2009.07.24 up dated

医療関係へ

豆類とパーキンソン病

ソラマメ、レボドパ、パーキンソン病
Kathrynne Holden, MS, RD

過去に、ソラマメからレボドパを摂取することについての情報を求められる事が良くあった。多くの人が十分に知識を持たぬままにソラマメを試そうとしていることは明らかだ。この記事は、ソラマメとパーキンソン病についての疑問に答えるものである。これによってソラマメについての誤解を解くと共にその食べ方について主治医や栄養士と相談する事を勧めたい。

問題の豆はfava(fah-vuh)fababroad beanhorse beanなどとよばれるマメ科植物である。植物分類学上の学名は“Vicia faba”という。Fabaにはいろいろの種類があるがfaba majorがいま問題とする豆である。Giant green bean(青サヤインゲン)と同様に、長い鞘の中に育ち大きくて平らな豆だ。地中海沿岸を中心に何千年にもわたり世界中で食べられてきた。


★ソラマメとパーキンソン病の関係について

ソラマメはメネシットやマドパー、ドパストン、ドパール、ラロドパその他のPD治療薬の主要成分であるレボドパを含んでいる。豆のみならず、葉、茎、鞘、などその植物のすべての部分にレボドパが含まれている。

どれほど含まれているかという点については、ソラマメの種類、育った地方、土壌の状態、降雨量その他の状態によってばらつきが大きい。まだ十分に育っていない若い鞘と豆に最も多く含まれており、熟した豆や乾燥した豆には余り含まれていない。3オンス(84g、ほぼカップ2分の1)の新鮮なソラマメ、または、3オンスの水気を切った缶詰のソラマメで大体50100mgのレボドパを含んでいる。豆だけでなく若い鞘も一緒に食べるとレボドパの摂取量は多くなる。

ソラマメがパーキンソン病に及ぼす影響は?

いくつかの小さな研究によりドーパ製剤と同様にソラマメのレボドパがパーキンソン病の症状をコントロールするのに役立つことが知られている。実際、何人かの人がソラマメの方が薬よりも効果が長続きすると言っている。一部の研究者はソラマメにはレボドパ以外にもパーキンソン病の症状を和らげる物質を含んでいると信じている。しかし他方では何の効果も感じないという人がおり、また、吐き気やジスキネジアといった副作用を訴える人もいる。ソラマメの効果について更に研究が必要である。

ソラマメを食べることで問題が生じるか?

イエス、知っておくべきいくつかの問題がある。

レボドパの量のばらつき
ソラマメに含まれるレボドパの量は様々なのでレボドパを摂取しすぎたり、または不足したりする。不足すれば症状が改善しないし、多すぎればジスキネジアのような過剰摂取による問題が生じる。これはソラマメと抗PD剤を併用した場合にとりわけおきやすい。また吐き気におそわれる人もいる。

アレルギー
生のソラマメは、不快感や時には昏睡のようなアレルギー反応を誘発することがある。加熱するとアレルギー反応を避けられるかもしれない。

MAO(モノアミン酸化酵素)阻害剤の使用
MAO阻害剤を服用している人がソラマメを摂取する場合には注意を要する。MAO阻害剤とはFP錠などである。

昇圧効果がある物質(ドーパミン、チラミン、フェニルエチルアミンを豊富に含む食品)と一緒にMAO阻害剤を服用すると、危険な、時には致命的な血圧の上昇を招く事がある。薬剤やソラマメに含まれるレボドパは血流中でドーパミンに変わることがある。注意すべき事はセレジリンは異なるタイプのMAO阻害剤(MAO-B阻害剤)でパーキンソン病患者に処方される量(1日量10mg)ではドーパミンと一緒に用いても危険性はないと考えられていることだ。しかし、MAO阻害剤をつかっている人は昇圧物質を含む食物の摂取について主治医や栄養士と相談すべきである

ファビズム(ソラマメ病、G6PD欠乏症)
ファビズムは遺伝性の疾患でG6PD(グルコース-6-リン酸化脱水素酵素)という酵素が欠乏する。この病気の患者がソラマメを食べると溶血性貧血をひきおこす。この貧血は赤血球を破壊し血管をつまらせてしまう。それが腎臓のなかで起きると、腎不全を起こして死にいたることもありうる。ファビズムは通常幼児期に発見されるが成人も発症する。

ファビズムはまれな病気で患者は地中海沿岸、アフリカ、東南アジアの人の子孫がほとんどだがそれ以外の人も発症することがある。血液検査によってそのリスクを調べる事ができる。もしあなたにファビズムが遺伝しているときには栄養士が危険な食品を突き止め、安全で健康的なメニューを作るのを手伝ってくれる。ファビズムについて更に詳しくしりたければhttp://www.g6pd.org/favism/english/index.mv へ。


もしパーキンソン病だったらソラマメを食べるべきか?

