出雲市の農薬空中散布後の健康被害への対応
 

農薬空中散布

2008年度 出雲市の農薬空中散布当日、15校473人に健康被害
出雲市の農薬空中散布後の健康被害への対応
健康被害原因調査委員会と林野庁宛に出した要望書
健康被害原因調査委員会(1〜3回)
健康被害原因調査委員会(4〜6回)
健康被害原因調査委員会(7〜8回)
島根県議会に出した陳情書と、島根県と散布実施市町に出した陳情書


出雲市の農薬空中散布後の健康被害への対応

「農薬空中散布」に戻る

 出雲市は、5月26日実施の松くい虫対策の農薬空中散布実施後に健康被害の届け出が続出したことを受けて、散布を中止し、原因究明のための調査委員会を立ち上げることを決めました。出雲市の健康被害続出を受け、県内の他の散布予定の全市町、松江市島根町・雲南市大東町・隠岐の島町も、今年度の散布の中止を決めました。
 出雲市の農薬空中散布後の健康被害に関する情報を、新聞やテレビの報道や倉塚香織のブログを基にまとめました。日付はネット上または新聞への掲載日です。

  目次
    出雲市の農薬空中散布中止 松くい虫協議会 了承(2/20)
    農薬の空散中止へ 出雲市(2/17)
    松江市、農薬空散中止へ (1/21)
    松枯れの伐倒補助員に臨時雇用/出雲市が方針/2、3月の約30日間、1日6人程度(1/17)
    松くい虫防除の農薬空散で対応に苦慮(1/14)
    農薬空中散布 検討会議や専門医の常駐を 市民団体が県に陳情(12/17)
    松くい虫防除検討会議、空散以外での対策を求める報告書を提出(12/4)
    島根県が空中散布マニュアル見直しへ(11/22)
    第4回松くい虫防除検討会議開催(11/21)
    第3回松くい虫防除検討会議開催(11/9)
    出雲市長、松枯れ進む現地を視察(11/8)
    第2回松くい虫防除検討会議開催(10/25)
    第1回松くい虫防除検討会議開催(10/3)
    健康被害調査委員会、3意見を併記の調査書を提出(9/25)
    第8回健康被害原因調査委員会開催(9/20)
    第7回健康被害原因調査委員会開催(9/13)
    出雲市長、空散薬剤めぐる誤記載めぐり「企業に猛省促したい」と(9/10)
    第6回健康被害原因調査委員会開催(9/3)
    出雲市、健康被害原因調査委員会ヒアリング健康被害者公募開始(8/27)
    健康アンケート調査結果、空散後の21歳以上の健康異常判明(8/24)
    第5回健康被害原因調査委員会開催(8/21)
    出雲市の医療費負担約280万円に/空散原因疑われる受診者301人分(8/12)
    出雲市、健康被害調査委員会の議事録を公開(7/29)
    第4回健康被害原因調査委員会開催(7/27)
    第3回健康被害原因調査委員会開催(7/15・7/16)
    知事、住民への周知、今後、検討する必要があると(7/5)
    第2回健康被害原因調査委員会開催(6/29)
    農薬空中散布で入院さらに1人、目などの異常1083人(6/19)
    第1回健康被害原因調査委員会開催(6/13)
    空散後の目などの異常、延べ1079人に(6/5)
    空散後の目などの異常、延べ1077人に(6/4)
    空散後の目などの異常、延べ1063人に(6/3)
    出雲市、市保健師が対応する電話での健康相談を開始(6/2・6/3)
    出雲市が医療費全額負担/空散原因疑われる受診者対象(6/2・6/3)
    鳥取県、空中散布実施(6/2)
    出雲市、空散対象地区12000世帯へアンケート(6/1)
    市議会所管委員会県外視察で、空散を考える会申し入れ(6/1)
    今年度の空散、全て中止に(5/31)
    農作物の農薬成分残留量、基準値以下(5/31)
    空散後の目などの異常、延べ1003人に(5/31)
    市議会所管委員会、出雲で目の異常多発の中、県外視察へ(5/31)
    出雲地区森林組合長、空散に替わる松枯れ対策の必要性指摘(5/31)
    松江市散布中止決定(5/29)
    松くい虫防除薬剤空中散布の日に発生した健康被害に係る関連調査(5/28)
    医療機関における受診状況および医師所見(5/28)
    5月28日現在で、健康被害者は計949人、医療機関を受診した人数は計187人に(5/28)
    5月28日の出雲市松くい虫被害対策地区連絡協議会における宮脇昭氏の発言(5/28・5/29)
    出雲市、散布中止と原因究明のための調査委員会を立ち上げ決定(5/28)
    新たに320人不調訴え、林野庁職員1名島根県に派遣(5/28)
    市民団体、出雲市と県に農薬空中散布中止と情報周知求める申し入れ(5/28・5/29)
    知事、空中散布は必要/慎重に方法研究(5/29)
    JAいずも、農産物への飛散状況を緊急調査(5/28)
    出雲市、被害状況を把握するため、市松くい虫被害対策地区連絡協議会を開催(5/27)
    出雲市の農薬空中散布後、473人の児童生徒が健康被害に(5/26・5/27)



出雲市の農薬空中散布中止 松くい虫協議会 了承

 住民代表と行政などでつくる「出雲市松くい虫被害対策地区連絡協議会」の会合が19日、同市内で開かれた。市から、安全性が確認されるまで農薬を空中散布しないとする「市松くい虫防除対策基本方針」が示され、協議会が了承した。基本方針では、2009年度からの10年間で、空中散布に代えて、樹幹に薬剤を注入したり伐倒したりしてマツクイムシ被害を食い止め、抵抗力の強いマツ苗の植栽を進めることなどを明記。計32地区に分けた防除法をまとめた。会合では、山の斜面が急なため薬剤の注入や伐採が難しいとの理由から、一部で空中散布を認めるよう求める意見も出されたが、西尾市長は「退路は断った」などとして、認めない考えを示した。

読売新聞2009/2/20の掲載より

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農薬の空散中止へ 出雲市

 出雲市は16日、松くい虫防除の農薬空中散布を新年度から中止する方針を明らかにした。昨年5月に空中散布後に1200人以上が異常を訴えた問題を受け、市民の安全を重視した。ただ、薬剤注入などに切り替えるため防除対策費は1億9000万円と08年度の2.2倍に膨れ上がった。空中散布から、松に直接、薬剤を注入する樹幹注入と枯れた松を取り除く伐倒駆除に切り替える。事業対象のエリアは大幅に縮小し日本海岸や出雲大社付近などを重点的に予防する。

中国新聞2009/2/17の掲載より

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松江市、農薬空散中止へ

 松江市は新年度から松くい虫防除の農薬空中散布を実施しないことを決めた。出雲市で昨年、空中散布後に1200人以上が異常を訴えた問題を受け、地元住民から中止を求める声が出たため。県内の自治体で新年度に中止を決めたのは初めて。地元住民や学校関係者でつくる「島根町地区松くい虫被害対策連絡協議会」を19日に開いて決めた。新年度以降、被害にあった松を取り除く伐倒駆除に切り替える。

中国新聞2009/1/21の掲載より

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松枯れの伐倒補助員に臨時雇用/出雲市が方針/2、3月の約30日間、1日6人程度

