ワールドカップ・フランス大会

 


98年 6月29日(月)

 多くの方と一緒に応援して来ましたパラグアイとうとう最後に力尽きたようです。パラグアイチーム健闘むなしく延長の後半終了間際にフランスにとうとうゴールを割られて0−1の惜敗。(サヨナラ負け)4年後、日本での活躍に期待しましょう。パラグアイはフランスと対戦、両軍必死の肉弾戦となり延長も終了間際鉄壁の守りもついに得点を許してしまいました。あと5分、PK戦になればチラベルが居るパラグアイに有利になると思い始めた矢先でした。(この事は選手もインタビューで言っていました。)気持ちがほんの僅かだけ先に向いてしまった隙を衝かれてしまったようです。

 パラグアイが戦った4戦を通算してみるとゴールキーパーチラベル、ガマラ、アジャラの守備は世界一かも知れませんが、日本と同様、点を取れない悩みは最後までありました。中盤でも相手にボールを取られれているケースが多くオフェンス陣の役者不足は解決出来ませんでした。

 負けても街の反応も非常に良く、「よくやった」という好意的なものが多かったように思います。それにしても最強と言われたD組、ナイジェリアもデンマークに完敗して結局全部敗退してしまいましたね。 


98年 6月25日(木)

 おがわあきら氏:
いやぁ、ナイジェリアは手を抜くだろうとは期待してましたが、本当にパラグアイ が勝つとは思いませんでした。我らがALBIRROJAやってくれました!!  さて、CNNのニュースページにチラベルのインタビューが載ってましたので、ご 参考までに送ります。
『パラグアイのゴールキーパー、ホセ・ルイス・チラベルはフリーキックのスペシャリストで、ワールドカップでゴールを決める最初のキーパーになることを夢見ている。彼なら可能だろう。(中略)

 Q:どうしてゴールキーパーがそんなにも点取りに固執するの?
A:簡単さ。俺はチームの為になることは可能な限りやりたいから、自分の実力を全 部試すんだ。
Q:君は自分で世界一のゴールキーパーだと言ってるね。あまり謙虚じゃないんだ な。
A:謙虚だとは言われてないね。
Q:君はアメリカンフットボールも好きだと聞いてるけど、チャンスがあれば、ML SとNFLのどっちでプレーしたい?
A:NFLだね。いい申し出があれば、プレイスキッカーになりたいんだ。
Q:Tony Meolaがもうニューヨーク・ジェッツでチャレンジしているけど、うまく いっていないよ。
A:俺はTony Meolaじゃないよ。
Q:好きなスポーツ選手は誰?
A:マイケル・ジョーダンだよ、もちろん。彼はプロとしてのモデルだ。
Q:君はRollons Bandの リードボーカル、Henry Rollinsに似てるって言われたこと ないかい。
A:あるよ。でも、俺の方が男前さ。』
てなわけで、CNNといえど、アメリカのマスコミも何が聞きたいのやら、へんてこ りんなインタビューです。でも、彼がアメフトに入って、キッカーになるというのは おもしろそうな話ですね。できれば、Jリーグに来てほしいけど。もし、金があれ ば、京都パープルサンガに。

 ということです。 


H.T.氏:

 パラグアイはもちろん大フィーバーと存じますが、日本でもチラベルの人気がうなぎ登りで、今朝のパラグアイ対ナイジェリアの試合は時間帯もまずまずということもあり、随分と盛り上がりました。我が家でも早起きをして真剣に観戦してしまいました。おもしろかったですね。キリンカップで来日した時は力をセーブしていたのか、守りのチームという印象でしたが今回は攻めても上手いさすが南米のチームと感心しました。決勝トーナメントに進めて本当に良かったです。
 アスンシオンの熱狂ぶりが目にうかびます。なんとなくうれしい気持ちでしたので一筆啓上いたしました。


98年 6月24日(水)

 D組・順位表(23日終了・最終)
- 国名 得点 失点 勝ち点
ナイジェリア
パラグアイ
スペイン
ブルガリア
D組・第3戦:対ナイジェリア戦 3−1

 (写真)激しいつば競り合いを見せるパラグアイとナイジェリアの選手

 

