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海洋学OCEANOGRAPHY

質問のある方は下記まで

カルマン渦 KARMAN VORTEX

2011年2月9日撮影

2011年3月24日撮影

上の二枚の写真は淡路サービスエリアから見た明石海峡大橋 Akashi Kaikyo (Strait) Bridge です.淡路側の橋脚 bridge pier によってカルマン渦が出来ているのが見えます.カルマン渦は流れの中に物体があるときに,右巻き,左巻きの渦が交互に生じることによって出来ます.


(2010年6月15日撮影)よく見ると、明石側の橋脚にもカルマン渦が出来ているのがわかります.

(2010年6月29日)この写真にも明石側の橋脚で出来たカルマン渦が見えます.


明石海峡大橋の舞子海上プロムナードから見たカルマン渦(2011年8月19日撮影)です。
潮流 tidal current の向きは上の4枚の写真と同じです。

淡路サービスエリアから見たカルマン渦(2010年7月20日撮影)です。潮流の向きは上の5枚とは異なり、逆方向です。

 2012年1月21日11時40分49秒と11時46分29秒との写真を示します.カルマン渦がほぼ同じように出来ています.橋桁の三角形の数で位置がわかります.

右巻き,左巻きの渦を一対として,一対の渦ができて,元の状態なるのに必要な時間(周期)は写真から,ほぼ5分40秒です.(流速)=5・(橋脚の直径)/(渦対の発生周期)という関係があるので,(流速)=5・80/(340)=1.2 m/s となります.東南東に流れる潮流の流速の最大値の推定値(12時54分)は1.6m/sなので,求めた 1.2m/s という値はそれほどおかしい値ではないと思います.

 次は2012年2月20日11時46分15秒と54分41秒との写真です.反対回りの渦が写っています.時間差は8分26秒です.渦対の発生周期はおおよそ16分52秒=1012秒です.このときの流速は,(流速)=5・80/1012=0.4m/sです.このときの推定値(第五管区海上保安本部海洋情報部)は1ノット=0.5m/sくらいなので,ほぼ一致します.

 次の写真は2012年7月22日15時37分0秒と15時40分19秒との撮影です.時間差は3分19秒です.渦対の発生周期はおおよそ199秒です.このときの流速は,(流速)=5・80/199=2.0 m/s と推定できます.この値は第五管区海上保安本部海洋情報部の推定値(15時36分))は5.3ノット=2.7m/sくらいなので,ほぼ一致します.

高潮 STORM SURGE


  写真(9月21日16時43分撮影)は台風第15号(21日に浜松付近に上陸)通過後の林崎漁港の岸壁の最も低いところです。普段より40cmくらいは潮位 sea level が上がっています。台風によって引き起こされた高潮です。高潮の原因として、まず、気圧低下による吸い上げ効果が挙げられますが、実際は、風の効果が大きいのです。下の数字の列は神戸市波止場にある検潮所 tide station の記録から求められた潮位偏差 sea-level departure(予測値との差)です。
21日0時 43cm 1時48cm 2時47cm 3時46cm 4時47cm 5時47cm 6時48cm 7時 47cm 8時40cm
  9時33cm 10時30cm 11時35cm 12時41cm 13時41cm 14時40cm 15時41cm 16時44cm 17時41cm

21日17時まではほとんどの時刻で40cm以上の正の潮位偏差がありました。 日本海の鳥取県境港市境港では、およそ20cmの負の潮位偏差がありました。太平洋岸とは反対になっています。 

下の写真は2012年4月8日14時13分に撮影したものです.高潮のときに比べて1.5m以上低下しています.