 出雲市は、雇用情勢の急激な悪化を受け、解雇などにより職を失った人を、2月から3月にかけて、松枯れ被害木の伐倒駆除補助作業員として臨時雇用する方針を決めた。 対象は、市内在住の失業者を中心とし、経験の有無などは問わない。1日あたり6人程度、2、3月中の約30日間で延べ180人程度を想定している。 作業内容は、伐倒・玉切り(輪切り)後の被害木の枝などを取り除く作業や、被害木の直径などの測定・記録補助、林外への搬出補助、周辺の清掃作業などになる。 雇用にかかる費用は、市の一般財源を充当する考え。
 出雲市においては、昨年、松くい虫防除空中散布の直後に1000人を超える健康被害の訴えがあり、次年度以降の松枯れ対策の抜本的な見直しが検討されている。市の検討会議からは、基本的に空中散布を実施せず、樹間注入や被害木伐倒駆除などで対策を講じるよう求める報告書が市に提出されており、伐倒駆除の充実強化に向けた作業員の確保が必要となっている。

島根日日新聞2009/1/17の掲載より

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松くい虫防除の農薬空散で対応に苦慮

 出雲市で昨年5月、松くい虫防除の農薬空中散布後に1000人以上が体調不良を訴えたのを受け、島根県内の他の実施市町が対応に苦慮している。隠岐の島町は2009年度の実施を決めたが、松江、雲南両市は未定。この3市町は共同で空中散布のヘリコプターをチャーターしており、参加が減れば、空輸費の負担が増す懸念も抱える。県内での空中散布は、出雲市(1700ha)のほか、松江(約150ha)、雲南(約60ha)、隠岐の島(約90ha)で実施。出雲市の事態を受け、同じ日から散布を始める予定だった他の3市町は急きょ実施を見合わせたが、大阪からチャーターしたヘリは飛来していたため、契約上、燃料費など費用の一部を負担した。ヘリの空輸費は3市町が散布面積などに基づき、それぞれ負担。隠岐の島町は12月に開いた協議会で、急傾斜の山間部など「空中散布しか現実的に対応できない」として2009年度の実施方針を決めたが、松江、雲南両市の動向次第で、作業費を含め約110万円が見込まれる町の負担が大幅に増すことに懸念を示す。
 雲南市は地元の意見を取りまとめ中。ただ昨年、空散を中止したことで、松枯れ被害が増えたといい、被害拡大を食い止めるための伐倒駆除も計画している。散布面積が最大で、ヘリの空輸費として2008年度は約160万円の予算を組んだ松江市の担当者は「地元の意見を最優先させるが、空輸費を含めてコストの問題も大きい」と頭を抱えている。

山陰中央新報2009/1/14の掲載より

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農薬空中散布 検討会議や専門医の常駐を 市民団体が県に陳情

 市民団体の代表らが16日、実施市町ごとに空中散布の必要性を検討する会議を設け、散布を継続する場合も、専門医の常駐など緊急医療体制の整備と、健康被害調査の実施を指導するよう、県に陳情書を提出した。提出したのは、「島根くらしといのちのネットワーク」(倉塚香織代表)と「子どもの人権オンブズパーソン」(木村衣月子代表)。空中散布を計画する県内の市町に、出雲市と同様に専門家を含めた検討会議を開き、空中散布以外の防除法や樹種転換を検討するよう要望。中止しない場合は、散布と空中散布の因果関係が診断できる専門医の配置や、無記名の健康被害アンケート調査などを行うよう、県の指導を求めた。

山陰中央新報2008/12/17の掲載より

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松くい虫防除検討会議、空散以外での対策を求める報告書を提出

 2日、「出雲市松くい虫防除検討会議」の片桐成夫会長が基本的に空中散布を実施せず、薬剤を樹木に直接入れる樹間注入や被害木の伐倒駆除などで対策を講じるよう求める報告書を、西尾理弘市長に提出した。これを受けた西尾市長は、報告内容を尊重した上で、来年1月末までに次年度以降の市の対策方針を固めていく考えを示した。 報告書では、防除計画の対象松林を地区ごとに分けて対策内容を提示。原因調査委員会で健康被害の原因が空散でないと断定されなかったことを考慮し、全ての地区で空散以外の対策(伐倒駆除、抵抗性マツの植栽、樹幹注入、播種による更新、自然再生での林種転換)を示している。ただし、地形的に急峻な場所などでは必要最小限に空散を実施してほしいという意見もあったことが付記されている。
 同検討会議の片桐会長は、「地区によっては(空散が)ほしいという声もあったが、(報告書には対策として)空散を盛り込まなかった。基本的な考え方として、住民の健康を考えるとそういう結論になる」と述べ、市民の健康維持を考えた場合、空散以外での対策が望ましいとする考え方を説明。シカ対策と並行した取り組みや、山への関心を高め、地域の人を巻き込んだ森林保全活動の必要性も指摘した。 報告書を受けた西尾市長は、「これを基本に具体の対策をすべきと思っている。空散をできるだけ行わない方向で検討し、関係地区での意見を聞きながら、責任ある体制でやっていく。市民の安全確保と健康を一番に考えていきたい。そのための財源確保に向け、林野庁に応援を求めていきたい」とする考えを示した。

島根日日新聞2008/12/4の掲載より

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島根県が空中散布マニュアル見直しへ

 出雲市で松くい虫防除の農薬空中散布後に1000人以上が体調不良を訴えた問題を受け、島根県が空中散布の手順を示したマニュアルを見直す。空中散布と健康被害の因果関係が疑われるため、通勤・通学時や至近距離の散布を禁止する。現行は、散布範囲の外縁から住居までの間隔を200m以上と規定する一方、要望に応じて至近距離でも散布可能としていたが、一定距離を保つよう改める。出雲市では被害者の大半が児童・生徒だったため、通学時の散布禁止を明確化する。ヘリポートのみで観測している当日の風速・風向についても、散布地域でも計測できないか検討する。危機管理対策も強化。今後、空中散布を実施する市町と調整して改訂作業を進めていく。出雲市での健康被害問題をめぐっては、同市の防除対策検討会議が二十日に、薬剤の樹幹注入など空中散布以外の方法で松林の保全を図るよう市に求めた報告書案をまとめている。

山陰中央新報2008/11/22の掲載より

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第4回松くい虫防除検討会議開催

 出雲市の防除対策検討会議は20日、松林の保護は全域で空中散布以外の方法を取るよう求めた報告書案をまとめた。因果関係を重視しての判断で、健康被害の恐れから空中散布が全面的に中止になれば極めて異例。他の自治体に影響を及ぼす可能性もある。案では、「健康被害は空中散布の可能性を否定できない」との見解を含む原因調査委員会の報告を踏まえ、空中散布以外の対策を提示。具体的には、薬剤を木に直接入れる樹幹注入、木を切り倒し被害の拡散を防ぐ伐倒駆除などを示した。防除対象は2530ha。このうち今回の健康被害で市が空中散布を急きょ中止し、松くい虫被害の拡大の危険性が高い大社町湊原から多伎町にかけての海岸や浜山公園などの平地は、本年度から優先して対策を取るよう求めている。ただ、人が立ち入りにくい急傾斜地のある弥山山地や山間部に限って空中散布の実施を求める複数の委員が全面中止を問題視したため「地区によっては必要最小限度で空中散布を実施してほしいとの意見があった」と付記することにした。会長の片桐成夫島根大教授は「どうしても実施してほしいという地域は話し合いで空中散布はあるかもしれないが、住民の健康を考えると難しい」と話した。報告書案は12月上旬にも西尾理弘市長に提出する。

