西オーストラリア・ワイルドフラワーの旅

2004年10月23〜11月1日

2005年1月22日発行 by Alex



10月のパースは春であるが空と太陽は真夏を思わせる。
mixed_m.jpg この時期は、パースから南の地域でワイルドフラワーが一斉に咲く季節だ。
ボクは10月23日から10日間ほど、西オーストラリア・ワイルドフラワーの旅に出かけ、様々な珍しい植物と感動的な出会いをする事が出来た。
横浜でオージーガーデンを作り始めてから約10年になるが、 実際に育てているのはメルボルンに住んでいた時に庭に生えていた「思い出の植物」が中心で、 比較的、日本の風土に合う東海岸の植物が多い。
今回、 旅をした、西オーストラリアとメルボルンではかなり植物生態系が異なる。 砂漠の多いオーストラリアの中ではメルボルンは比較的湿度が多く、特に都会の住宅街は、イギリスから持ち込まれた園芸種の植物が多い。 最近、日本の園芸店で多く売られている初恋草やワックスフラワワックスフラワーなど西オーストラリアの植物と出くわすことは余 り無い。

今回の旅で、日本でポピュラーになってきている多くの西オーストラリアの草花が原野に咲く姿を見ることが出来た。 その姿は凛としていて美しい。店頭の鉢植えには無い、大自然だけが持つ純粋で美しくかつパワーがみなぎるオーラを発していた。
日本のガーデニングブームの中で、様々な情報に汚染され、コンテストに引き摺られている 自分のガーデニング価値観をリセットするには最高の機会であった。
あの青い空と海を見ただけでもオーストラリアに来た価値があった。日本では見ることが出来ない澄みきった紺碧の空とインド洋の果てしない青が水平線で交わる。そして大地にはダンピエラやレシュノウルティアやブルーレディオーキッドが、その空や海を映したように澄み切った、穢れの無い青い花を咲かせていたのだ。
西オーストラリアで出会ったワイルドフラワー達は、ボクがかつて暮らした事があるメルボルン近郊の山林で見かけたツリーファーン 等のしっとりとした植物とは大きく異なり、ほとんど砂漠に近い乾燥した気候と、インド洋や南極海から年中吹く強風に曝されて、 その厳しい環境の中で生き残る術と見いだした逞しい植物達である

最近、日本でも春先になると、初恋草、イソトマ、花かんざし、ブラキカム、ワックスフラワー、ミントブッシュ、エレモフィアニベア、等々、 数えきれないほどであり、また切り花でも、カンガルーポーやバンクシア等がポピュラーになってきている。
そして、これらほとんどすべてが、もともとは西オーストラリアのワイルドフラワーなのである。
以前、パースまでは行った事があったが、西オーストラリアの原野に足を踏み入れるのは今回が初めてであった。
10日間の旅で正味8日間であったが、旅の思い出を綴っておこう。
尚、今回の旅はワイルドフラワーの旅で、野生の花を見るのがメインであり、花を中心に約500枚の写真を撮ったが、 花の紹介は、毎月の発行しているウェブマガジン「おやじぃ」(毎月3日発行)でボチボチ紹介する事にして、 今回は、大雑把な紀行文とする。
尚、植物に特化した「西オーストラリア・ワイルドフラワー紀行」という記事が、 英国王立園芸協会の日本版2005年2月号に掲載されるので、そちらを参照されたし。

map1.jpg西オーストラリアと一口に言っても、その広さは日本の7倍、ヨーロッパがすっぽり入ってしまう程の広さである。 大半が砂漠で、人口200万人のうちパース周辺に150万人が住み、あとの50万人が砂漠以外の広大な土地に住んでいる事になる。 ワイルドフラワーの咲く地域のみでも、まともに廻れば1ヶ月は必要だと思われる。 ボクは今回、パースから南方面を中心にバスツアーとレンタカーで正味8日間、約2500Kmを駆け巡った。 8日間のワイルドフラワーパッケージツアーに2泊追加して、レンタカー等で動いたのだ。
10月23日成田発QF72便にて一路パースへ
10月23日 午後3時に家を出て、娘にもよりの成田行きリムジンバスの乗り場まで車で送ってもらう。丁度、娘は試験休み中で、50鉢以上の植木の水やり、そして社会人1年生で少々バテ気味の息子の食事の世話等々を託したのだ。 正直なところ、団体旅行には抵抗があったが、やはり、広大な西オーストラリアをレンタカーで独力で走るのは、リスクが伴うし、まず、ワイルドフラワーの自生しているスポットに行き着くのが困難である。ましてや、ガイドなしでは、植物の名前も判らない。結局、約20名のワイルドフラワーのツアーに参加した。 結果として、ガイドさんはとても詳しく、バスツアーにして本当に良かったと思っている。


10月24日朝パース着


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モンガー湖からの眺め

Red Kangaroo-pawa/Anigozanthos nanglesi カンガルーポーは最近、日本でも切り花でお目にかかる事が出来る。

時計の花壇




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モンガー湖のブラックスワン

キャンドル・バンクシア:Candle Banksia/Banksia attenuata スパイク(穂)がすべてまっすぐ上を向いているのには感心しました

スワン・リバー・ブルーディジー。まわりはウッドチップが敷かれているが、これはオーストラリアでは花壇の隙間に蒔いて雑草よけや乾燥を防ぐのに一般的。





smorkbush2_m.jpg nationalperth_s.jpg kangapaw_m.jpg

キングス・パークで見かけたスモークブッシュ

市内のオーストラリアっぽい建物の装飾

ブラック・カンガルー・ポー



空港の建物を出ると、いきなりグラスツリーやカンガルーポーの花壇が目に飛び込んで来た。早速のオージープランツの歓迎にワクワクする。
まずは、キングスパークの植物園でウォーミングアップだ。市の中心から車で5分程度の丘の上にある、400ヘクタールの広大な公園と植物園である。西オーストラリアの植物がほとんど集められてここででも見る事が出来ると言われている。 それぞれの植物に「名札」がついているので、これから始まるツアーの予習には最適だ。公園の花壇や植え込みも、ほとんどが地元の植物で、配色や構成にも工夫がなされており参考になる。 この公園からのスワンリバーとパースのビル街を見渡す絶景はあまりに有名だ。
毎年9月にはワイルドフラワーフェスティバルが行われるが、ボクはスケジュールが合わず逃してしまった。
尚、このフェスティバルに合わせるのであれば春の早いパースの北を巡るコースの方が時期的には合っているようだ。 この日は、他にブラックスワンのいるモンガー湖畔を散策したり、スワンリバーに面したレストランで昼食をとった。
久々に飲む、クラウン・ラガー・ビールがうまかった。(クラウン・ラガーは日本で言う、えびすビールみたいな高級ビール) 午後に3時間ほど自由時間があり、ボクは本屋に行き、オージーガーデニング関係の本を沢山買い込んだのだ。

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