▽得点者【パ】アジャラ(1分)、【ナ】オルマ (11分)、【パ】ベニテス(59分)、【パ】カ ルドソ(86分)

地獄のD組、ナイジェリアに続きトーナメント進出を決めたのはパラグアイ。大方の予想を覆し、見事に予選を通過した。

 (試合前)

 意外なほど静かに時が過ぎて行く、午前中は曇っていたいた天気はお昼頃にはすばらしい快晴になり、午後3時の試合開始を待つ。国旗を立てて走る自動車が時々目に付く程度で余り普段とは変わらない、どこの会社も普段通りの業務を行っていた。

 

 (写真)朝刊:ナイジェリアの選手がチラベルのゴールを狙う、後ろにはブルガリアとスペインの踊り子が札束のカスタネットを持って応援。

 (試合中:会社にて同僚とテレビで観戦)

 午後3時丁度、2試合同時に行われる為に時間には極めて正確、慌ただしくキックオフ、いよいよ試合の開始。この試合に勝てばトーナメント進出、負ければスペイン−ブルガリア戦の勝者が進出となる。緊張の試合開始直後、パラグアイ2蹴りでゴール前に、ファウルされ、フリーキックを得る、それをアジャラが頭で合わせてなんとゴール!!!。まだ試合開始1分も経過しておらず(50秒)早くも1点、過去2試合あれほど遠かったゴールが入る時というのはこういうものなのか。ゴールに合わせて普通だと打ち上がる花火も間に合わない程の速攻ゴール。一気に盛り上がり、アナウンサーも「日曜日に次はフランスと対戦!!」などど景気の良い話をしていた。だが選手も浮き足立っていたようであった。固い守備で過去2戦得点を許さなかったのだが、予想外に早いリードでフワフワして、あっと言う間にナイジェリアのゴール。つかの間のリード、思い沈黙・・・もう一試合の経過が報告、スペインが2点のリード、もしスペイン−ブルガリア戦が引き分けの時にはこのナイジェリア戦で引き分けてもトーナメント進出になるパラグアイ、だが、スペインの勝利はどうやら動きそうも無い、このままでは最後の席はスペインとなる・・、試合は両者決め手に欠け膠着状態のまま前半終了。

 ハーフタイムは街中重苦しい雰囲気に、このまま終わってしまうのでは?やはり夢なのか?皆の頭に不安がよぎる。後半に入り、時間がどんどん過ぎて行く、この15分くらいの時間の経つ事の早い事、「やはり駄目か・・」皆の口から半ば諦めの呟きが聞こえる。15分過ぎ、ベニテスの距離の在る位置(ペナルティーエリアの外)からのシュートがゴールの上のバーに当たりそのまま中へ・・ゴール!!!。瞬間見ていた皆が「ウォー」。勝ち越しだ。本当にすばらしいゴール、今まで攻撃力に問題が多いと言われ続けているパラグアイだが奇麗に決めた。2−1になり、また皆急に元気になった。テレビを見るとゴールを決めたベニテスはユニフォームのシャツを半分脱ぎ下着を指差して喜んでいる、見ると下着に「お母さんおめでとう」と書いてある、この日は母親の誕生日でゴールをしたらこのパーフォンマンスするつもりであったようた。

 1点勝ち越すと今度は時間が経過しない、アナウンサーも落着かない様子。だがナイジェリアは前半こそ攻めて来て、2枚イエローカードを受けるほどの当たりであったがこの頃になるとかなり精彩を欠いて来ていた、ほとんどパラグアイがボールを支配して試合の主導権を握り危ない場面も余り無く時間は淡々と過ぎて行く。終了5分前くらいにパラグアイ・カルドーソのシュートがゴール!!!これは決定的、もう時間も無く、これで勝ちは確定的になり、気の早い者は自動車に国旗を立ててクラクションを鳴らしながら疾走を開始、間もなく試合終了。パラグアイの2位が決定。喜ぶパラグアイチーム。花火が威勢良く鳴り響く、画面の半分にはもう一試合のスペイン−ブルガリア戦を映す、なんとスペインが爆発6−1とか。さすが国際試合31試合連続無敗を記録した無敵艦隊、強いですね、ご苦労様でしたゆっくりとお休みください。サヨナラ、スペイン!!・アディオス

