
僕がZaurusに求める主要用途は、外出時のメールとウェブ、移動中のMP3再生と動画、文書の作成と閲覧だ。で、これらを円滑に操作するために有効と思われるツール、酔狂として楽しめるアプリ、危険と解っていても面白そうなモノについては、基本的に試すことにしている。もちろん主要機能であるスケジュールやアドレス管理、金銭管理、日記帳もLinuxZaurusでやりたいのはヤマヤマだけど、まだこれらを気に入った形で運用できるMI系MORE以上のアプリがないのである。いずれはデータを引き継ぐことになるだろうけど、当面は、今も現役のE25DCにご活躍頂いてMI/SLの両輪で運用していくつもりだ。
さて、11月末の発売からそこそこ時間が経ち、一時の賑わいも去った感じ。ぼちぼち個人的なC860の運用も安定してきたことだし、C700から移行したアプリの動作状況、主観的なアプリの使い勝手、使用感なぞを振り返っておこう。
全体の動作に関しては、今更ながらではあるけど、C700に比べてホント機敏になっている。すでにC750/760への乗換え組の皆さんが、購入当初感じた「キビキビ感」は、これだったのかと改めて実感した。本格的な比較数値とかを計測するスキルは僕には無いので、単純な体験談だけど(笑)
電源のオンオフについては、前機種から早かったけど、立ち上がってから少し考え事をしている割合が少ない。それに、たまに考え事をしても短い時間で終わるのがありがたい。闇雲にアプリを高速起動にしておいても、特に問題もないし。ま、あまり余計なことをしてメモリを消費するのはよろしくないと思うので、常用するアプリ以外は高速起動を切ってあるけどね。しかし、そう考えると何でC700があんなに遅かったのか不思議だな。
まずは、メール。
C700発売直後、いろんなところでメールの使い勝手の悪さに不満が続出してたっけな。まだまだ改善の余地や要望はあるだろうけど、けっこういろんな機能がアップしてる。大きなのは「ごみ箱機能」だ。アカウント毎にごみ箱が設置されてて、最初の削除は「消すか消さないか」の確認が出て、いったんごみ箱にプールされる。パソコンと一緒で、一度削除してしまっても「ごみ箱を空にする」を選ばない限りメールが保管されてるのは、うれしい変更点かな。消しちゃったつもりのメールを読み返せるし。でも、そうなると削除確認メニューのオンオフも設定できた方が使い勝手がいいんじゃないかい?>#さん
ちなみに、アカウントは40個まで登録できるけど、そんなにPOPアカウントを持ってる人は、まずいないだろうな(^-^; 他には「メールの複数選択」も割と便利だ。C700の時は、邪魔なメルマガや迷惑メールの移動とか削除は、いちいち1つ1つやらないといけなかったけど、その手間が格段に省けてフォルダの移動も一括削除も可能になった。
フラグの代わりにメールに印を付ける「カラータグ機能」も追加されて、一覧表示中のメールマーク部分を48色に色分けできる。色に優先順位をつけるのもいいし、未処理案件を分類するのに使ってもいいな。そんなにいらない気はするけど。それと「添付データ受信」の許容量が、C700の「800kb」から「3072kb」までOKになったのもちょっと有り難いね。小さなファイルのやりとりは、USBで繋ぐよりメールでやることの方が多いからね。で、添付データの処理も細かいところまでいじれるようになってる。対応アプリがあれば直接ファイルを開くこともできるし、ディレクトリを指定して保存することもできる。また、メールは残しておいて添付データだけ削除することもできるようになった。このへんの操作を、すべてキーボードから行える点も評価できるね。
ただ、ちょっと気になる挙動もおきてるので紹介しておく。同一アカウントで別名設定している状態で、メールを下書きフォルダに保存したり、送信スタンバイのフォルダに入れようとした時、もう一方の別アカウントフォルダに保存されることがある。ま、簡単にいうと、同じアドレスで送信者名は「本名」と「会長さん」が別々に表示されるように、2種類アカウントを設定しておいて、会長さん側で作成して保存したメールが本名側のフォルダに保存されてしまうというモノだ。どういう理由かは判らないけど、僕の環境では時々起きてる。
続いて、ブラウザ。
特に不自由なく、概ね快適に動いてる。MI系では見れなかった画像がSLで見えるようになった、ってC700の時に書いた記憶があるけど、あれはそのまま踏襲されてるみたい。日常的にアクセスするところで表示に不具合の出るサイトには出会っていない。基本的に、表示描写だとか速度は前と変わっていないように感じた。
各方面でいろいろご指摘のあった、bitWarpPDAの画像圧縮問題。C860でウェブに画像をアップしてる人にとっては大問題かもしれないけど、ただ通信手段として利用している者にとっては大した問題じゃない・・・というか、僕にはよく分からない(^-^; ま、表示されてる画像を保存した時、再現表示されるモノが小さくなるのはちょっと頂けないけどね。別段、画像表示に気になる点はないし、表示速度が極端に遅い訳でもない。eo64での通信に比べると、体感ではあるが、確実に速い事だけは分かったし。月額3000円の「eo64」から、月額2000円の「bitWarpPDA」に乗り換えただけでかなり節約できるし、僕としてはそっちのメリットの方が大きい。
Javaも、取説にあるJavaScript1.5の一部の仕様以外なら動作してるし、JapanNetBankも利用できている。ただ、唯一挙動がおかしいのが、同じJavaで動いていると思われるJRAのネット購入サイト「I-PAT」かな。アクセスはできるものの、いざ馬券を買おうとするとプルダウンメニューが正常に出ないため、決済ができない。キャンペーン中のG1馬券チャレンジは買えたけど、通常馬券の購入は無理みたい・・・う〜ん、残念。
