李下に冠を正していないか

 

エル・アルコン  2005年 4月25日

 

 

 国政、地方政治を問わず、民意を反映した議会というものが根底にある限り、政治を通じて実現を図っていくことを一概には否定できません。その意味で、女性専用車に対するニーズがあり、それを政治団体、政党の活動を通じて実現を図る手法そのものを否定することは議会制民主主義を否定しかねない面もあります。

 とはいえ、政権与党の一員として、実現を推進し、かつ実績として掲げることを考えたとき、確かに政権与党ではありますが、与党第一党でも、全体の第二党でもない政党の主張は、それを特定少数の偏狭な自己満足とまで言い切ることが妥当ではないとしても、果たして政権を「与」るに足るだけの数に裏付けられた民意を正しく反映しているのか、「政権与党」というポジションがそれを可能にしていないのか、ということを常に自問、自省することが件の政党には求められます。

 女性専用車は性犯罪に対する消極的な対策としての有効性は認められますが、一方で公共サービスとして相応しくない性差による優遇という結果を惹起する危険性を多分に孕んでいるだけに、政治がそれを強力に推進した場合、その普及と効果の如何によっては、後世の史家から、「大正の我田引鉄、平成の女性専用車」として記録されないとは言い切れません。

 

 

 

 

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