 

 (写真)試合終了直後から街には国旗を持って喜ぶ市民の姿が。

 

 (写真)試合終了直後から街には国旗を持って喜ぶ市民の姿が。

 試合終了後、街では市の中心部に向かう自動車がクラクションを鳴らしながら疾走して行く、街の中心の広場に集まってお祭り!この日は結構寒く気温は10度くらい、でもものすごい熱気。

 

 (写真)集まったアスンシオン市民。

 


ABCDの4つの組が終了。前ページにある大胆予想の中でA組、D組は当方の予想通りの結果になった。スペインの予選落ちを予想していたのは余り他のホームページには無かったと思います。B組はカメルーンが2位と予想していましたが、嬉しい誤算でチリが粘り引き分け2位に、C組は3チーム横一線と考え2位の予想が難しかったのですが、初出場の南アフリカを予想していたのですが、管理の問題からチーム内がごたごたしたようで実力を発揮しきれないままの敗退となったようです。

 


■日本経済新聞より

 パラグアイが後半に猛ラッシュをかけ、2得点を挙げて3―1の勝利。1次リーグ突破を果たした。 先制点は、開始1分。右FKを、DFアジャラが頭一つ抜け出すヘディングシュートでたたき込んだ。

1―1で迎えた後半14分には、ゴール正面やや右からベニテスがクリーンシュートを決めて勝ち越し点。終了間際には、相手ゴール前でフリーでパスを受けたカルドソがダメ押しした。ナ イジェリアは前半11分、オルマがすかさず同点シュートを決めたが、既にD組1位を決めており、2失点後は集中が切れた。

■夕刊・フジ

 パラグアイがD組1位を決めているナイジェリアを3−1で下して2位とな り、12年ぶりの決勝トーナメント進出を果たした。トーナメント初戦はC組1位のフランスとの対戦となる。

 パラグアイは主力選手を欠いたナイジェリアを相手に、開始1分にアジャラのヘッドで先制点を奪うと、同点で迎えた後半14分にベニテスのゴールで勝ち越し。41分にはカルドゾの追加点で快勝した。

 GKチラベルトのワンマンチームとみられていたパラグアイだが、この日は決定力不足をいわれた攻撃陣が奮闘。アヤラの鮮やかなヘディングシュートが試合早々に決まると、すでに決勝トーナメント行きを決めているナイジェリアが攻撃的な姿勢を緩めてきた。

 後半はパラグアイが押せ押せムード。カルドソが3点目を決めた瞬間のベンチは、スポーツドリンクの容器を得点者にシャンパンのように振るなど、お祭り騒ぎだった。

 


98年 6月23日(火)

 22日までで32チームが2回づつ登場し、いよいよ最終の3回戦、雌雄を決する時を迎えました。D組はナイジェリアが1位を確定している以外は残り3チームで残り一つの席を狙っているわけです。

 パラグアイは勝ち点2、もしナイジェリア戦に勝てば勝ち点が5となり、文句無くトーナメントに進出、引き分けの場合には、もう一つのブルガリア−スペインの勝者が進出、両方とも引き分けの場合にはパラグアイが進出となるわけです。 とにかく勝てばブルガリア−スペインの戦況に関わり無くパラグアイが抜け出れるのですが、果たして勝算はどの程度あるのでしょうか?

 当初からこのD組が最難関と言われており、どこが勝っても不思議では無いと言われているのですが、大方の予想はスペイン、ナイジェリア、ブルガリア、パラグアイの順になっていました。大会前のパラグアイの出来から見てある程度仕方が無いとも言えますが、大会に入りチラベルを中心によくチームがまとまって来ているので大いに期待出来ると思います。

 果たしてナイジェリアに勝てるのでしょうか?ナイジェリアは既にD組の1位を決定しているので、余りこの次の試合は重要では無いのです。勝ち点6(要するに2連勝)で1位が決定しているチームは他にブラジルがありますが、前回の優勝チーム、国民の目もかなり厳しいので余り手を抜く事は出来ないでしょう。ナイジェリアの場合には、もし監督の立場でものを考えると:

