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極私的映画戯言

 
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※ ★の数は、オススメ度です
PANIC ROOM(パニック・ルーム)                   ★★★
パニック・ルーム(チラシ)
 “パニック・ルーム”っていうのは、早い話が家の中に作った「シェルター」のような部屋のこと。鋼鉄のフレームとコンクリートの壁で固められた部屋で、扉はたったひとつ。この扉は内側からしか開けることが出来ない。しかも、部屋にいながらにして16台のビデオカメラと8台のモニターで、家中の様子を監視できて、専用の電話回線と生活に必要な物資まで整っている…ときてる。いったい何のためにこんな部屋が作られたのかは映画を観てもらうとして、物語はこの部屋を舞台に、ある一晩を描いてるだが・・・。
 
 う〜ん、微妙だったなぁ。話の構成とか、盛り上げどころとか全体的なバランスを見るといい映画なんだろうけど、何かこう、もっとグッとくるモノが欲しかったなぁ。すんごいCGだとか、アクションだとかそういうんじゃなくて、サスペンス・スリラーなら、もっとドキドキさせて欲しかった(^-^;
 
 メグ・アルトマン(ジョディ・フォスター)が、娘のサラ(クリステン・スチュワート)とともに、ニューヨーク・マンハッタンの高級住宅に引っ越してきて、その晩に強盗がやってくるところから本題に入るんだけど、要は「どうやってパニック・ルームに入る状況になるのか?」っていうのと、「部屋に入った後、どうやって出るのか?」ってのが、映画の最大の見所。あともうひとつ、「いったい誰が入るのか?」ってのも焦点として考えられるけど、うまい具合に展開させてあった。
 
 個性の強い強盗3人とメグ・サラのやりとりが話のメイン。この母と娘もワケアリな関係にあるようだが、いい意味でバラバラな3人組が犯人役を演じていた。しゃべりすぎで短絡的なジュニア(ジャレッド・レト)、本当の悪人ラウール(ドワイト・ヨーカム)、子煩悩で心優しいバーナム(フォレスト・ウィテカー)。ストーリー上の主要な登場人物はこの5人だけ。たったひとつの部屋をめぐって、5人だけでストーリーが続くのかって思ったけど、ずっと扉が閉まったままじゃ盛り上がりも何もあったもんじゃないから、ときどき“扉が開く演出”があるんだけど、そこに向けていろいろな仕掛けがあったり伏線が張ってあって、観ていて飽きさせないような工夫があちこちにあった。
 
 映像面もかなり凝っていた。家の中を動き回る人間を監視するのにベスとなカメラの配置とか、撮影を進める上で、俳優の動きを追いつつその全体を映すためにどの位置にカメラをもっていけばいいのかとか、最初から計算され尽くしているように感じた。テレビドラマで、刑務所の面会室のような壁を隔てた会話シーンでよくやる、“壁抜け”のカメラアクションやその応用編のアングルからの映像とか、何の変哲もない物をいかにも関係ありげに見せるテクニックもあったりして、画づくりには細心の注意をしてあった。
 が、しかし。監督の頭の中で映像が完成されすぎているせいか、その仕掛けの多さやクドさがちょっと目につきましたね。後半は、ややダレ気味。観ていて疲れました。それと事前の話では「ホラー」っぽい要素があるように聞いてたんで、怖さが伝わってこなかったんで残念でした。シーンシーンで、無意味に「力のはいる場面」はしょっちゅうでしたけどね(笑)
 
 あの『ファイト・クラブ』を撮った監督だから、どんなドンデン返しがあるのかと思いきや、そういう演出は今回は無し。何かこう消化不良気味に映画が終わってしまって、気持ちがしっくり収まってくれないんです。「この中途半端な感覚をどうしてくれんねん!」ってまま、エンドロールがきてしまって、とても残念でした。もうひとひねりあっても良かったのになぁ・・・と感じた映画でした。万人受けする典型的なサスペンスで、観て損はないけど1800円はちょっとなぁってトコでしょうかね。
 
 全く関係ない話ですけど、何だか狭い空間が舞台に加え、少ない登場人物ときたんで、ずいぶん前に観たヴィンチェンゾ・ナタリ監督の『CUBE』を思い出してしまった。密室に閉じ込められた男女6人の「心の葛藤」を描いた作品なんだが、どう表現していいのか、その形容詞に困る映画だ(^-^; 簡単に言うと「出口探しの難解SFスリラー」とでも言うべきか。まだご覧になっていない方は、レンタルででもぜひどうぞ。
 
 
監    督  デビッド・フィンチャー
脚    本  デビッド・コープ
  
出    演  ジョディ・フォスター     (メグ・アルトマン)
         フォレスト・ウィテカー   (バーナム)
         ドワイト・ヨーカム      (ラウール)
         ジャレッド・レト       (ジュニア)
         クリステン・スチュアート  (サラ・アルトマン)
         パトリック・ボーショー   (スティーブン・アルトマン) ・・・ほか
 
【公式サイト】
http://www.panicroom.jp/
 
<鑑賞データ>  2002年5月18日 梅田スカラ座(14:35の回)
 
 3度目の上映で、しかも30分前だというのに、すでに100人以上の人が列を成していた。その大半がカップル。いつも思うのだが、土曜や日曜の昼間っから2時間も映画を観て、時間がもったいなくないのだろうか? 2人で過ごすなら、映画なんかじゃなくてもっと他にあるだろうに・・・(→自虐ぎみ?(^-^;) 入りは8割以上。立ち見はないが、目立った空席も見当たらない。さすがは都心の大型劇場の公開初日。コレが地元だと、半数以下だろうな。しかし、未だに携帯が鳴るってのは考え物。有料で娯楽を売ってる公共施設には、早く「微弱な妨害電波の使用」を認めるべきだと思う今日この頃だ。

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Last updated: 2004/10/20