ニュージーランド・ガーデニングの旅

2005年2月8〜2月13日

2005年2月14日発行 by Alex


Mt.Cook

クライスト・チャーチ・ガーデニング・コンテスト2005

真夏のニュージーランドの青空と太陽がツリーファーン(木性羊歯)の鮮やかな緑の 巨大な葉の向こうに透かして見える。 白壁の瀟洒な家のテラスから完璧なまでに手入れされた緑の芝生が広がり、芝生を囲 むように、薔薇やダリア、ロべりア、ベゴニア、アゲラタム等がカラフルに溢れんば かりのボーダー花壇を形成する。カラーリーフをふんだんに使用した樹木の木陰に は、ホスタ、ヒューケラなどが植えられ、木陰を抜ける風は思いのほか冷たい。

2月8日から6日間ほど、世界で最も美しいガーデンシティと呼ばれるクライスト チャーチのフラワーフェスティバルに行ってきた。何を隠そう、昨年の浜名湖花博の ガーデニングコンテストの最優秀賞でゲットした賞品の「ペアでニュージーランド ガーデニングツアーご招待」のタダ旅行である。

真夏のこの時期にフラワーフェスティバルと聞くと我々日本人にはピントこないが、 クライストチャーチのこの時期の気候は最高気温が23度位、最低気温が14度程度 で、日本の4〜5月頃に気候なのである。従って、薔薇、ダリア、紫陽花、アガパン サスそして沢山の品種の草花が咲き乱れる、最も美しい時期なのである。 また、このフラワーフェスティバルの期間中には、百年の伝統を持つ「ガーデニング ・コンテスト」の入賞者の庭がオープンガーデンされるのである。このコンテスト は、一般の家のみならず、ストリート部門、インダストリー部門などがあり、賞も 様々あり、より多くの市民がガーデニングを楽しみ、町を美しくしようとする試 みである。特に賞品はないが、受賞する事は大変な名誉であるという。

人口35万人の小さな町であるが、殆どの家が一戸建て だ。 住宅街は殆どが平均750平方メートル位の敷地に平屋の一戸建てである。住宅街の 道路は幅が歩道を含めると20m近くあり更に、建物はだいだい7〜8mは後退して 建てられており、その道路に面した150平方メートル程度の前庭のスペースは芝生 に花壇となってる。この前庭を芝生と花壇にしているので、通りは広々として花と緑 に溢れているのである。なんとも羨ましい環境である。そしてコンテストには、スト リート部門というのがあるのである。
100年の歴史が街づくりに大きく貢献しており、最近、日本でもオープンガーデン や、地域主催のガーデニングコンテストが開かれるようになり、クライストチャーチ のモデルは、美しい街づくりとしての良きモデルとなると思う。日本の都市とは何か と環境が異なるが、日本に適した形での展開に多くの自治体が取り組んでくれること は、園芸産業の振興に大きな力となるであろう。

コンテストの主催者はChristchurch Beautifying Association's と.Canterbury Horticultural Society が実施しており、前者は通りに面した前庭のみが審査の対象 である。後者は、裏庭を含め、デザインのみならず土壌や植物の育ち具合まで、審査 員が実際に庭を訪問して審査する。一年草のみではダメで多年草を6割以上占めていないといけない。また、コンテストは毎年実施するが連続してプレ ミアガーデンには選ばれないこととなっている。従って、複数回数の受賞者がおり、 毎年、候補者の常連がおり、今年もどうやら下馬評どおりのプレミアガーデンだった ようである。現地のツアー会社が毎年、入賞者の庭を巡るバスツアーを実施しており、35ドルで参加できる。 訪問先では時間が限られていたが、出来るだけオーナーと会話して色々と情報を聞き出した。以下に今年の入賞者の庭をレポートする。

Canterbury Horticultural Society's premier garden.

Les & Renee Dickさんの庭

今年のプレミアガーデンに選ばれたのはディックさんの庭である。過去にも何回か選 ばれた実績のある実力派である。
決して派手でなくしっとりとしたいかにもかなりの園芸好きな方であることが滲み出 ている庭である。そして、大きな特徴は日本庭園の影響を大きく受けていることであ る。門の上には桜の木が枝を広げ、ボーダーのは紫陽花やホスタ、ツボサンゴが植え てあり、芝生の真中には日本風の池と植え込みがあり、テラスには盆栽が数鉢並んで いた。
そして、斑入りのヤツデとピンクの葉のモミジを自慢していた。ここが日本だと言わ れてもおかしくないような庭である。違いは広さであるが、地方に行けば日本にもこ んな広い庭はあると思う。ボクら日本人の目からすると、いかにもイングリッシュ ガーデン風の薔薇や華やかなボーダーガーデンが「ため息の出る庭」だけれども、 きっとこの庭は、ニュージーランドの人から見ると、エキゾチックな風合いもあり、 和洋折衷的で芸術的に映るのだと思う。傑作なのは、もともとはごく普通の庭同様に 芝生が中心で、周辺に花壇や植え込みを配していたが、やはり色々育てたい植物があ り、だんだんと芝生を剥がして池を作ったり植え込みをしたりで、芝生すっかり狭く なってしまったのだそうだ。ボクも同じ経験をしているのでこの植物好きのオーナー の良く気持ちがわかる。




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18年かけた成熟の庭

カラーリーフが多く使用されている

日本的な植栽





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エントランスから庭に続くボーダー

ボーダーのアップ

派手な庭が多い中でシックなトーンだ



Christchurch Beautifying Association's premier garden.

Nancye and George Hartさんの前庭

Nancye and George Hartご夫婦は満面の笑みを浮かべて歓迎してくれた。 Christchurch Beautifying Association's premier garden.のプレミアガーデンである。 選ばれた庭は、華やかでボリューム感があり、且つスッキリした前庭である。日本人の感覚からするとやや華美過ぎるかもしれない。 まあ、確かにこんな前庭の庭が東京にあったなら観光名所になってしまうかもしれな い。以前住んでいた家でも数多くの賞を獲得しており、4年前にこの家に引越しをし てきて、少しずつ手を加えている。あまり樹木が無く草花中心だが色使いが実に上手で、感心するのは一本一 本の草花の状態が極めて良好なことである。ちょっとやそっとの事では出来るわけがな いので、どのくらいの時間を庭仕事に掛けているのかを尋ねてみたら、審査の前2週 間は少なくとも夫婦で一日7〜8時間は庭仕事に費やしたと言っていた。恐るべき執 念である。
彼らは以前住んでいた家の庭を含め 既に100以上の賞を獲得しており、今週、Canterbury Horticultural Society's five star garden award も獲得しているので、今週2つの賞を加えるこ とが出来たことになる。
  



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ボリューム感ある花壇

日時計がアクセントに

ダリアのトレリスが立体感を出している



尚、拙ホームページへの入賞ガーデンの写真及び説明文の掲載については夫々ご本人 から、ご了解を戴いています。

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