File No. 234
種名  貝による混濁物の凝縮
採取当時のサイズ 1cm−10cm
採取日 2003.7
採取地 宇土市網田海岸
備考
水槽浄化実験:有明海といえば干潟による浄化作用。そこで、私も実験してみました。網田海岸から採取した砂(多分に懸濁物あり)を思い切りかき混ぜて放置しました。掃除には、シオフキを12匹入れました。いかがその結果です。

飼育開始 説明
2003.8
かき回して30分後まだまだにごりは
採れません、その隣は45分後の状態
です。少し透明感が出てきました。
一時間後:大分見通しが利き始めま
した。オサガニ君たち見えますよね。
上から見ても、砂の面の様子が伺え
るようになって来ました。
二時間後:若干は濁りがありますが、
ほとんど透明になって来ました。水槽
の横を見ると砂の層に細粒の泥が
平行に堆積しているようには見えま
せん。濁りの元はどうしちゃったんで
しょうね。
よくよく見るとそのからくりがわかりました。
写真の中の黄土色した部分がわかるでし
ょうか?これは、小さなクレイターのそば
に決まって存在します。実はクレータの下
には、シオフキがいます。水管から吐き出
される水流によってこのクレイターが形成
されます。また、黄土色の物質は、まさに
シオフキの水管から吐き出されたものでし
た。つまり、水槽の濁りの元だった懸濁物を
シオフキたちが吸い取って、体液でまとめて
吐き出すという作業をやっていたようです。
その過程の中で、懸濁物に含まれる有機物
を消費するのでしょうね。
例えは悪いですが、シオフキ君の鼻くその
ようなものなのでしょうね。水中の微粒子を
粘液でトラップして粒子サイズ大きくし沈殿
しやすくする。これが、干潟における貝の
本当の浄化作用なのでしょう。潮干狩りのとき
このクレーターと細粒物質の固まったもの(貝の
鼻くそ)を見つけられれば、大漁間違いなし!
このおびただしい黄土色の細粒物質は、”貝の
鼻くそ”のやまです。潮干狩りに行かれたらよく
観察してみてください。単なるもやもやではなく
、円柱状の形をしているのがほとんどですから。

よく、貝が濁りを浄化するとありますが、その
真相は、粘液による凝固作用であり、沈殿の
促進にほかなりません。有機物をことごとく消
費するような誤った記述を多く見ますが、ちゃんと
観察してほしいいものだと思いますよ。特に、
大学で生物を教えているような人は、平気でうそ
を言うからこまりものですよね。小学生が誤った
自然観を持っちゃうじゃないですか。