   

表面張力波 CAPILLARY WAVE

  我々がよく目にする水面波 water wave には、復元力 restoring force の違いによって、重力波と表面張力波とに分けることが出来る。上の写真にはユリカモメより長い波長 wavelength の重力波と嘴より波長の短い表面張力波とが見えます.重力波は、波の峰 wave crest がすこし尖り、波の谷 wave trough が少し平たい。表面張力波は、峰が丸まり、谷が下に尖っています.下の写真は,風が急に強くなり(ヒドリガモの羽根の端がめくれ上がっている),表面張力波がはっきり見えるようになったものです.雄と雌との間の表面張力波がはっきり見えます

重力波 GRAVITY WAVE

  小さな風浪(風波) wind waves が出来ています。これは、重力が復元力 restoring force になっている水面波 water wave です。一般相対性理論の重力波 gravitational wave とは違うものです。表面張力波とは異なり、波の峰が尖っています。よく見ると、小さい三角波 pyramidal wave も見えます。

砕波限界 BREAKING CRIRERIA

  海岸に打ち寄せてきた波は、下記の浅水効果により、波長は短くなり、波高は大きくなります.一般的に波形勾配
wave steepness(波高/波長)が大きくなると,波が尖り、砕波限界を超えると、波は砕けます.

浅水効果 SHOALING EFFECT

  波のエネルギーの伝搬速度 velocity of energy transfer は、浅くなるにつれて、小さくなるので、海岸に打ち寄せてくると波高は大きくなります.津波 tsunami も海岸に来たときは、波高 wave height が大きくなります.(2011年11月20日14時28分撮影)

潮干狩り SHELL GATHERING

 

  潮干狩りは春に行きます。なぜ、秋には行かぬのでしょうか。これを考えてみましょう。この写真ではとても潮が引いています。上と同じ場所ですが,撮影は2011年4月6日14時38分で時刻はほとんど同じですが,4月と11月の違いがあります。気象庁の神戸検潮所の潮位観測資料の確定値は次のグラフ(気象庁のウェブサイトから)のようになっています.

                    2011年4月(気象庁潮位観測資料より)

                     2011年11月(気象庁潮位観測資料より)

一日2回の干潮の最も潮位が下がるときが、上のグラフでは、昼間にあり、下のグラフでは深夜にあります。昼間は干潮のときも、潮位が高いのです。これでは、潮干狩りは無理です。

                     2011年8月(気象庁潮位観測資料より)

夏は,上のグラフのように干潮でも潮位が高いのです.こういう理由で,春に潮干狩りに行くのです.

下の写真は2012年4月8日13時58分の撮影です.昨年よりさらに潮位が下がっています.

                            気象庁の潮位観測情報(2012年4月8日)より

2011年4月上旬よりさらに20cm以上低下しています.下の写真は2012年5月8日15時49分に撮影したものです.

潮位が4月8日ほどではありませんが,すごく下がっています.下の図は気象庁の潮位観測情報(2012年5月8日)です.撮影時刻の潮位が最低です.

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これで,潮汐に興味がわいた方は気象庁の 潮位観測情報
http://www.jma.go.jp/jp/choi/
を覗いてみてください.

風浪(風波)の発生と発達 GENERATION AND GROWTH OF WIND WAVES

漁港の内側に発生した風浪 wind waves を写したものです.写真の上端に防波堤があり,港外の大きな波は来ていません.水面上を風が吹けば,さざ波 ripples が発生します.水面に波が発生し、その上に風が吹くと、波の峰の風上側の圧力が上がり,峰の風下側の圧力が下がり,波高 wave height が大きくなります.風浪は伝播しながら,風から力をうけて、波高が大きくなります.写真では,右上で発生した波が、左下へ伝播しながら,大きくなっているのがわかります.この写真から、わかることは発生した波が伝播しながら大きくなることです.波の発達は,風が吹いている距離(吹送距離 fetch)が大きいほど,波高が大きくなります.写真では左下が吹送距離が長いことになります.また,風速が大きいほど,波高が大きくなります.吹送距離が大きいときは,波高は吹送時間(連吹時間) durationによって制限されます。詳しいことは下記の海洋物理学第5章を参照してください.

