症状の訴えが多い。


3. ドーパミン遊離促進薬―――シンメトレル

・ 病初期から使われることもある
・ 進行期でジスキネジアがひどい場合300mg/日以上の投与でジスキネジアを抑える効果があるという。
・ 下腿の浮腫の原因となることもある。
・ もともとA型インフルエンザの治療薬なので、内服しているとA型インフルエンザにかかりにくいかもしれない。
・ L−ドーパやアゴニストよりも効果が弱く、飲んでいてもはっきりと薬効を自覚することはあまりない
・ 高齢者では幻覚などの副作用が出現しやすい


  4.MAO−B阻害薬―――エフピー

脳内でドーパミンの代謝を阻害するので、薬の効いている時間が長くなる。
・ 進行を遅らせる可能性があると言われる。初期から使用するとレボドパの開始を遅らせ、またレボドパの量が増えるのを防ぐ効果がある 。
・ オンオフ現象やすくみ足にも有効なことがあるという
・ 歩行障害があるときには早期からエフピーを用いる。レボドパを開始するよりも早期に使ってもよい
・ ジスキネジアをひどくすることがある
・ 飲み始めてから効果を感じるまでに約1カ月くらいかかる
・ 止めてからも効果が直ぐに消えるわけではない。
・ エフピーが代謝された結果、不安不眠の原因となる物質ができるので、できるだけ夕方以降の内服は避ける。
・ 内服方法は1錠の場合、朝内服。2錠なら朝と昼。3錠なら朝2、昼1という飲み方をする
・ 比較的精神症状の原因になりやすい
・ 精神症状が出た場合には最初にエフピーを止める



 5. ドーパミン賦活薬―――トレリーフ

・ 元々はエクセグランという抗てんかん薬。
・ L−ドーパの効果を強くする働きがある
・ 作用機序が十分に解明されていないようであるが、エフピーのようなMAO−B阻害効果があるといわれる
・ 震えを改善する
・ ウェアリングオフにも効果がある。
・ 効く人と効かない人がいる
・ てんかんの予防や治療に使う量に比べてずっと少ない量でパーキンソン病に効果を認める
・ 内服量を増やすと比例的に効果が増加するわけではなく、100〜150mgを過ぎると効果がむしろ低下するという




 6.COMT阻害薬―――コムタン

・ 末梢血液内でL−ドーパが代謝されるのを防ぐので、L-ドーパが長く血中に存在することになる 。
・ L-ドーパを飲まない人が飲んでも効果はない。
・ オンの症状を強めずに、オフの症状を軽くするので比較的ジスキネジアがでにくいと言われる
・ オンの時間を長くし、オフの時間を短縮する
・ しかし、一旦ジスキネジアが出た場合にはジスキネジアが長く続くことになりかねない。
・ 少しずつ内服量を増やしていく必要はない
・ 原則としてL−ドーパと一緒に飲むように指示される
・ L−ドーパの血中濃度の立ち上がりを緩やかにするため、効いてきたという実感なしにいつの間にかなんとなく薬が効いているような、効いていないようなという感じがする
・ L−ドーパの量を1/2錠にしたらコムタンも1/2錠にするという必要はない。十分量のコムタンを飲む必要がある ちなみにコムタンはL−ドーパの内服と同じ回数飲むように処方され、1日8錠まで。
・ コムタンを内服しても効果がない人がいる
・ コムタンとL−ドーパを同時に飲んでいると、夕方くらいからジスキネジアが出てくることがある 。コムタンが徐々に血中にたまるせいか?
・ 尿の色が褐色に近い色になることがあるが特に問題はない



 7.抗コリン剤――――アーテン、アキネトン、パーキンなど

・ L−ドーパが使われるようになる以前からパーキンソン病の治療に用いられていた
・ 震えに対して効果がある
・ 記銘力障害を起こすことが知られるようになってから、高齢者では使わない方向である
・ 飲むときには少量から始めて少しずつ増量する。
・ 飲むのを中止するときもゆっくり減量していく

●原稿担当●sophia

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