山陰中央新報2008/11/21の掲載より

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第3回松くい虫防除検討会議開催

 7日の第3回「出雲市松くい虫防除検討会議」では、今後の空散の実施に関しては否定的・限定的意見が多数を占めるとの認識が示され、守るべきマツを見極め、広葉樹への転換も図りながら全体の緑を保持すべきとの意見などがあがった。 初めの全体会では、今後の対策に関する見解を尋ねられた事務局が、「安全性が確保されるまで、実施は控えざるを得ないと思っているが、検討会議の意見を尊重する」と説明。この後、検討会議は二つの分科会に分かれ、今後の松枯れ対策について意見を交換した。 空散の実施には否定的な意見が多く、防砂・防災機能などの面から守るべき松林を厳選し、対策の集中化と広葉樹への転換も図りながら森林保全を進めるべきとの意見が示されたが、他方では、地形的条件や費用面の懸念などから、空散の継続もやむを得ないとする意見も聞かれた。片桐成夫会は「どうしても空散をしなければいけないという声はあまりないように思う。海岸の防風・防砂機能を持つマツは守るべき、という声が多く、問題は、地形が急で、土砂災害の危険にさらされるところ。樹種転換やその他の治山事業で災害から守るという方法もある。そこを踏まえてまとめていきたい」と述べ、今回出た意見をもとに、11月20日の検討会議で答申原案を提示したいとする考えを示した。

島根日日新聞2008/11/9の掲載より

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出雲市長、松枯れ進む現地を視察

 松くい虫被害などで荒廃が進む弥山山地の状況を実際に視察しながら対策を考えていこうと、出雲市遥堪・高浜地区の地域住民と西尾理弘市長が6日、同山地内に位置する極楽山と廻田谷の松枯れの状況などをみてまわった。 この日は、両地区の町内会長や自治会長、土木委員、コミュニティセンター運営委員、市会議員ら10人あまりが、西尾市長を案内しながら山中を視察。 この中では、立ち枯れ、横倒しになっている松や、松枯れの進行で地肌がむき出しになった山頂付近の状況、シカによる樹木の角こすり被害、山頂付近の大岩が割れ、崩落の危険度が増している現状などが、つぶさに観察された。 遥堪・高浜地区は従来、松くい虫防除の空中散布エリアに該当しているが、今年は、5月下旬に高松、長浜、多伎、湖陵で空散が実施された直後の1000人を超える健康被害の発生により、空散が中止されている。急峻な地形的条件などから、森林荒廃の進行による土砂災害などを懸念する声も多い。西尾市長は視察後、「厳しい実態がよく分かった。検討会議の結果も踏まえながら、今後の対策を考えていきたい」と話していた。

島根日日新聞2008/11/8の掲載より

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第2回松くい虫防除検討会議開催

 松くい虫防除空中散布直後の多数の健康被害を受け、来年度以降の松枯れ対策を抜本的に検討する「出雲市松くい虫防除検討会議」の第2回会議が23日、出雲市今市町の出雲勤労青少年ホームであり、空散の実施の有無など防除内容別の経費概算が4ケース示された。空中散布を実施せず、樹幹注入と伐倒駆除、植栽で処理した場合、空散を実施している現行の五倍以上の経費がかかる見通しが示されている。
 市が示した試算は、「ケース1:例年通り空中散布と樹幹注入、伐倒駆除で処理=年間経費約9000万円」「ケース2:山間部の一部で空中散布、平地で樹幹注入を実施し、当年度被害木を伐倒駆除で処理=年間経費約4億9000万円」「ケース3:空中散布を実施せず、樹幹注入と伐倒駆除、抵抗性マツ・広葉樹植栽で処理=年間経費約5億5000万円」「ケース4:当年度発生した松くい虫被害木を全て伐倒駆除で処理=09〜11年度までの3年間で約2億9000万円、12年度以降毎年約300万円」の4ケース。 空中散布を実施するケース1と2では、来秋以降に発生する松くい虫被害量を12000立方m、空中散布を実施しない3と4では18000立方mと想定している。次回以降、傾斜が急な山間部や、海岸部、傾斜が緩やかな浜山周辺など、各地域ごとの特性も踏まえながら検討を進め、市から諮問されている「松林の保全の意義・役割」「市民の健康維持と松くい虫被害防除を両立しうる有効な対策」「その他有効な森林保全対策」の3点について12月を目途に結論をまとめていきたいとしている。

島根日日新聞2008/10/25の掲載より

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第1回松くい虫防除検討会議開催

 市の原因調査委員会が先月、「農薬の空中散布が原因である可能性を否定できない」とする報告書をまとめ市長に提出したのを受け、10月3日、出雲市は松くい虫による松枯れ対策を今後どう進めていくかを検討する会議を立ち上げた。この中で、西尾市長は、「市民の健康維持と森林の防除を両立する対策を検討して下さい」などと話し、会長に選ばれた島根大学生物資源科学部の片桐成夫教授に諮問書を手渡した。続いて、出雲市の事務局から、原因の調査結果が報告された後、来年度は最大で2533haの松林で、松くい虫対策が必要になることが報告された。このあと委員が発言し、住民団体の代表は「安全が第一で、農薬散布を止めるべき」などと述べた。また、森林関係者からは、「松林は防災上重要な役割を担っており、効果的な松枯れ対策が必要だ」といった意見が出された。会議では、12月中旬をめどに結論をまとめることにしている。

NHK島根2008/10/03の掲載より

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健康被害調査委員会、3意見を併記の調査書を提出

 「健康被害原因調査委員会」が24日、西尾理弘市長に報告書を提出した。委員会では「農薬空中散布が原因の可能性を否定できない」とする意見が最も多かったが、報告書では同意見に加え「農薬空中散布が原因」「原因を特定できない」の意見も併記された。同委員会の山本広基委員長が、西尾理弘市長に報告書を手渡した。西尾市長は「結果は重い。(結論は)林野庁も注目しており、各方面に影響も出てくるだろう。早急に対策をとりたい」などと話した。
 同委員会は健康被害と農薬空中散布との関連性について、6月から計8回の会合を開いて検討してきた。最終の委員会では、「農薬空中散布が原因の可能性を否定できない」が7人と最も多く、「農薬空中散布が原因」と「原因は特定できない」が各2人だった。このため、三つの意見を併記することにした。山本委員長は「委員長としては意見を一本化したかったが、各意見に大きな隔たりがあり、3論併記となった」と話している。市は報告書を受け、来年度以降の農薬散布についての方針を決める検討会を10月3日に開催する。

毎日新聞2008/09/25の掲載より

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第8回健康被害原因調査委員会開催

 今年5月、出雲市で松枯れ防止の農薬空中散布後に健康被害を訴える児童・生徒や市民が相次いだ問題で、同市の「健康被害原因調査委員会」は18日、健康被害については「農薬空中散布の可能性を否定できない」とする結論を、西尾理弘市長に答申することを決めた。これまで全国で被害報告は相次いでいるが、健康被害が農薬空中散布による可能性があるとする結論は、全国でも初めて。調査結果や結果を受けての市の今後の対応が全国的にも注目されそうだ。
 この日は各委員からそれぞれまとめの意見が出された。「被害の訴えが空中散布直後から発生し、被害範囲も限定的で農薬以外に一時刺激性を誘発するような化学物質の候補がない」などと、農薬空中散布の可能性を否定できないとする意見が7人で最も多かった。また、「農薬空中散布が原因」とする意見が2人、「原因は特定できない」とする意見は2人いた。これらの結果、最も意見が多かった「農薬空中散布の可能性を否定できない」とする結論を、24日に西尾市長に提出することに決めた。
 山本廣基委員長は「今回の結論は非常に大きな意味があると思う。結論がどう導き出されたのかは、十分に報告書を読んでほしい」。全国の農薬散布被害問題に詳しい植村振作委員は「結論はものすごく大きい。今回の事態を国などの関係機関は重く受け止めて欲しい」と話している。市は答申を受けた後、10月上旬にも来年度の松枯れ防止の農薬空中散布を実施するかしないかについて話し合う検討会を予定している。