波の屈折 refraction of waves

波の波長 wavelength に比べて水深 water depth が浅くなると,水深が浅いほど波の位相速度 phase velocity が小さいので,波の進行方向の左右の水深が異なっていれば浅いほうに屈折 refraction します.写真は明石海峡大橋方向から来た波が干潟 tidal flat で曲がっている様子を示しています。

漂砂 littoral transport

 上の2枚の写真は明石川河口です。上の写真が12月5日、下の写真が12月20日です.気象庁の潮位表によると2枚の写真の撮影時の潮位はほとんど同じです.下の写真では、砂州がしだいに姿を現しています。これは波による漂砂の結果であると思います.波が打ち寄せるごとに砂を運び、砂州が現れてきたと思います.砂州(下の写真 2012年1月9日撮影)が発達してきました.

異常視程 異常透明 Unusual Visibility 

 明石の海岸から50km以上離れた淡路島の発電用の風車がはっきりと見えています(2011年9月21日16時35分撮影).このようなときに異常視程または異常透明とかつては呼んでいました.このとき,台風15号が300km以上東に進んでいました.風向は北西,風速はおよそ7m/sでした.南風より乾いた風が吹いていたためと思われます.

白波 White Cap

 白波(2012年1月4日13時16分)が発生しています.アメダス(明石)の風速はおよそ10m/sでしたが,風の向きに白い筋ができているので,もっと高風速と思われます.

 上の写真は2012年7月15日17時10分撮影です.白波が立っています.アメダス(明石)の風速は17時に8m/sでした.海上はもっと風は強かったかもしれません.

しぶき Spray

 海上に強風が吹いていると,波が崩れるときに峰に風向が平行であると激しい波しぶき(2012年1月11日14時頃撮影)ができます.直径0.1μm程度から数百μmの比較的小さな海水の飛沫は海面の気泡が破裂する際に発生するといわれています.実際に確かめたわけではありませんが.このようなときにも発生しているのではないでしょうか.海塩飛沫は,陸上に運ばれると塩害が発生します.

巻き波 Plunging breaker

 波高が大きくなると,峰の頂点の流体粒子の速さが,波の位相速度を超えるようになって,巻き波となります.波面が鉛直や水の下になったときにその面の凹凸に復元力は働くのでしょうか.

砂州 Sand-bar

明石川河口の砂州 2012年2月24日14時35分撮影 

 2012年2月26日13時52分撮影

明石川河口の砂州が発達してきて,干潮のときにはすっかり河口をふさいでいます.

 2012年4月17日13時54分撮影.砂州の半分は失われました.下の写真は2012年5月8日16時25分撮影です.砂州は河口の中程で折れ曲がり,干潮なので中州のようなものが出現しています.

 下の写真は2012年6月24日14時44分撮影です.上の写真の1月半後です.大きな砂州はちぎれて中州となっています.

 下の写真は2012年7月12日16時55分撮影です.潮位が高いこともあり,砂州は影も形もありません.次,出現するのは12月でしょう.

 下の写真は2012年7月17日15時48分撮影です.潮位が下がっていて両端に少し砂州が見えています.

 下の写真は2012年7月18日16時49分撮影です.明石川河口に円弧状に浅瀬があり,白波が立っています.去年は全くありませんでした.

海洋物理学 PHYSICAL OCEANOGRAPHY

海洋物理学第1章 流体力学の基礎
ocean2011_1.pdf

海洋物理学第2章 海面境界過程
ocean2011_2.pdf

海洋物理学第3章 海面熱収支
ocean2011_3.pdf

海洋物理学第4章 海面での気体交換
ocean2011_4.pdf

海洋物理学第5章 波浪
ocean2011_5.pdf

海洋物理学第6章 潮汐
ocean2011_6.pdf

海洋物理学第7章 高潮
ocean2011_7.pdf

海洋物理学第8章 地球の自転の影響が重要となる流れと波動
ocean2011_8.pdf

バナー

  1. カルマン渦
  2. 高潮
  3. 表面張力波
  4. 重力波
  5. 砕波限界
  6. 浅水効果
  7. 潮干狩り
  8. 風浪の発生,発達
  9. 波の屈折
  10. 漂砂
  11. 異常視程
  12. 白波
  13. しぶき
  14. 巻き波
  15. 砂州
  16. 海洋物理学

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