ちょっと面倒なのは、アプリなどのダウンロードの仕様変更。C700は、DLスタートで勝手にフォルダを固定して取り込んでくれたけど、C860になって、いちいちDL毎に取り込み先を決定してやらないといけなくなった。本体>Documents>application>ipkgフォルダに直接入るものもあれば、自動でipkg以外のフォルダまで作成してくれていた事を思うと、手動で指定する手間が増えた分、ちょっとうっとおしく感じられるね。あ、どっかで指摘されてたけど、bitWarpPDAでダウンロードをやろうとすると、確かに若干挙動が遅いような気はするね。ま、ホントにほんの少しだから、この程度なら気にならないレベルだけど。
お次は、MusicPlayer。
C700のMediaPlayerは、ちょっとお粗末なデキで、再生リストこそ編集できるけど、ソートや絞り込みの機能がいまいち。アルバム名も表示されなかったから、お世辞にも使い勝手のいいプレイヤーとは言えなかった。しばらく使ってはみたものの、さすがに耐えられなくなって先に発売されてた英語版の「tkcPlayer」に乗り換えたほど。
それに比べると、C860のMusicPlayerはかなり優秀な方だと言えるね。音楽視聴中は本体を閉じているんで再生画面の必要性はちょっと?だったり、相変わらずプレイリストは1曲ずつ登録する必要があって編集しづらい点はともかくとして、メディアに保存されたMP3の閲覧機能は非常に進歩してる。
デフォルトでは「タイトル・アーティスト・再生時間」の3項目を表示する設定になっているが、ディレクトリバーの右にある「+」をタッチすると「場所・ファイル名・容量・日付・アルバム名・トラック数」を追加して表示することができる。表示項目数に限りはなく、やろうと思えば全項目を表示することも可能だ。このお陰でアーティスト名やアルバム名をタッチしてソートすることができるから、プレイリスト作りは格段に楽になった。一応、一度作成したプレイリストの情報は削除しない限り保持されているから、二度目以降は簡単に再生することができる。
個人的にポイントが高いのは、ディレクトリ表示のままノーマル・リピート・ランダムの各再生モードか使えることかな。これで、いちいちプレイリストを編集しなくても音楽再生が可能になった。キー設定も自由にカスタマイズできるけど、基本は、本体キーボード←→で曲送り・曲戻し、↑↓で音量の上げ下げじゃないかな。もちろん背面のシャトルボタンでも音量を操作できる。で、最も効率がいいのは、非公式ながらLinuxZaurusにも対応している「シャープ純正ヘッドホンリモコン」だね。再生系のキーアサインがすべて有効になってるところが素晴らしい。
残念ながら、画面のオンオフを操作できるのは液晶画面か本体の「×」からだけで、またプレイモードの切り替えもメニューかアイコンから行わないといけないけどね。あと、単純に差しただけでは音声は本体スピーカから出てしまうのは改善されていない。接続後、ホールドを解除して最初のワン操作だけしてやらないと、ヘッドホンが認識されない仕様はC700のまんまやね。
一方、動画はどうかというと・・・ごめんなさい。これが、ここ最近mpeg4レコーダのCE-VR1はめっきり稼働してなくて試せてないんです(^-^; kinoと併せて「快適車内動画通勤」を楽しみたいんで、早いとこ試さないといけないなぁ。
と、僕のC860で最も活躍してるのは、こういったアプリかな。もちろん、docファイルを閲覧〜修正したり、テキストエディタで編集したりもするけどね。PIMのデータは皆無に等しいんで、標準カレンダーとQualenderの使い勝手を解説できないのが残念だけど、標準の週間表示は視認しにくくて、ちょっと頂けないってのは起動してみて感じた。今のところ、ブラウザでタブを3つ表示、メールを閲覧しつつ、大きめのテキストを編集してる時に「メモリ不足です」って怒られたぐらいで、他は快適に動いてますね。
最後に、トップのつぶやきから転載となるインストール可能アプリは次の通り。
bunkoviewer,Catrain,iserect,keyhelper,keyring,libcrypto,
libgc6,libssl,netctl,nkf,opie-sh,opie-sh-filefind,
opie-sh-lanchertab,opie-sh-moreinfo,opie-sysinfo,perl,
personal-profile-for-zaurus,progressapplet,qazoo,libyahoo2,
qpdf-japanese,qpe-camera-ja,sst-singup,ntpdate,timeajust,
treeexplorer,weather,yedit,zdbat,zeditor
ただし、C700では【SD】にインストールできた、perl,ntpdate,qpdf-japanese については、C860ではSDで受け付けず【本体】に入れてます。逆に qpe-camera-ja は、本体に入らず【SD】へ入れました。あと、java-mabGraph は、起動できるんだけど、データの読み書きができません。mabさんによると、C700より後のLinuxZaurus搭載Javaが、S-JISコードに対応してないのが原因だそうです。
そうそう、ウチで一番肝心な専用ケースですけど、まだ大容量対応バージョンは購入してません。なので、可哀相だけどC860は裸で運用中。メタルスーツも計画されているようなので、そこらへんの動向を見守りつつ、購入次第、また衣装部屋にアップしますので、もうしばらくお待ち下さいm(_ _)m
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