 1・勝って得るものは無い(既に1位)
2・反則でイエローカードを取られるとその選手の出場に響く
3・故障を抱えている選手、疲れている選手には出来るだけ無理はさせたく無い
4・トーナメントを想定して、色々な形を試しておきたい。

と考えると思います。選手達ももう気持ちは既にトーナメントに行っているでしょう。

 さて、一番ナイジェリアが負けるのを望んでいるのは実はフランスだと思います。あの強さから見てC組の1位はまず動かないでしょう。(最終戦のデンマークに負けると2位になり、この場合はナイジェリアと対戦することになります。)順当に行けばトーナメントの最初の相手はD組の2位となるわけです。開催国で優勝への国民の期待もあると思います、トーナメントの緒戦はとにかく負けるわけには行かない、ナイジェリアが勝つと無敵艦隊と呼ばれている隣国スペインもしくは前回のベスト4ブルガリアのいずれかと対戦しなくてはならない公算が強くなる、もしナイジェリアが負ければ実績の無いパラグアイだ。これはナイジェリアに負けて欲しいと思っているはずです。

 他の参加国も出来れば強豪と前評判の高いチームには予選で落ちて欲しいと思っているはずです。果たしてどのようになるでしょうか?D組に入ってことは不運でも巡りは幸運なパラグアイ、この有利な状況を生かしきれるでしょうか?楽しみです。

 


98年 6月19日(金)

 潰し合いのD組、生き残りを懸けての激戦が2試合行われました。2試合で得点は僅かにナイジェリアの挙げた1点だけ、予想通りの激戦の中、ナイジェリアが2勝して、1位を確定。2試合引き分けのパラグアイが勝ち点2で2位、共にナイジェリアに1点差で負け、パラグアイに引き分けたスペインとブルガリアが勝ち点1で3位、4位となっています。

 D組・順位表(19日終了時点・各チーム2試合終了時点)
- 国名 得点 失点 勝ち点
ナイジェリア
パラグアイ
スペイン
ブルガリア


D組・第2戦:対スペイン戦 0−0

 この試合、前評判の高いスペインの勝ちを予想する方が多く、アスンシオンでも試合開始前には重苦しい雰囲気でした、試合は予想通り攻撃力に優るスペインが優勢に試合を進めるのですが、守備力・固い守りが身上のパラグアイ、チラベルがチーム全員に檄を飛ばし一丸となって防戦といった試合でした。パラグアイも得点するチャンスはあったのですが、攻められている時間の方が圧倒的に多かった。ピンチの連続を凌ぐパラグアイはずっと集中力を持続し最後までゴールを割らせることはありませんでした、特に前半の終了間際と試合終了間際のスペインの波状攻撃をよく守ったと思います。

 


(文)金山薫 氏(大阪市在住) 「よゐこのサッカー」 (6月18日)

 キリンカップで来日した際、神戸のパラグアイ−チェコ戦に行きました。チラヴェルは、日本でも大人気です。チラヴェルが、FK・PKを蹴るシーンはやはり一番の盛り上がりになります。目の前で、チラヴェルがPK外したのは残念でしたけど。本職の守備はさすがです。プレースキッカーとして、色物みたいに思われてますが、GKとしてもやはり一流ですね。

 TBSの番組での「アルゼンチン情報」で騒動になってますね。パラグアイ−アルゼンチンの確執みたいなのを知らなかったので、その背景を知って、アルゼンチン側が感情的になってるのもうなずけます。

 パラグアイ、W杯では苦戦をしいられてますね。でも、スペイン、ナイジェリアのどちらかに勝てばチャンスはありますね。

 6/19のスペイン戦では、0−0のドロー。試合ごとに選手・ポジションが入れ替わり、攻撃の選手をどんどん選手交代する積極的な采配。チームはよくまとまり、ときおりキレのよいカウンターを見せる。キリンカップでの来日時は、W杯直前合宿のために代表を集めた直後だった。もはや、あのときのチームではない。決勝トーナメントが目の前に見えている。

 


98年 6月13日(土)