毎日新聞2008/09/20の掲載より

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第7回健康被害原因調査委員会開催

 出雲市における松くい虫防除空中散布直後の健康被害の原因を調査する「健康被害原因調査委員会」の第7回会合が11日夜、同市今市町の出雲交流会館で開かれ、9月18日に予定する次回の委員会で結論を出すことを決めた。健康被害の原因を空散とみるかどうかをめぐっては多様な見方が示されており、同委員会の山本廣基委員長は、次回で一本化できなかった場合、報告書への複数意見の併記もありうるとする見方を示している。
 この日の委員会では、空散後に健康被害を訴えた児童・生徒7人の聞き取り内容の報告が非公開で実施された後、公開による委員同士の議論に移った。 この中では、空散薬剤の飛散状況を判断する気中濃度調査が全ての箇所で定量下限値未満となっていたことに対する見方や、当日の風の動きに伴う薬剤の拡散の可能性、健康被害を訴えた児童・生徒の学校と散布地からの距離と被害数との相関性をめぐる見解などが委員間で割れ、平行線のまま推移。 空散が健康被害の原因として考えられるとする意見と、その他の要因の可能性も視野に慎重な見方を示す意見に分かれ、この日の委員会では、統一的な見解の形成には至らなかった。
 次回の会合で意見を統一できなかった場合、報告書は複数意見の併記となる可能性があるが、その場合、健康被害の要因をめぐる複数見解をもとに、市側は、来年度以降の松枯れ対策を判断していくことになる。 同委員会の報告書の提出は9月中に行いたいとしている。 市では、同委員会からの報告後、10月には、学識経験者や関係団体の代表らで組織する松くい虫防除検討会議を設置したいとしている。

島根日日新聞の2008/09/13の掲載より

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出雲市長、空散薬剤めぐる誤記載めぐり「企業に猛省促したい」と

 西尾理弘市長は8日、松くい虫防除空中散布薬剤の有効成分をめぐり、「刺激性はない」とする誤った記載を技術レポートに掲載していた薬剤メーカーの住友化学に関し、「このような行為・表現は誠に遺憾。企業に猛省を促したい」とする考えを示した。 市議会本会議で、高野成俊市議の一般質問に答えた。 西尾市長はこの中で、「商品をたくさん売り込みたいということからこうしたことになりがちだと改めて痛感する次第。企業の社会的責任は世界的に指摘されており、もっとしっかり頑張ってほしい」と企業の姿勢に苦言を呈した。
 西尾市長はまた、同委員会の結論を受けた後、発足させる松枯れ対策の協議会について、「十月には立ち上げ、年内あるいは来年一月までに結論を得なければならない」とする考えを示した。

島根日日新聞の2008/09/10の掲載より

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第6回健康被害原因調査委員会開催

 出雲市で5月、農薬の空中散布後に健康被害が出た問題で、薬剤メーカーの住友化学が説明用冊子で「目や皮膚への刺激性はない」としていたことについて、1日夜に開かれた市の健康被害原因調査委員会で、同社担当者は「誤りだった」と謝罪した。同社は、1981年に農林水産省に提出した登録申請書類では、ウサギに成分を点眼する実験で「軽度の結膜充血が観察された」としていた。しかし農薬販売業者や自治体への説明用資料として1997年に作成した冊子「技術レポート」の中では「刺激性はない」と記述を変更していた。用貝広幸アグロ事業部マーケティング部担当部長は「原因はわからないが、レポートの起草時に担当者が誤った。正確性に欠け、真摯に反省する」と謝罪した上で「早急に正しい内容の改訂版を作り、担当者が訪問して交換する」と約束した。

読売新聞2008/09/03の掲載より

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健康被害原因調査委員会ヒアリング健康被害者公募開始

 5月26日に出雲市で行われた松食い虫防除の農薬空中散布後に健康被害を訴える児童生徒・成人が相次いだ問題で、農薬と健康被害の関連性を検討している市の「健康被害原因調査委員会」は、散布後に何らかの健康被害を訴えた成人や児童生徒から、体験の聞き取りを行う。市は体験を委員会で語れる18歳以上の人を募集している。募集するのは、散布後の時期に目のかゆみや体調不良などの症状を感じた18歳以上で、9月11日午後6時半から出雲交流会館で非公開で行われる委員会で委員の質問に口頭で答えることが可能な人。はがきに住所、氏名、年齢、連絡先を記入し、出雲市役所内の「健康被害原因調査委員会事務局」まで郵送する。9月2日必着。募集人員は3人で、応募多数の場合は抽選となる。問い合わせは同委員会事務局(0853・21・6535)へ。

毎日新聞の2008/08/27の掲載より


 小中高生については公募ではなく、アンケートに記名回答した人の中から6名を抽出し、委員の代表により聞取りを行う。抽出は公開とし、8月28日13:30から、出雲市役所教育委員会室で行う。出雲市の掲載はこちら

倉塚香織のブログの2008/08/27の掲載より

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健康アンケート調査結果、空散後の21歳以上の健康異常判明

 出雲市は、松くい虫防除空中散布の計画区域周辺世帯に対し、5月の散布実施後の健康状態をたずねるアンケート調査の結果をこのほどまとめた。268世帯の364人が健康上の異常を感じたと回答。このうち21歳以上は245人で、これまで市が把握していた48人(大人)を大幅に上まわり、広く健康の異常を指摘する声があることが分かった。
 異常を感じた人の年齢は、20歳以下が116人、21歳以上が245人、不明が3人。地域別では出雲地域(高松、高浜、鳶巣、長浜)が最も多く214人、次いで大社(大社、荒木、遥堪、日御碕、鵜鷺)121人、多伎17人、湖陵(後谷、大池、差海)10人、平田(口宇賀、奥宇賀、鰐淵、三津、小伊津)2人となっている。
 症状(複数回答)は、目の充血・かゆみが最も多く192人、次いで、頭が痛い・重いが63人、鼻水52人、のどが痛い・かゆい50人、涙がでる41人、体がだるい38人、吐き気・むかつき31人、せき・たん27人など。
 症状を感じた時期(複数回答)は、散布直後が最も多く186人。次いで、散布から1日後38人、散布中18人など。症状への対応(複数回答)は、何もしなかった人が134人で最も多かったが、薬を使った人は85人、病院に行った人も42人に及んでいる。
 症状は24時間以内(87人)や3日以内(85人)に治まった人が多いが、現在も症状が時々出ている人(69人)や、ずっと続いている人(23人)もある。

