MRIの基本原理(難しいことは省きます)
 





オープンMRI はとても開放的!
比較的音も静かで思わず眠ってしまうという方が多いです。


◆磁場の大きさ
よく1.5T(テスラー)とか聞きますね。
このテスラーという単位(T:tesla)ですが、1T=10,000G(gauss:ガウス)です。

1.5Tは高磁場と言われますが、実際、その力はどのくらいでしょうか?

廃車や鉄くずを持ち上げる大きな磁石があります。その力は1.5〜2Tです。
家庭用の冷蔵庫の磁石は10mT(100G)以下の磁場を発生します。
地球の磁場は赤道付近で30μT(0.3G)、両極では、70μTです。

高磁場 1T以上
中磁場 0.2T以上1T未満
低磁場 0.2T未満

※低磁場の利点
・装置のコストが30%〜60%安くなる
・強い傾斜磁場強度は必要でないため、受信する信号の帯域幅を狭くすることができ、それに伴って信号雑音比(SNR(signal to noise ratio)が改善する。
強い傾斜磁場を作れる低磁場装置では、さらにスライス厚を薄くしたり、撮影視野(FOV)を小さくできる
つまり、高い空間分解能の画像を得ることができる。
・TRをより短くできる
・化学シフト、磁化率の違い、流れ、動きによるアーチファクトは高磁場に比べ目立たなくなる
・磁場の遮蔽が容易、危険度も減る(麻酔、患者モニター装置を近づけることが可能?)
・高感度のソレノイド型コイルが使用できる
※低磁場の欠点
・SNRは大まかに静磁場強度に比例する。装置の他の全ての要素が同等だとした場合、低磁場装置のSNRはより低くなる。そのために、信号の加算回数を増やす必要があり、時間が長くなる。
・磁化率効果が低くなるため、石灰化巣や鉄の沈着、出血の検出に劣る。(逆にアーチファクトは軽減される)


◆磁気共鳴(NMR)現象について
1950年代後半、NMRと呼ばれるようになりました。(nuclear magnetic resonance)
しかし、核といえば危険な印象をもつため、1980年代中ごろからは、MRimagingやMRIと言われだしました。
NMR現象の定義は、「核によるエネルギーの吸収と放出のプロセス」です。

画像を作成する目的のために、水素の原子核からの信号を記録します。
水素原子核は1つの陽子から構成されているため、時々、NMR信号はプロトン(陽子)から生じると説明されることがありますが、NMR現象は個々の核子の特性よりは、むしろ全体としての核(陽子と中性子の集合体)の特性を反映します。

◆磁化率とは?
「物質が外部磁場の中に置かれているときに磁化される程度」のこと。
磁化率=磁化しやすさ(magnetizability)

物質がある磁場の中に置かれると、常に物質とその磁場の間に電磁気学的な相互作用が働きます。
それは、物質内の軌道電子および自由電子の作用により生じます。それらは外部磁場に反応し、電流を流します。
これらの電流は物質内に次々と内部磁場を生み、内部磁場の方向が外部磁場と同方向であれば物体内の実効磁場は増加します。(常磁性)反対方向であれば、実効磁場は減少します。(反磁性)・・・水や生体組織の大部分は反磁性

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