 注目のスペイン−ナイジェリア戦、予想通りの大激戦、どこからでも点を取って来る、両方とも強かった。D組の大胆予想でナイジェリアを一位、パラグアイを2位にしていますが、正直を言ってパラグアイをまず2位にして、考えたのです。スペインは長い期間負けていないという点でナイジェリアに負けてあせりが出て来るのではと。終盤に同点、そして逆転され、その後のスペインは落ち着きに欠けあせりが見えていました。これで多少ともスペイン戦、可能性が出てきたように思います。実力的にはアルゼンチンと同程度ということはパラグアイとも僅差だと思うのです。言葉が通じる同士で国際試合をいつもやっているパラグアイには有利でしょう。

 もう一つ有利なのはもしナイジェリアがブルガリアに勝つと勝ち点が6となり、トーナメント進出はまず確実になります。そうなるとトーナメントに備えて怪我をしないようにまた主力選手を温存したりと最後のパラグアイ戦には手を抜いて来るような気がします。

 D組になってしまったことは非常に不運ですが、その中で試合の順番だけには恵まれているように思います。まだまだトーナメント進出、充分に可能性があると思います。(今日の結果が逆に出ているとブルガリアに運が向いたのですが。)

 D組・順位表(13日終了時点・各チーム一試合終了時点)
- 国名 得点 失点 勝ち点
ナイジェリア
パラグアイ
ブルガリア
スペイン


D組・第一戦:対ブルガリア戦 0−0

 第一戦が終了した。試合は国民の勝利への期待をかなえることは出来ず両軍無得点のドローとなってしまった。試合中も非常に静かなパラグアイの首都アスンシオン、試合後もいつもの祝日と変わらない非常に静かな一日でした。

 サッカー事情に詳しいパラグアイの人々はD組で2位以内に入り、決勝オーナメントに出るのが非常に難しく、可能性があるとするとこのブルガリア戦に勝利する事が必要と感じていたからでしょう。しかしながら試合の内容は今後の活躍を期待させるものでした。チラベルはチラベルらしかったし、守りはきっちりと堅固な守りをしていた。課題の決定力不足は解消されませんでしたが、とにかく相手に点を入れさせないパラグアイのサッカーをすれば展望が出てくるかも知れません。次はスペイン。ヨーロッパの最強豪で優勝候補の一角ですが、パラグアイはいつも南米でアルゼンチン、ブラジルと戦っており、同じカラーの言葉が通じる相手というのは慣れていてやりやすいかも知れません。期待しましょう。

 ■ワールドカップ/ブルガリア対パラグアイ、ドロー(朝日新聞より)

  GKチラベル、FKは阻まれる 
 

 モンペリエでは、パラグアイがGKチラベルのFKなどで見せ場を作ったが、前回大会4位のブルガリアからゴールは奪えず。両者無得点のまま引き分けた。

  後半25分過ぎ、場内の歓声と視線は、パラグアイのGKチラベルに注がれた。25メートルほどのFKのチャンスに、188センチ、90キロの守護神が、キッカーを買ってでたのだ。左足から放たれたシュートは、弧を描いて、ゴール左上を襲う。ブルガリアのGKズドラフコフが、目いっぱい跳ね上がり、どうにかセーブ。ワールドカップ史上初のGK得点は惜しくも阻まれたが、強烈な弾道は観客の度肝をぬいた。熱血派で鳴らす主将だ。前半には、前回大会の得点王ストイチコフがゴール前で主審に詰め寄ると、その場へ進み、にらみあうシーンも。チームの精神的支柱としても、十分に存在感をみせた。

 1日のオランダとの調整試合では、5失点と散々だったが、初戦を無失点に抑え、不安を一掃。FKなどでもスタンドを沸かせ、攻撃的なところを印象づけた。

■日本経済新聞より

 前回の米国大会で四強に残ったブルガリアが、パラグアイに悪戦苦闘の末に引き分けた。大会後、柏にやってくるストイチコフをはじめ主力は確 実に4つ年をとった。前半は快調だったが、後半も半ばを過ぎると選手の足が止まりだした。スイーパーのT・イワノフ主将は腹回りに肉が付き、貫録と顔に物を言わせて守っている感じ。DFとMFの間をコンパクトに保つことができなくなり、パラグアイの速攻を簡単に許した。

