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鉄人王国


作詞・K 作曲・K 編曲・暗所保存

鉄検参級合格者のみ 人の権利を与えらる
マッスル・ギャンが支配 反逆不可能鉄人国家
鉄検参級不合格者達 鉄人恐れ逃げまどう
強きが弱きを支配 それが鉄人 鉄人王国

(VIVA マッスル)8
祈りを 捧げよ
怒りを 静めよ

筋肉崇拝信者のみ 国の国権担いうる
マッスルのみが真正義 理解不可能鉄人妄想
筋肉崇拝狂者のみ 正義の称号与えらる
強さこそ正義 それが鉄人 鉄人王国

(VIVA マッスル)8
祈りを 捧げよ
怒りを 静めよ

四年にたった一度のみ 国の祭りが開かれる
血が肉を洗う 回避不可能鉄人競技
人はそれをこう呼ぶ 不鉄人殺しの肉輪ピック
不鉄人共逃げ惑え 肉輪名物人間狩り

(VIVA マッスル)16
力を 誇示しよ
光を 求めよ
祈りを 捧げよ
怒りを 静めよ


ジャングルは一つの世界を覆い隠していた。少年がジャングルの先に見出した世界は・・・優れたものだけが支配を許される、そう鉄人王国だった・・・。
それではここで少し鉄人王国の世界を紹介しておこう。

・鉄人王国        :支配者層(鉄人)と被支配者層(不鉄人)で構成されるマッスルのみが支配できる世界。
・鉄人(マッスル・ギャン):鉄検(鉄人検定)参級以上の資格を持つ者のことである。
・不鉄人(マッスル・ポム):鉄人王国で支配される人々。肉輪ピックでは人間狩りの標的となる。
・肉輪ピック       :四年に一度鉄人王国で開かれる。最後は血が肉を洗う人間狩りで閉められる。
・鉄検          :試験は各級別で鉄検マダム達がマッスル・ダンディーの筋肉を判定し合否を決める。



少年は鉄人王国を探検するにつれ、次第にそこが自分の追い求めていた、能力のみが認められる世界であることに気づく。
しかし少年はこの世界で唯一認められる能力、肉体美を持たなかった。やっと自分が求める世界を見つけたと思ったのに・・・少年が落胆しこの世界を去ろうとしたとき、奇遇にも四年に一度の肉輪ピックが開催される。
少年は好奇心を抑えることが出来なかった。生まれて初めて好奇心という胸の高鳴りを感じた。

あのコロシアムではいったい何が行われているのだ?少年はこの興奮を胸にコロシアムへと忍び込んだ。
コロシアムではすでに鉄人競技が始まっていた。そこでは芸術の域に達した筋肉が踊り、跳び回った。
それはまさに鉄人と呼ぶに相応しい者達がその美しさを競い合っていた。少年はそのあまりの美しさに目を離すことが出来なくなってしまう。そして目を離したときには、すでに4・5人の鉄人が少年を取り囲んでいた。

殺される・・・少年は恐怖のあまり目を開けられなかった。
いや閉じることすら出来なかったのかもしれない。

ぼんやりとした意識の中で彼は信じられない物を目にする。
コロシアムの神座に祀られた鉄人の神の銅像・・・それはまさに少年の生き写しだった。
少年が神座に座らされたとき、競技を中断した数万ものマッスル・ギャン達が一斉に叫び始めた。

「VIVA マッスル VIVA マッスル・・・」

この世界では少年は神だった。
自分を嘲笑い続けた愚人達の何倍も巨大な者どもが、今自分を崇拝している。
やはり僕がいるべき世界はここだったんだ。少年は生まれて初めて生きる幸せを感じた。

信じられないほど幸福な時が過ぎた。
巨大な者が自分を神と崇めるのだ・・・。

そしてとうとう肉輪ピックはフィナーレを向かえる。
鉄人達は一斉にコロシアムを飛び出していった。
少年は最後の催しに大いに期待を寄せた。
次は一体何を見せてくれるんだい?
それから少したって、鉄人達が一回り小さな、美の域に達しきれてない半端な筋肉の者どもを引き連れ帰ってきた。
鉄人は彼らを「マッスル・ポム(不鉄人)」と呼んでいるようだ。
さきほど出て行った鉄人がそれぞれ不鉄人を連れ帰ったとき、いよいよ肉輪ピック名物人間狩りが始まった。

鉄人達がその力を最高にアピールするこの競技、それは同時に神への生贄を捧げる儀式でもあった。
少年は生まれて初めて恐怖という感情を覚えた。
目の前で逃げ惑う不鉄人達の頭が次々ともがれた。
恐らく神はそれを求めるのだろう。しかし少年は神ではなかった。
神でない少年にとって、その光景は恐怖でしかなかった。

もはや少年は奇声を発しながらその場から逃げ出すことしか出来なかった。
鉄人達は神がお怒りになったのだと、その怒りを静めるため祈りを捧げた。

「VIVA マッスル」

しかし少年は神ではなかった。
ぼんやりとした意識の中、ただ祈りが聞こえてくる・・・VIVA・・・VIVA・・・VIVA・・・
いつしかその祈りは聞きなれた愚人達の巻き起こす雑音へと変わっていた。

鉄人王国は幻だったのだろうか?

いやそれは違う。
少年はあの世界で確かに神だった。
少年は憂鬱で仕方なかった愚人達に、今はそれほど拒否感を覚えなかった。
目の前で人の首をもぎ取られるくらいなら、この腐りきった世界のほうがいくらかましだったのだろう。
それに目の前で首をもがれた不鉄人達がこの愚人達のように中途半端な存在だったことも手伝っていたのかもしれない。
製作秘話


この曲は暗所保存で完成した最初の曲である。akkkyが海外に行き網江君が加入する前に、130氏と二人でジャムっていたら何時の間にか形になった曲である。展開は単純だがやってて面白いし気に入ってる。ライブでは客や共演者の引き具合が楽しめる。今は新世界と並び暗所保存のテーマソングとなっている。



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