島根日日新聞2008/08/24の掲載より

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第5回健康被害原因調査委員会開催

 住友化学が同社の松くい虫防除に使われる農薬「スミパインMC」の説明資料に「眼に対する刺激性はない」と誤った内容を記載していることが分かった。5月、この農薬が出雲市の空中散布に使われた後、計1200人以上の児童たちが目などの異常を訴えており、同市は農薬との因果関係の有無などを調べている。同社によると、説明資料は「技術レポート第三版」で2001年に同社が作製。行政と代理店に1万部弱配っている。この中で「ウサギを用いた試験結果では、眼や皮膚に対する刺激性はない」と書かれている。しかし、説明資料を作るために使った「日本農薬学会誌」の同社の論文には、ウサギへの点眼で「1時間後にごく軽度の結膜の充血を認めた」となっていた。論文は同社の前身の住友化学工業が1988年にまとめた。空中散布後に多くの人が異常を訴えた問題を受け、出雲市が19日夜に開いた「健康被害原因調査委員会」で判明した。大阪大大学院元助教授の植村振作委員が技術レポートと学会誌を比較して指摘した。

中国新聞2008/08/21の掲載より

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出雲市の医療費負担約280万円に/空散原因疑われる受診者301人分

 5月26日の松くい虫防除空中散布が原因の疑いがあるとして出雲市が負担した受診者の医療費が、279万7235円にのぼることが、このほど報告された。受診者は、幼稚園児、小・中学生、高校生が267人、大人が34人の計301人。主な症状は、目の充血、痛み、かゆみなど。5月26日から30日までの間、空散が原因と考えられる症状で受診した人と、31日以降、再診した人の医療費が対象となっている。医療機関は、26病院・医院、17薬局。
 症状の原因については、健康被害原因調査委員会を設置して究明中で、空散との因果関係はまだ特定されていないが、同市では、患者や保護者の心情に配慮し、緊急的措置として医療費を負担した。

島根日日新聞2008/08/12の掲載より

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出雲市、健康被害調査委員会の議事録を公開

出雲市のホームページの掲載はこちら

倉塚香織のブログの2008/07/29の掲載より

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第4回健康被害原因調査委員会開催

 出雲市が5月に実施した農薬空中散布後に起きた健康被害で、市の原因調査委員会が25日夜、市役所で開かれ、今後、被害を訴えた人から聞き取り調査をすることを決めた。委員会で、奥西秀樹・島根大教授(薬理学)が「薬剤メーカーの動物実験は不適切な点が多く、異常がなかった、という結果は信じがたい」と主張。一方、伊藤淳次・県農業技術センター資源環境研究部長は「農薬の散布範囲と散布量から見て、これほど広範囲に被害が出るとは考えがたい。花粉やオキシダントなどの方が疑わしい」と述べた。
 このほか「被害を訴えた幼稚園から高校では、市が被害状況などの綿密なアンケートをしており、これを分析すれば一定の結果が得られる」「我々が動物実験してはどうか」「被害者からの聞き取りも必要」の声が出た。山本委員長は「市と相談して聞き取りを実施する。動物実験は今後、検討したい」と述べた。

読売新聞2008/07/27の掲載より


 空散と健康被害の相関をめぐっては多様な意見が交錯し、当初市側が要請していた7月末までの委員会としての結論のとりまとめは不可能に。8月に再度委員会を開いて集約を図りたいとしている。 委員からは「アレルギーを専門としている先生に、(空散薬剤は)アレルギーの原因になる可能性は低いが、アレルギー(の症状)を加速させる可能性は高いかもしれないと聞いた。(空散が)アレルギーをひどくしている可能性は否定できないのではないか」(浜山中校医・山本由香里委員)、「微量な化学物質にも反応する感受性の高い人がおり、(空散薬剤の量が)少ないから問題ないという論理には無理がある」(元大阪大学大学院助教授・植村振作委員)、「化学物質過敏症の問題はあると思うが、そういう人のみとは考えにくい。散布薬剤が変化していたり、他のものと結合して、目に作用している可能性があるのでは」(島根大学医学部教授・塩飽邦憲委員)などの意見が示された。

島根日日新聞2008/07/27の掲載より

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第3回健康被害原因調査委員会開催

 14日は、出雲市が設置した医療や農薬などの専門家による原因の調査委員会で、市側が、県の産業技術センターの分析として今回散布された農薬の中に6ミクロン以下の非常に小さな粒子が11%含まれていたとする新たなデータを提出した。これを受けて薬理学が専門の島根大学医学部の奥西秀樹教授が、中国大陸から風に運ばれてくる同じくらいの大きさの黄砂の例をあげながらこうした粒子が上空の風などによって広く飛散した可能性が高いと指摘した。また疫学の専門家は、解析の結果、有意差はないものの農薬の散布地から近い学校ほど症状を訴えた子どもの割合がやや高かったことを報告した。

NHK島根2008/07/15の掲載より


 植村振作・元大阪大助教授は、1980年代から全国各地でマツクイムシ防除の農薬散布後に目の異常や頭痛など健康障害を訴える事例が相次いでいる事実を紹介。さらに、市が前回提出した気中濃度のデータを詳細に分析した結果、微量ではあるものの周辺からスミチオンが検出されていたことを指摘し、「かなり微量だが、それでも飛散はある」などと今回の児童生徒の被害が農薬散布に起因する可能性があることを示唆した。

毎日新聞2008/07/16の掲載より

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知事、住民への周知、今後、検討する必要があると

 3日の県議会定例会で、園山繁議員の「出雲市は住民に(空中散布を)周知したというが、広報紙は町内会を通じて配布され、未加入の人には届かない。被害が出た新興住宅地の自治体の加入率は低い」の今後の散布と周知のあり方を質した質問に、溝口善兵衛知事は「出雲大社周辺の松は歴史的景観を形成する大きな役割を持っている。対策は県もする必要があるが、地域住民やNPO、守る会などが自発的に行い、それを県が支援する形もある」と述べ、住民への周知については「今後、検討する必要がある」と語った。

島根日日新聞2008/07/05の掲載より

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第2回健康被害原因調査委員会開催

 出雲市内で松くい虫防除の農薬空中散布後に、子どもらが体調不良を訴えた問題で、原因調査委員会の第2回会合が27日夜、同市役所であった。散布された薬剤を開発・製造した住友化学の担当者は実験結果を基に安全性を主張したが、委員からは実験方法に対する疑問の声が上がった。担当者が、ウサギの目に薬剤の原液0.1mlを注入した臨床実験で「目が赤くなったり、はれたりする症状が認められなかった」としたが、委員からは、症状確認が目視であることについて「方法が不十分ではないか」との意見が出された。市によると、症状の訴えは1119人、受診者は301人。意見交換で島根大医学部の児玉達夫准教授(眼科学)は、アンケートで子どもたちがのどの痛みを訴えていることに触れ「アレルギー性結膜炎の典型的な症状ではない」と指摘した。

山陰中央新報2008/06/29の掲載より


 散布後の農薬の気中濃度と水質検査の結果が全て、測定できる限界値未満となっている点に関し、調査・分析法が適切だったか精査する必要も指摘されている。 空散時における周囲への農薬飛散状況を調べた試験結果では、スプレー散布で 、散布区域から200m以上はなれた場所への飛散は確認されなかった(風向風速=東北東の風1.27m/s条件下)との結果が示されたが、散布ヘリコプターの地上高など詳細なデータは明らかにされなかった。 薬剤の製造年月日や使用期限、製品検査の結果などからは、いずれも異常は確認されていない。

島根日日新聞2008/06/29の掲載より

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農薬空中散布で入院さらに1人、目などの異常1083人

 出雲市で先月26日に行われた松枯れ防止の農薬空中散布で目の痒みや頭痛などを訴える児童生徒が出ている問題で、市立中学の女子生徒1人が26日以降発熱が続くなどして今月3〜5日の間に入院していたことがわかった。農薬空中散布関係で入院した児童生徒は2人となった。 出雲市の18日の発表によると、女子生徒は、農薬空中散布があった先月26日に目の充血を訴えて救急外来を受診。その後も発熱が続き口内炎を併発して2日まで小児科などを毎日受診。3日には、急性咽頭炎と口内炎の診断で入院した。5日には退院し、経過は良好という。市のまとめでは、18日正午現在までに目の痒みなどの被害を訴えた人数は述べ1083人。医療機関の受診者は延べ234人。