ブルガリアのボネフ監督は「前半は良かったが、後半は大きく失望した」。開始3分でストイチコフがペナルティーエリア内で倒されたがPKにならず。「あれはPKだった」と未練たらたらだ。89分には活気のある攻め上がりを見せていた右サイドバックのナンコフがラフプレーで大会第1号の退場者に。苦しい船出となった。

 ■夕刊・フジ

 1次リーグD組のパラグアイ−ブルガリア戦は12日、モンペリエで行われ、0−0で引き分けた。前半はブルガリアが前回大会得点王のストイチコフを中心に押し気味に試合を進めたが、決め手を欠いて無得点。後半は次第にリズムをつかんだパラグアイが速攻を繰り出し、28分には中央約30メートルのFKをGKチラベルトが狙ったが、ブルガリアのGKズドラフコフに辛うじて阻まれ、今大会5試合目で初の無得点引き分けに終わった。

 米国大会得点王で、今大会終了後にJリーグの柏に入団するストイチコフと、世界屈指のGKといわれるチラベルト。0−0に終わったが、存在感の強い2人の対決を軸にした熱戦は、1次リーグで最も混戦が予想されるD組の高いレベルを示した。

 4年前のベスト4メンバーを主体にして、組織的にボールを支配したのはブルガリア。前半途中で頭部を負傷、包帯を巻いて奮闘するバラコフを起点に、ストイチコフは左足で何度もゴールを狙った。しかし、ポストに嫌われるなど不運続き。得点は挙げられなかったが、この試合で今大会初のレッドカードを出した主審に対して、試合中に何度も話しかけてけん制するなど、大舞台慣れしているところを見せた。「(ブルガリアが)ベテランばかりだと誤解されていては困る。若い選手も入り、この4年間でチームは成長しているんだ」と話す、個性の強いチームリーダーだ。

 チラベルも負けていない。堅実なセービングに加え、大声で味方をコーチングして攻撃陣をもり立てた。後半にはFKのチャンスで自らゴールを狙い、左足でクロスバーすれすれの鮮やかなシュート。「ぎりぎりの所へ行ったし、入ったと思ったが」と残念そうなチラベルトダだったが、「これでパラグアイが手ごわいチームとわかっただろう」とチームの手ごたえも感じている。

 「チラベルのワンマンチーム」ともいわれるパラグアイだが、若手が鋭いカウンターを何度も見せるなど、5月のキリンカップで日本と対戦したときよりも数段レベルアップしている。13日に行われるD組のスペイン−ナイジェリア戦も、激しい一戦になるのは間違いなさそうだ。

 今大会初の0−0の引き分けに終わったこの試合、日本のサッカーファンが熱視線をおくっていたのは、ブルガリアのストイチコフだろう。パラグアイDFの徹底マークで、W杯アメリカ大会の得点王も不発に終わってしまったが、大会終了後に移籍する柏レイソル関係者は、改めて「取って正解」とヒザをたたいたはずだ。

 ストイチコフは前回大会で世界のビッグネームとなったが、もともと大向こうをうならせるような万能タイプのプレーヤーではない。攻撃的なMFではあるが、一瞬の切れ味で勝負するタイプだ。だから、ストイチコフのスピードを生かすプレーヤーが同時に必要となる。ストイチコフは人に合わせるようなことをする器用なタイプではなく、性格はどちらかといえばわがままで、自分さえ良ければ…の個性派。おまけにカーッとしやすく、チームを引っ張るというタイプではない。実に操縦が難しい。そういった事情で、バルセロナからCSKAソフィアとチームを転々としている。

 まだ、32歳。この日の動きを見る限り、年齢的なハンデを感じさせず、ストイチコフが加わったことで、柏は今までと違った破壊力のあるチームに大変身を遂げそうな予感がした。そのためには、一にも二にも、ストイチコフのチームに大改造するのが条件だか…。

