『世界でたった一つの花』
2034年、高度に発達した技術の結晶により、直径3メートル余りの金属球体の中に完全な仮想社会を創り出すことに成功。
そこは、当初、現実社会からの訪問者の観光地として作られたが人間と、ほとんど同じ完全自立の思考能力を有する人工意識のプログラム化に成功し、何千何万体と暮らすようになってからは様子が一転し始める。
人間と同等の思考能力のデジタル生命たちは、独自の文化、社会を持ち始め、そこで生まれた知的財産を現実社会に輸出できるまでになる。
さらに、現実社会で死亡した人間の人格、意識スキャン技術が確立され、金属球体がその人間の第2の生きる場所となった時、仮想都市は経済圏として現実社会へ独立権利を求めてきた。
この時点で存在する生命球体は、世界各国で1000体を数え、それぞれが同じ独立権利を主張し始め現実人類と仮想人類の権力者間での争いが始まった。
問題は、このときすでに知的財産の生まれる場所は、ほとんどが仮想社会からとなっており、現実社会の人間は仮想社会無しでは成り立ちえない状況になっていたのである。
(2004年3月20日素元書房から 定価本体700円+税で発行
するかもしれない?)
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