※ 多摩湖の堤体強化(村山上貯水池)

 

 

1 東京都水道局震災対策事業計画(平成25年度〜27年度)

平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、福島県の藤沼ダム(アースダム)が決壊し、下流で大きな被害が発生しました。東京都水道局では、村山上貯水池堤体の耐震性を最新の知見に基づき評価した結果、堤体としての機能は損なわれないものの、堤頂部が沈下すること等が判明しました。堤頂部の管理用通路は、一般の道路として開放しており、堤体が沈下した場合、通行車両等への二次災害の発生が懸念されます。

このため、平成25年9月に策定した「東京都水道局震災対策事業計画(平成25年度〜27 年度)」において、改めて村山上貯水池堤体強化を実施することになりました。

(注)藤沼ダムは、福島県須賀川市を流れる江花川(阿武隈川水系)の支流・簀の子川(すのこがわ)にある、灌漑用のアースダム。昭和24(1949)年竣工、堤高17.5m、長さ133m、有効貯水量1,504,000m3、湛水面積0.2ku。平成23年3月11日の東日本大震災でダムが決壊し流失した。
福島県は、平成25年10月にダムの復旧工事を始め、平成29(2017)年3月に完成の予定。
平成29年1月18日、藤沼ダムで湛水式が行われ、同年4月24日からは7年ぶりに農業用水供給を再開した。

藤沼ダム(決壊前) 藤沼ダム(決壊後)

 

2 基本設計

東京都水道局は、平成25年7月22日、村山上貯水池の堤体強化に伴う基本設計プロポーザルを公告しました。同年10月25日、見積もり合わせを行い、1億0220万円(税別)で日本工営に委託しました。基本設計は納期が300日で、堤体強化工法、工事中の堤頂部の道路機能の確保を含めた施工計画、太陽光発電設備の設置などが検討されました。

平成26(2014)年4月に策定された東京水道施設整備マスタープランにより、平成28年度から35年度まで、村山上貯水池の堤体強化を施工する計画となりました。

位置図

 

3 村山上貯水池堤体強化技術検討委員会の堤体強化工法提言

堤体強化にあたっては、専門的な知見が必要であることから、平成26(2014)年8月、学識経験者による「村山上貯水池堤体強化技術検討委員会」が設置され、技術的な検討を進められました。その結果、平成27(2015)年3月、委員会から堤体強化工法提言がまとめられ、3月26日に報道発表されました。この工法は、村山下貯水池側に盛土を行うものであり、堤頂部の管理用通路は、工事期間中もこれまでと同様に通行できます。今後は、この提言に基づき、詳細な設計や工事に向けた準備が進められるそうです。

村山上貯水池 堤体強化の断面図

 

4 堤体強化工事の実施

東京都水道局では、村山上貯水池の堤体強化工事を、次の三段階で実施する計画だそうです。

@仮締切その他工事(平成29年3月17日〜平成31年4月17日):現在実施中
A堤体強化工事(平成31年〜)
B周辺整備工事(平成35年〜)

このうち「仮締切その他工事」は、平成29年3月17日に入札が行われ、鹿島建設が約15億6000万円で落札しました。この工事は、平成31年4月17日までが予定されており、工事中も現在の堤体上の道路は、車両通行が可能です。

この「仮締切その他工事」終了後、堤体の東側に新たに盛り土を実施し、堤体を強化する計画となっています。新たな堤体上の道路は、幅9mとなり、堤体の下にある歩道も、堤体上に整備する予定だそうです。

なお、上北台駅から北に伸びる新芋窪街道についても、この堤体の手前まで整備する計画将来的にあるようです。

仮締切その他工事(平成29年11月)

 

 

  

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