P病患者の多くはソラマメを食べると効果がある。ソラマメを試してみたいなら、まず主治医と話し合ってみること。MAO阻害剤を使っていなくてファビズム(ソラマメ病)の危険もなければ、主治医はPD治療薬の内服量と飲むタイミングを調整してくれるかもしれない。

もしソラマメを使ってみることに主治医が同意したら、ソラマメの効果を見るために最初にごく少量から始める。多くの場合、最初は1日1オンス(約28グラムまたは小さじ2杯)で始めるといい。1週間で効果があるかどうかわかった後に、量を増やすように指示されるかもしれない。ソラマメによってP病の症状が軽くなるようであれば、その他のPD治療薬を加減してくれるだろう。


どれくらいの頻度でソラマメを食べるか?

はっきりした答えになるような情報はあまりない、また、患者それぞれで違い、処方もひとりひとり違う。1/2カップ(4オンス、112グラム)のソラマメを毎日または1日おきに摂るのがよいという報告もある。少量からはじめ、主治医の監視のもとに少しずつ増量し,自分にあったソラマメとPD治療薬の量をみつけるとよい。

もしソラマメで効果があったとしても食べ過ぎてはいけない。ソラマメで満腹になると他の食べ物が摂れなくなって栄養が偏ってしまう。栄養士は自分の必要量に応じたソラマメを含んだメニューを作る手助けをしてくれる。


どこでソラマメを手に入れることができるか?

新鮮な鞘及びグリーンの豆はシーズン中には農産物専門市場や食料品専門市場で手に入る。また中東市場、スーパーマーケットやファーマーズマーケットでも手に入るかもしれない。

食料品店ではシーズンには新鮮な鞘や豆が手に入るし、それ以外にも冷凍の鞘または豆、または缶入りグリーンソラマメ(Krinos製やCortas製のような)も手に入る。乾燥豆や成熟しきった豆ではなく、“グリーンのソラマメ”と指定するのを忘れないように。


ソラマメの栄養についての情報

レボドパ以外にもソラマメはいろいろな栄養が豊富である。鞘つきの豆は鉄分、マグネシウム、カリウム、亜鉛、銅、セレンや多くのビタミン類の良い栄養源である。豆だけでもやはり良い栄養源となる。3.5オンス(98グラム)の調理した豆は56カロリー、炭水化物20グラム、たんぱく質5グラム、繊維成分2グラムと豊富な鉄分、マグネシウム、ビタミンcを含む。


ソラマメをどのように調理するか?

鞘つき豆は筋ができる前のすごく若いうちに食べるのが最高だ。柔らかくなるまで蒸すかゆでる。オリーブオイルかバター、レモンジュース、塩コショウを加え、さやえんどうのように添え野菜として供する。

新鮮なグリーンのソラマメの豆だけを使うには、グリーンピースのように鞘を取り除いて豆を取り出す。それから柔らかくなるまで蒸すかゆでる。大きさと年数によるがだいたい210分くらい。バター、塩コショウ、またはお好みの調味料を加えて付け合せとして供する。または調理した豆をサラダに加えても良い。もし豆が噛み応えがありそうなら、810分間調理して冷やし外皮をはがし、必要であればさらに数分間調理する。皮を好んで食べる人もいるが、人によっては皮は硬すぎるという。

結論をいうと、ソラマメは優れた食物であると同時に、P病に対する効果を期待できる。ソラマメの使用について主治医と話し合い、栄養士に相談するように。

すばらしい健康を願って!!


ソラマメの供給源

豆だけでもまたは鞘つきのものでもいいが、グリーンの(すなわち未熟な)ソラマメを注文するように。鞘つきのものは新鮮なものと冷凍のもの、豆だけの場合は新鮮なものと冷凍や缶詰がある



●translated by はとぽっぽ/●ファイル作成 sophia

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