毎日新聞2008/06/19の掲載より

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第1回健康被害原因調査委員会開催

 松くい虫防除空中散布が実施された5月26日以降、健康被害を訴える症例が多く発生していることを受け、出雲市は11日、健康被害の原因究明と空中散布との関連性を調査する「健康被害原因調査委員会」を設置し、初会合を開いた。7月末ごろまでに同委員会としての結論をまとめ、西尾理弘市長に報告する。同委員会は、農学や医学、環境学、気象学などの学識者や、検査機関、保健所の担当者ら11人で組織。委員長に山本廣基・島根大学副学長(農薬環境科学)、副委員長に奥西秀樹・島根大学医学部教授(薬理学)をそれぞれ選任した。
 委員会では初めに、空中散布の実施状況や健康被害の状況、関連調査の結果などについて、市の担当者が報告。 委員からは、目の痛みや痒み、頭痛などを訴える人が多い健康被害の状況に関し、「低濃度の曝露だと、頭痛などの非特異的な症状が通常。症状が非特異的であっても農薬との関係を考えなければならない」、「空散を実施している他の市町村での状況が分かれば参考になる。他事例についても情報収集を」などの声があがった。

島根日日新聞2008/06/13の掲載より


 島根大医学部の塩飽邦憲教授は「農薬が低濃度でも、子どもは中毒症状が出やすい」と指摘。農薬の毒性に詳しい植村振作・元大阪大大学院理学研究科助教授は「全国で同様の問題が起きており、他の事例も参考にすべきだ」と求めた。

中国新聞2008/06/13の掲載より

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空散後の目などの異常、延べ1079人に

 出雲市内で松くい虫防除空中散布後に目などの異常を訴える症例が相次いでいる件で、6月3日正午現在までに目のかゆみ、目のまわりのはれ、息苦しさなどを訴える人の数は、26日以降、1079人にのぼった。 市の調べによると、3日正午現在までに新たに報告があったのは、一般が2人。

島根日日新聞2008/06/05の掲載より

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空散後の目などの異常、延べ1077人に

 出雲市内で松くい虫防除空中散布後に目などの異常を訴える症例が相次いでいる件で、6月2日午後2時現在までに目のかゆみ、目のまわりのはれ、息苦しさなどを訴える人の数は、26日以降の延べ数で、1077人にのぼった。 市の調べによると、2日午後2時現在までに新たに目などの異常が報告されたのは、一般が1人、小学生が10人、中学生が2人。

島根日日新聞2008/06/04の掲載より

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空散後の目などの異常、延べ1064人に

 出雲市内で松くい虫防除空中散布後に目の異常などを訴える症例が相次いでいる件で、5月31日午後2時現在までに目のかゆみ、目のまわりのはれ、息苦しさなどの異常を訴える人の数は、26日以降の延べ数で、1063千人にのぼった。 市の調べによると、31日午後2時現在までに新たに目などの異常が報告されたのは、一般が2人。小学生、中学生、高校生については土曜日のため、報告がなかった。

島根日日新聞2008/06/03の掲載より

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出雲市、市保健師が対応する電話での健康相談を開始

 出雲市は、市の保健師による電話での健康相談を5月31日から開始。午前10時から午後4時まで対応している。電話番号は、0853-21-6532。

島根日日新聞2008/06/03の掲載より

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出雲市が医療費全額負担/空散原因疑われる受診者対象

 出雲市は、松くい虫防除空中散布を実施した5月26日から30日までの間、空散が原因と考えられる症状で受診した人の医療費を、全額負担する。 症状は、目の痛み、かゆみ、頭痛、目のまわりのはれ、息苦しさなどで、該当者は約200人。5月31日以降、医師の指示で再診した場合の医療費も負担する。 症状の原因は現在究明中で、空散との因果関係は特定されていないが、出雲市では、「被害を受けた方からの照会や団体などからの申し入れもある中、患者・保護者の心情を忖度し、緊急的措置として」医療費を負担することを決めたと説明している。 該当者にはすでに連絡している。

島根日日新聞2008/06/03の掲載より


 マツクイムシ防除の農薬の空中散布が原因とみられる健康被害について、出雲市は5月31日、病院で治療を受けた人のうち、農薬散布が原因の可能性がある人に対して医療費を全額補償すると発表した。市によると、1日現在の被害の訴えは1064人で、このうち医療機関で受診したのは208人。

読売新聞2008/06/02の掲載より

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鳥取県空中散布実施

  島根県出雲市で上空から農薬をまいた後、児童や生徒が目のかゆみなどを相次いで訴え問題となる中、鳥取県でも、松くい虫による松枯れの被害を防ぐための農薬の空中散布が2日から始まり、周辺の学校などでは、窓を閉めて授業するなどの対応が取られた。農薬の散布が実施されたのは、県東部の岩美町、中部の三朝町と琴浦町、西部の大山町の4町。岩美町では、農薬散布が児童の登校時間と重ならないよう日の出とともにヘリコプターが出て、およそ86haの松林に散布。岩美町内のすべての学校と保育所では、午前中、教室の窓を閉めて授業するなどの対応を取った。 鳥取県によると、農薬散布は、2日午前9時までに終わったが、これまで目がかゆくなるなどの訴えはないという。県内の今年の農薬散布は、当面実施を延期した米子市を含めて、9つの市と町で予定されている。

NHK鳥取2008/06/02の掲載より

(後記:米子市は6月9日・10日と24日・25日に散布実施)

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出雲市、空散対象地区12000世帯へアンケート

 出雲市は、出雲市は、松くい虫防除空中散布と健康に関するアンケート調査を、市内の空散対象地区の12000世帯へ発送した。6月30日までの回答を求めている。 アンケートは、空散後、体に異常を感じているかどうか、医療機関にかかったかどうかなどを尋ねる内容。 合併後初の空散に関する健康調査として、5月26日の空散実施後の目などの異常が発生する前から予定されていた。

島根日日新聞2008/06/01の掲載より

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市議会所管委員会県外視察で、空散を考える会申し入れ

  平田・松枯れと農薬空中散布を考える会の木佐宏氏は30日、松くい虫防除空中散布の実施後に多数の目の異常などが報告される中、所管委員会の出雲市議会環境経済委員会が県外に視察旅行に出かけていた件について、「議会人としての資質が問われる」として、反省と説明を求める申し入れ書を、今岡一朗議長あてに提出した。

島根日日新聞2008/06/01の掲載より

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今年度の空散、全て中止に

 松くい虫対策の農薬空中散布後に児童・生徒が目の異常を訴えた出雲市での事態を受けて30日、雲南市も今年度の空中散布の中止を決めた。隠岐の島町も29日に今年度の中止を決め、これで予定されていた今年度の県内4市町の空中散布はいずれも中止となった。  今年度は松江市島根町で153.35ha、雲南市大東町で58.92ha、隠岐の島町では西村、布施、代で合わせて88ha、出雲市では1688.66haで計画されていた。これで、今年度の実施は、出雲市が26日に実施した浜町、松寄下町、西園町、湖陵町、多伎町のみとなった。