 一方、知名度という点なら、パラグアイのチラベルトも同じ。守護神として安定した力を発揮し、後半に披露したあわやのフリーキックは、キリンカップで見られなかった評判以上の印象を与えたはずである。いかにも南米を感じさせる選手で、日本や欧州でGKを目指す子どもからは生まれてこないキャラクター。南米の自由な風土が、GKにもフィールドプレーヤーとしての活躍の場を与えてくれる。こうした土壌の違いが、チラベルトやメキシコのカンポスといったスターGKを生み出すのである。日本でもパワーのある川口が、チラベルのように変身する素質を兼ね備えているが、それはちょっと無理な話だろう。こういった華のあるGKはJリーグの各チームがのどから手が出るほど欲しい、に決まっているが…。

 最後に試合を振り返ってみたい。ブルガリアはスタミナと決定力不足を後半で暴露。パラグアイは序盤から同じペースで90分間の戦いを貫き、特にDF3人の堅守は、光っていた。どちらもあと一押しが利かなかったが、スリリングで見ごたえあるゲームを楽しませてもらった。

 


98年 6月12日(金)

 いよいよ決戦(対ブルガリア戦)当日になりました。天気は曇り、肌寒い天気でますます重苦しい感じです。アスンシオンの街は祝日ということもあり、静かに朝の試合に臨みます。日本の色々な予想を見ても大体五分五分、実力的には似通ったチームといった感触のようです。

 試合が始まる8時半、街は完全に静まり返り、試合開始時間には自動車の音も無くなりました。前半の始まりはブルガリアが押し気味、一度完全に相手がフリーとなり、蹴ったシュートがバーに当たり跳ね返るという「幸運」があり、0−0。パラグアイにもキーパーと1対1となる決定的なチャンスも一回あり、まずは互角の戦いでした。

 後半に入ると両軍のあたりが激しくなり、多少パラグアイが押し気味で試合が進みました。何回が惜しいチャンスがありましたが、一番の見所は攻めるゴールキーパー・チラベルのフリーキック、すばらしいキックでキーパーが何とか右手で触り凌がれました。最後の方はパラグアイが攻めている時間の方が長かったのですが、決定力不足で、両軍無得点で終了のホイッスル。非常に残念な試合でした。これで両方とも勝ち点1となり、明日のスペイン−ナイジェリア戦が注目されるところです。

 パラグアイはワールドカップに臨む前の親善試合とはうって変わって動きが良くなったようで、特にアジャラを中心とする守りは非常に良かったように思います。とにかく後2試合、守り抜いて何とか少ないチャンスをものにして欲しいものです。

 カルペジャーニ監督は試合後の会見では「今日は落ち着きが足りなかったのでしょう。」とのコメントを残していました。 次はいよいよ優勝候補強豪・スペイン戦です。

 


98年 6月11日(木)

 ワールドカップが開幕して二日、南米勢はブラジルが勝ち、チリが内容では圧倒しながらの強豪イタリアと引き分けとまずまずのスタートです。いよいよ三番手パラグアイの登場です。

 ます明日の対戦相手は・ブルガリア、最強のD組の中にあって、正直一番勝てそうな相手、と言っても前回強豪ドイツを打ち破ってのベスト4、何と難しい組に入ったのだろうと改めて思わざるを得ないです。

 ブラジルなどでは前日ともなればお祭り騒ぎで花火が鳴りクラクションを鳴らして市街地を走り回り、熱狂的な雰囲気になるのでしょうが、当地はいたって静かです。テレビではワールドカップの明日の試合の話をしていますが、いまいち盛り上がりません。(暗い肌寒い霧雨の一日でますます盛り上がらない。)

 本番までの国際試合の内容が悪く(1分け5敗:日本と引き分けた以外は全て負け、特にイタリア、オランダ戦では全く歯が立たなかった。)チームの調子は最悪、街の様子もどうしても悲観的になってしまうようです。口では強がりを言っていても本音ではトーナメント進出はかなり難しいと思っているようです。アスンシオンは静かな前日を迎えています。皆で話をして居る時、友人の一人が「トーナメントに進出するには明日の試合に勝つのが絶対の条件、明日勝って、残りの試合2つを引き分けるしか無い」という意見に皆うなずいていました。

 明日は祝日、当地時間・朝08:30からの試合に国民のほとんどが釘付けになるでしょう。試合の内容はともかくとにかく、どんな形でも勝って欲しいのが本音です。

 

 チラベル


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