もし、原発に事故が起きたら
 
もし、原発に事故が起きたら

どうしよう消防防災課訪問記
松江市の原子力防災体制の現状の問題点
原子力防災対策とヨウ素剤常備
松江市の原子力防災体制に関する公開質問状
松江市の原子力防災体制に関する陳情書
原子力防災


どうしよう消防防災課訪問記
昨年の12月2日、県の消防防災課へお邪魔して日頃不安に思っている点、疑問に思っている点などを聴いて来ました。以下、その時の質問内容と回答です。(文責は当時の学習係。訪問は1994年ですが、県の備えは10年後の今もほとんど変わっていません。)
  1. 過酷事故の発生はあると考えているのか。

    現時点では起こり得ないという判断である(県も国も)
    県として想定しているのは、微量程度の漏れの事故であり、それゆえほとんど被害もなく、ヨウ素剤服用の必要もないものである。

  2.  
  3. 事故発生報道後、一個人がかってに避難あるいは松江市等からJRなどを利用して脱出するような行動をとっても良いのか。

    具体的にそのような行動についての規制は考えていない。しかし、事故発生を知らせると同時に、個人のかってな避難の禁止(かえって危険)を呼びかけるとともに、次の指示を待つよう放送する。

    ☆県のシュミレーションでは…
      AM 8:30 事故発生
        8:50 プレス(県から各市町へ)
            この時点で松江市民、鹿島、島根町民へ知らせる。
        9:50 交通封鎖

  4.  
  5. 避難所へ住民全員を収容できるのか。

    住民に配布されている冊子(県が原発事故の避難訓練を行って時に公報などを通じて家庭配布)に記載されている個所以外にもあるので各市町の自治会等に問い合わせて確認して欲しい。

    (注)
    消防防災課のいう避難所は、地震や台風等の時避難する公民館や学校等の公共施設を差す。

  6. 島根原発で事故が起きた時に交通封鎖が10km範囲で行われるのはなぜか。

    国の安全委員会の冊子にもとづいているだけだ。

  7. 立ち入り禁止区域内から外へ(戸外へ)出ることは可能か。

    内から外へ出られるが、その時の状況による。コンクリート内にいる方が安全であれば出られないし、また個人のかってな避難もできないことになる。

  8. コンクリート避難の受け入れ先はあるか。

    出雲市までの避難を考えている。(体育館を想定)

    (注)
    原子力防災の広域避難所として出雲市の体育館が想定されているが、ここは鹿島町町民の避難所であって、松江市民は対象外である。

  9. その時の移動方法は。

    全住民の避難は考えておらず、具体案はない。それぞれの原発立地県での対策レベルも同じ。(なぜかといえば、国の考えだから)

  10. コンクリート家屋に入れるまでの時間はどのくらいか。

    コンクリート家屋に入らなくては危険であるというレベルの事故発生は考えていないので、その時に避難した場所にいてもらうことになる。

  11. ヨウ素剤は事故発生時に各家庭に届けられるのか。

    現時点では、避難所までしか配らない

  12. ヨウ素剤の服用の仕方について知っているのか。例えば、妊婦、授乳中の乳幼児、服用してはいけないひとetc。

    ヨウ素剤服用レベルの事故は起こらないと思っているし、医者でないからそういう具体的なことはわからない。

    ☆私たちが調べた結果
    ヨウ素アレルギー、活動性の結核、腎機能障害、先天性筋強直症、高カリウム血症のひと、甲状腺疾患のあるひと、妊婦、新生児(生後4週間まで)は、副作用が起きる危険性があるので、飲まないこと。また、母乳あるいは牛乳を飲んでいる乳児は、缶入り粉ミルクに替えること。

  13. 事故発生から48時間以内での住民の避難は可能か。

    その規模での事故発生はないと思っているので考えていない。

  14. 事故発生時の立ち入り禁止区域はどの程度か。

    4km

  15. 事故発生から水を溜めても大丈夫か。

    まあ、安全だろう。そんなに広い範囲にひろがらないだろうから。

  16. 原発立地県の消防署での防護服の数と整備の違いはどうしてか。

    1993年時点では、防護服483,防護マスク488
    (数と整備の違いについて、これ以上の説明はなし)

  17. 直発生時に消防署員の発動はあるのか。

    発動はない。(そういうレベルの事故はないと考える)

  18. 自衛隊の発動は?

    たとえ発動があったとしても、発動内容は住民の移動範囲程度

  19. 原発事故だけでなく、自然災害の発生も考えられるが、その際の食糧備蓄はあるのか。

    していない。

  20. では、どういった内容の食糧が災害時に必要と考え、またどこからそれらを調達してくるとか、その際の搬入ルート等を考えているのか。

    全く考えていない。今後考えていかなければならない点である。



  21.  以上が当日話し合った内容ですが、素人の質問にひとつひとつていねいに受け答えして下さいました。一住民だからこそ言えるという立場で話をしてきましたが、質問内容によってはすぐに回答が得られず、一瞬沈黙があったり、笑いがあったりという雰囲気で終結しました。
     原発近隣の住民にとって行政側の原発事故に対するツメのあまさを強く感じ、ここまで考えてくれているのかと安心に思える内容のものは、いまのところひとつもなかったというのが感想でした。

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