島根日日新聞2008/05/31の掲載より

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農作物の農薬成分残留量、基準値以下

 出雲市内で松くい虫防除空中散布後に目の異常などを訴える症例が相次いでいる件に関連し、JAいずもは市内農産物十品目を対象に、空散で使用された有機リン系農薬の成分の残留量を調査したが、全ての品目でポジティブリスト制度の基準値以下だったとする結果を、29日に発表した。

島根日日新聞2008/05/31の掲載より

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空散後の目などの異常、延べ1003人に

 出雲市内で松くい虫防除空中散布後に目の異常などを訴える症例が相次いでいる件で、29日正午現在までに目のかゆみ、痛み、充血などの異常を訴える人の数は、26日以降の延べ数で、1003人にのぼった。 市の調べによると、29日正午現在までに新たに目の異常が報告されたのは、小学生が33人、中学生が7人、高校生が9人、一般が5人。

島根日日新聞2008/05/31の掲載より

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市議会所管委員会、出雲で目の異常多発の中、県外視察へ

 松くい虫防除空中散布との因果関係が疑われている目などの異常が出雲市で多数報告される中、所管委員会として空中散布に関する審議を主に担当してきた出雲市議会環境経済委員会(委員長・坂根守市議、8人)が県外への視察旅行に出かけていることに対し、市民の間から「空中散布を許可した委員がこの時期に出かけるのは無責任ではないか」との批判の声があがっている。 視察旅行は4月ごろから準備されていたもので、5月28日から30日までの3日間。観光や農業振興に関する他県の成功例や取り組みから学ぼうと、茨城県つくば市の農業法人「みずほの村市場」の産直市場や、福島県いわき市の温泉活用ハワイアンセンター「スパリゾートハワイアン」、福島県水産試験場などを視察している。 目などの異常に関する第一報は、26日夕方に、執行部から市議へファクスを通じて連絡があり、視察先にも、逐次、同件に関する被害状況や執行部の取り組みに関する報告が寄せられている。 28日に出雲市で開かれた松くい虫被害対策地区連絡協議会では、出席者の中から、「なぜ担当の議員が傍聴していないのか。無責任ではないか」との声があがっていた。

島根日日新聞2008/05/31の掲載より

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出雲地区森林組合長、空散に替わる松枯れ対策の必要性指摘

 29日、出雲地区森林組合の手銭白三郎組合長は、通常総代会の中で、組合の今年度事業計画にも盛り込まれている空中散布に関する見解を総代から尋ねられ、多数の児童・生徒らに目の異常が発生したことを受け、出雲市が今年度の中止を打ち出した松くい虫防除空中散布に関し、「(原因究明を進めている)行政の判断を待つ」とした上で、「(空散を)中止するとなれば、それに替わるものを考えていかねばならない」として、空中散布に替わる松枯れ対策の必要性を指摘した。 「(空中散布は)松枯れ(対策)の最良の方法としてやってきたが、人体に関係ないかと言えば、全くの否定はできない」とことわった上で、「(人体への影響を)最小限に抑えつつ、松を守っていくために、(市が実施主体となっている空中散布の)お手伝いをしてきたが、予想しなかった被害に見舞われ、市の方で原因究明がなされようとしている。行政の判断を待って、お手伝いできるものがあれば、やっていかねばならない」とする考えを示した。

島根日日新聞2008/05/31の掲載より

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松江市、散布中止決定

 出雲市と同様の空中散布を計画していた3自治体のうち、松江市は28日、同市島根町の松林約153haで予定していた空中散布を今年度は中止すると発表した。市は出雲市内で農薬散布直後に体調不良が相次いだことを受け同日、「市島根町地区松くい虫被害対策連絡協議会」を緊急で開催。地元住民から「体調不良の原因がわかるまで実施しないでほしい」という意見が相次いだため、中止を決めた。
 雲南市は29日夜、市や自治会長らでつくる「雲南市松くい虫被害対策推進連絡協議会」を開き、対応を話し合う。88ヘクタールで空中散布を予定していた隠岐の島町も29日、町や森林組合、区長らで構成する「町森林病害虫等防除地区連絡協議会」を開いて対応を決める。

朝日新聞2008/05/29の掲載より

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松くい虫防除薬剤空中散布の日に発生した健康被害に係る関連調査

 5月28日開催の松くい虫被害対策地区連絡協議会で、「松くい虫防除薬剤空中散布の日に発生した健康被害に係る関連調査」では
  1. 花粉について・・・花粉の観測値は、ほとんどゼロ。
  2. 黄砂について・・・確認されていない。
  3. 大気汚染について・・・26日の測定では、9時から19時までオキシダント濃度が環境基準値である0.06PPMを若干、上回っているが注意報発令基準値を大きく下回っている。
  4. そのほか 5月25日以降大規模な事故、火災等は発生していない。
ただ、出雲消防本部調べでは

風速が、
  • 6時  1.8m/s(風向き西北西)
  • 7時  3.0m/s
  • 8時  5.7m/s
突風は、
  • 6時  5.2m/s
  • 7時  5.4m/s
  • 8時  9.2m/s
  • 9時  12.7m/s
と観測されている。

散布開始前の4時は
  • アメダスだと風速ゼロ
  • 消防本部の調べだと1.4
となっている。

倉塚香織のブログの2008/05/28の掲載より

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医療機関における受診状況および医師所見

 協議会の資料として出された「医療機関における受診状況および医師所見」には4つの診療所と2つの病院の状況が報告されていた。スミチオンと特定はできないが、可能性も否定はできないというのが、ほぼ共通した 見解だった。

倉塚香織のブログの2008/05/28の掲載より

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5月28日現在で、健康被害者は計949人、医療機関を受診した人数は計187人に

 市は28日に新たに成人を含め156人が新たに目のかゆみや痛みを訴えたと発表した。空中散布を開始した26日からの3日間で、被害者数は計949人、医療機関を受診した人数は計187人となった。

毎日新聞2008/05/28の掲載より

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5月28日の出雲市松くい虫被害対策地区連絡協議会における宮脇昭氏の発言

 28日の市松くい虫被害対策地区連絡協議会で、アドバイザーとして会議に参加した宮脇昭・横浜国立大名誉教授(植物生態学)は「松にこだわる時代は終わった。虫がだめになるものをまけば、市民にも影響を与える。いまだに農薬の空中散布をしていることが驚きだ。なぜそこまで松にこだわるか。空中散布はやめ、土地本来ある木を植え、防災や環境保全を行うことこそが大切」と話している。

毎日新聞2008/05/28の掲載より


 アドバイザーとして出席した宮脇昭・横浜国大名誉教授(植物生態学)は「防災や環境保全の機能として、針葉樹でなく広葉樹を植えるべきだ。毒物を空中からまくと人に影響を与えかねない」と指摘

山陰中央新報2008/05/29の掲載より


 出席した宮脇昭・横浜国立大名誉教授(植物生態学)は「マツクイムシが死ぬほどの毒なら、市民にも影響を与えかねない。松にこだわらず、広葉樹を植えて森本来の姿に戻すべき」と散布中止を強く訴えた。

読売新聞2008/05/29の掲載より

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出雲市、散布中止と原因究明のための調査委員会を立ち上げ決定

 出雲市が市内で行った松枯れ防止の農薬空中散布について被害者が拡大している問題で、28日、市松くい虫被害対策地区連絡協議会が開かれ、西尾理弘市長は「安全が第一。状況を深刻にとらえた。立ち止まって考えないといけない」として、今年度の農薬空中散布の中止の意向を表明した。医師や化学物質についての学識経験者、アレルギー専門家など約10人で構成する事故調査委員会を6月上旬にも立ち上げ、夏ごろまでに原因究明を行うことを決めた。

