以前、古本市で「週報」という雑誌を入手しました。これは日本政府が発行した週刊のパンフレット(政府公報)で、昭和11年10月1日第3種郵便物認可、毎週1回水曜日発行、編集者は情報局、印刷者・発行者は内閣印刷局となっています。値段は一部5銭、外国郵便に依る地域は送料込みで10銭。わら半紙を再生させたようなガサガサの紙を使っています。中身は政府広報のようなもので、戦時中の発行物なのでプロパガンダチックですが、当時の生活を知るうえでの参考になると思いますので、入手できた範囲で紹介します。大量に頒布されたものなので、古本屋ではそれなりに入手できるようです。図書館に置いてあったりもします。
「通風筒」という読者投稿欄があり、記事に合わせたような投稿が載っていることも多く、情報局の編集度合いが示唆されます。今の新聞も似たようなものかも知れませんが。
最終ページには「御注意」という欄があり、「本誌より転載の場合は必ず『週報第何号より転載』の旨を明記し、その転載誌を情報局週報編集部宛三部御送り下さい」とあります。送ろうにも、情報局、なくなっちゃったしなあ・・・。
引用部分は「」で囲みました。ただし仮名遣いや漢字は現代のものに直してあります。ところどころ間違っているかも知れませんので注意。
歌を歌っているのは鏡音リン・レンです。演奏ソフトは持ってないので、アカペラですけども。



昭和15年 主な内容
第201号 (8月21日) 国防国家建設の必要性、肥料統制、ソ連によるバルト三国併合、野菜・果実配給など。
第204号 (9月11日) 司法保護、代用品、重慶遷都説など。
第205号 (9月18日) 米の配給機構、電力動員計画、ヨーロッパ戦線の新兵器など。
第206号 (9月25日) 航空特集。
第207号 (10月2日) 日独伊三国条約締結、仏印進駐など。
第213号 (11月6日) 紀元2600年式典、米の国家管理、大政翼賛会活動開始など。
第216号 (11月27日) くず鉄禁輸、宅地建物価格統制、ドイツの外交など。
昭和16年  
第229号 (2月26日) 兵役法改正、住宅関係二法案、青少年学徒の増産運動など。
第236号 (4月16日) 生活必需物資統制令、米の割り当て配給制、大政翼賛会改組など。
第253号 (8月13日) 児童向けの本などに関する検閲強化、青果・木炭配給規則改正など。
第254号 (8月20日) 防空準備の心構え、米価対策、低物価と生産増強など。 
第256号 (9月3日) 家庭防空の手引き。
第258号 (9月17日) 航空特集号。他に家庭防空の手引きの訂正など。 
第260号 (10月1日) 銃後奉公強化運動、日独伊三国同盟締結一周年など。
第261号 (10月8日) 防空訓練、鮮魚介配給統制規則など。
第266号 (11月12日) 臨時増税案、戦時下壮丁の思想調査など。
第273号 (12月31日) 言論・出版・集会・結社等臨時取締法、英米罪悪史など。
昭和17年   
第276号 (1月21日) ボルネオ・セレベス上陸戦、衣料切符制、塩干魚・塩の配給統制。  
写真週報第204号 (1月21日) ボルネオ戦線の状況、衣料切符制など。
第284号 (3月18日) 蘭印降伏、ハワイの特別攻撃隊、日銀制度改正など。
第298号 (6月24日) 本年度貿易計画、木材統制の現状、7月常会の頁など。 
第301号 (7月5日) 防諜特集、戦時標準船など。
昭和18年   
第325号 (1月6日) 国際状況、玄米調理法など。
第326号 (1月13日) 労働力確保の話題など。女性の徴用を示唆しています。
第328号 (1月27日) 米英音楽追放など。
第329号 (2月3日) 増税の解説、外交状況、施政方針など。  
第330号 (2月10日) 今年の食糧事情、衣料切符制改正、レンネル島沖海戦など。 
第334号 (3月10日) 学童修業年限短縮、出版事業令、増税など。
第336号 (3月24日) 防空、戦争死亡傷害保険、船員待遇改善など。  
第338号 (4月7日) 新税法、兵役法改正など。  
第339号 (4月14日) 不良化少年工対策、鉄道輸送など。
第341号 (4月28日) 戦時物価問答、昭和18年産米の価格、5月常会手引きなど。  
第342号 (5月5日) 貯蓄、簡易保険、郵便年金、母子保健など。  
第343号 (5月12日) 土木・建築・体育訓練の戦争体制、結婚問題など。  
第344号 (5月17日) 物資動員計画、薪炭配給統制規則の解説、少年兵募集要項など。  
第346号 (6月2日) 海軍予備学生・少年飛行兵募集要項、開戦以来の戦果、国民動員計画など。  
第347号 (6月9日) アッツ島玉砕、他国を含めた戦争生活、甘藷栽培法など。
第352号 (7月14日) 大東亜共栄の状況、陸軍特別操縦見習士官募集など。  
第353号 (7月21日) 昭和18年改訂 時局防空必携解説。民間防空を詳細に解説しています。  
第355号 (8月4日 ビルマ独立、中国治外法権撤廃、朝鮮徴兵制および朝鮮台湾海軍志願兵制度実施など。
第357号 (8月18日) イタリア政変、応徴士の服務紀律、木炭増産など。  
第358号 (8月25日) 食糧自給力強化、戦争と科学技術など。  
第359号 (9月1日) キスカ撤収、金属回収、青果物最高販売価格改定など。  
第360号 (9月8日) 決戦下の教育と学徒、ケベック会談、青少年司法保護など。  
第361号 (9月15日) イタリア降伏、決戦下の航空諸問題特集など。  
第362号 (9月22日) イタリア問題の推移、補給攻防戦、航空常識講座など。  
第363号 (9月29日) 国内体制強化方策、学校防空、古年次国民兵招集準備、航空常識講座など。  
第364号 (10月6日) 世界情勢、決戦勤労体制の確立(女子勤労挺身隊)、航空常識講座など。
第365号 (10月13日) 学徒徴集問答、南方諸地域の徴集制度改正、台湾徴兵制、比島独立など。  
第366号 (10月20日) 工場防空の指針、防空質疑応答、フィリピン独立、教育に関する措置など。フィリピン独立宣言も掲載。
第367号 (10月27日) 学徒出征、闇取引禁止、貨幣全面引換など。航空常識講座では気になる記述も。
第368号 (11月3日) 戦局の状況、地下資源探索の手引き、航空常識講座など。  
第369号 (11月10日) 大東亜会議、日華同盟条約締結、中央省庁改編など。  
第370号 (11月17日) ソロモン戦局の新展開、兵役法改正、航空常識講座第六回など。
昭和19年  
第391号 (4月19日) 航空機生産の話。国民生活との関連も含め。
第396号 (5月24日) 河南省での戦況、甘藷栽培のコツなど。当時の食料事情を反映。
第399号 (6月14日) 戦時衛生の心得。健康維持、疾患、薬草の紹介など。
第417号 (10月18日) 大陸戦線の現況、家庭燃料、製炭法、白金強制買上など。
第420号 (11月8日) 神風特攻隊について初めて記載した号。他に空襲への備え、麻についてなど。

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