毎日新聞2008/05/28の掲載より

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出雲市、新たに320人不調訴え、林野庁職員1名島根県に派遣

 出雲市は27日、新たに成人を含め320人が不調を訴えていることがわかった。被害は拡大しているが、原因究明についてまだ市は手が回らない状況で、市農林政策課の担当者は「まずは被害者への対処をしないと……」と困惑、対応に追われている。市によると、27日午後3時現在のまとめで、新たに3幼稚園、6小学校、1中学校の児童生徒314人(幼稚園児は5人)が目のかゆみや頭痛を訴え、うち15人が医療機関を受診。また、地域住民6人からも目のかゆみやはれなどの訴えがあり、うち2人が医療機関を受診した。2日間で児童・生徒や住民数は計793人、医療機関の受診者数は171人と被害数は拡大。
 市ではこの日も朝から被害実態数の把握に追われた。市教委では被害内容や空中散布の内容を文書にして、被害の訴えがあった幼稚園・小中高校の全保護者に配布した。林野庁も26日夜、実態調査のために職員1人を県に派遣。同庁担当者は「今回のような集団発生は初めて。まずは原因を把握したい」としている。

毎日新聞2008/05/28の掲載より

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市民団体、出雲市と県に農薬空中散布中止と情報周知求める申し入れ

 出雲市による農薬空中散布が原因とみられる健康被害について、市民団体「子どもの人権オンブズパーソン」(木村衣月子代表)と「島根くらしといのちのネットワーク」(倉塚香織代表)は27日、空中散布の全面中止や情報の周知を求める申し入れを、県と市に行った。申し入れは、県に、▽空中散布の全面中止▽専門家を含む、原因究明の事故調査委員会設置ーなどを要請。市には、▽農薬の健康被害の様々な症状▽健康被害が長期化する可能性▽応急処置の方法ーを市民に周知するよう求めている。

読売新聞2008/05/28の掲載より


 出雲市内の小中学生らが目のかゆみなどの症状を集団で訴え出た問題で27日午後、市民団体「島根くらしといのちのネットワーク」(倉塚香織代表)と同「子どもの人権オンブズパーソン」(木村衣月子代表)は、県と出雲市に対して農薬の空中散布を全面的に中止するよう申し入れた。 申し入れ書では、(1)農薬の空中散布の全面的な中止(2)庁内への事故調査委員会の立ち上げ(3)同委員会への農薬被害に関する専門家の招聘(4)同委員会の調査結果の公開(5)同委員会で安全性が証明されない限り、農薬の空中散布を中止することを求めている。

島根日日新聞2008/05/29の掲載より

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知事、空中散布は必要/慎重に方法研究

 出雲市で発生した目の異常が、松くい虫防除の薬空中散布との関連が疑われている問題で、島根県の溝口善兵衛知事は27日にあった定例記者会見で、「今後も空中散布は必要だが、住民に危険性がないよう慎重にやる必要がある」と述べた。 溝口知事は「広い面積で(松くい虫防除)をやる場合、空中散布の方法でないと進まない。いずれにしろ空中散布は必要」とした上で、「今回の原因を調べ、問題が起きない方法を検討する必要がある」と語った。

島根日日新聞2008/05/29の掲載より

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JAいずも、農産物への飛散状況を緊急調査

 農産物は、特産のデラウエアなどへの影響が懸念され、JAいずもは27日、散布地区周辺でブドウやブロッコリーなど10品目を採取、検査機関に提出した。有機リン系農薬は、食品衛生法で農産物の食べられる部分への散布は禁じられ、法定基準値の0・2ppmを超えれば出荷できない。同JAの石川弘二営農部次長は「風評被害の懸念もあり、原油高で厳しい経営環境にあるブドウ農家に不安が広がっている。出荷停止になれば死活問題で、市は説明責任を果たしてほしい」と話していた。

読売新聞2008/05/28の掲載より

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出雲市、被害状況を把握するため、市松くい虫被害対策地区連絡協議会を開催

 出雲市は26日夕、市内の被害状況を把握するため、市松くい虫被害対策地区連絡協議会を開いた。協議会の中で、東部農林振興センターや県出雲保健所の担当者は「原因がはっきりしない以上、安易に再開するべきでない」と発言。市民グループ「島根くらしといのちのネットワーク」の倉塚香織代表は「予測されたことで、起こるべくして起きた。今まで小さな事故がたくさんあったのに無視してきた結果だ。子どもたちの健康を無視してやるべきことではない。これを契機に空散は中止するべき」と訴えた。西尾理弘市長は「松を守るために空散を続けて欲しい、という市民の要望も強いが、これだけの被害が出ると再開はできない。今後、急峻な北山での空散はやむを得ないと思うが、人家に近いエリアは空散以外の手だてを検討したい。議会と相談する」と話した。

読売新聞2008/05/27の掲載より

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出雲市の農薬空中散布当日、15校473人に健康被害

 26日早く島根県出雲市で、松くい虫を防ぐための農薬が空中からまかれた後、午前9時半ごろから市内の8小学校・5中学校・2高校の計473人の児童・生徒相次いで目のかゆみなどを訴え、このうち150人あまりが病院で受診、1人が経過を見るため入院。出雲市によると、26日午前5時半から7時40分ごろにかけて、市の委託を受けた業者が市内5か所の松林計350haに散布。 出雲市は、「当時は風もほとんど吹いておらず、農薬が周囲に飛び散った形跡は見られない」と説明しているが、子どもたちの症状の原因をさらに調べる必要があるとして、27日以降の空中散布を取りやめることを決めた。

NHK島根2008/05/26の掲載より


 症状を訴えた児童・生徒がいる学校のほとんどは、JR出雲市駅や出雲大社周辺を含む東西約7キロ、南北約5キロの範囲に集まる。市教委は周辺の小、中、高校に屋外の授業を中止するよう指示した。空中散布は午前5時20分から約3時間にわたり、ヘリコプター2機で実施。有機リン系のフェニトロチオンを点在する松林の上空約5mから散布するなどした。松江地方気象台によると、出雲市の26日午前5時から8時の風速は0〜1mだった。林野庁森林保護対策室によると、森林への空中散布が原因で大規模な人数が目のかゆみなどの症状を訴えた例は過去に把握していないという。

朝日新聞2008/05/26の掲載より


 高松小では午前中、2〜5年生計14人の児童が「目がかゆい」「息苦しい」などと申し出た。全員を島根大医学部付属病院で受診させたが、異常はみられず、午後からの授業を受けさせた。受診した4年の男子児童は「登校中から両目が変だった。保健室に行くほどじゃないと思っていたけど、大騒ぎになってびっくりした」と話した。浜山中では約90人の生徒が目のかゆみなどを訴えたが、養護教諭の指示で水で目を洗浄したところ、大半が治まった。強い症状が出たのは午前8時20分〜30分に登校した生徒に集中しており、伊藤成二教頭は「子どもたちに被害が出たことは残念なこと。市には原因究明と再発防止を求めたい」と述べた。県立中央病院には午前11時から午後4時までに小中高校の生徒83人が次々に受診した。ほとんどは症状が軽く、診察だけで対応したが、頭痛や視野狭さくを訴えた13歳の男子1人が入院した。

読売新聞2008/05/27の掲載より

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