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極私的映画戯言

 
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Kiss of the Dragon(キス・オブ・ザ・ドラゴン)           ★★★★

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 いやぁ〜、アジアでは向かうところ敵なしというジェット・リー自らもプロデュースしてリュック・ベッソンに売り込んだというだけあって、役どころはどこか孤独で物悲しい雰囲気があったけど、とにかくメチャメチャカッコイイです(^-^; 映画を観ている途中から、彼のファンならずとも多分惹かれてしまうはずです(笑)
 
 
〜・〜・〜・〜・〜あらすじ(鑑賞前の方は読まない方がイイかも?)〜・〜・〜・〜・〜
 
 
 フランス警察当局の麻薬捜査に協力するため、北京から一人のエリート捜査官リュウ(ジェット・リー)がドゴール空港に降り立つ。目的は、フランス−中国間で麻薬密売を行っている中国人ギャングのソングを逮捕すること・・・しかし、もともと中国は世界各国に身分を偽ってスパイを送り込んでいる国。表立って、正式に活動することはあり得ない。そこで、彼らを影から支援するためフランスに潜伏している工作員に逢うため、いかがわしい女達が街角に立つ、チャイナタウンに向かった。
 
 リュウは、支援者と面会したあと麻薬取引現場となるホテルに向かい、厨房で犯罪者に対して非道な振る舞いを行っていた、本件の捜査責任者であるフランス警察・リチャード警部(チェッキー・カリョ)に出逢う。彼の支持で自分の拳銃を差し出したリュウだった。そこへ、麻薬取引の張本人ソングとその一行が現れる。2人の娼婦アジャとジェシカ(ブリジット・フォンダ)らとともに。取引が始まってから現行犯逮捕するはずの作戦が、とんだトラブルに巻き込まれ、何とリュウがリチャードに預けた拳銃で被疑者を射殺されてしまう。ようやく今回の任務が罠だと気付いたリュウは、ホテル内を逃げまどいフランス警察との格闘の末、一部始終が収められた証拠のDVC(デジタルビデオカセット)を手に入れ、夜のパリの街に消えた。
 
 唯一、信用できる母国高官との連絡口を掴んだリュウは、支援者が潜むチャイナタウンの海老チップス屋に戻る。そこで店主と身の上話をしながら、店の前をうろつく一人の娼婦に気を取られる。それはリチャードに麻薬漬けにされたジェシカの姿だった。自身、妻も子供もいない天涯孤独、仕事だけが生き甲斐と思っていたが、ジェシカとの出逢いで感情の何かが変わり始めるのだった。
 
 次の日、リュウが連絡のあった埠頭に向かうと中国大使館員のチェンが現れ、遊覧船の中で問題のテープを渡す。しかし、通話を盗聴され行動を見張られていたチェンは狙撃を受け銃弾に倒れる。その上、リチャードの部下に襲撃され傷を負い、証拠品であるテープまで奪われてしまう。
 
 リュウがチャイナタウンに戻りキズの手当をしていると、またしてもジェシカが現れ、不器用なリュウを見かねて腕の縫合を助けることに。ジェシカは孤独に闘うリュウに自分の姿を照らし合わせ、アメリカでフランス男に騙されてパリに来たこと、娘がいることを打ち明ける。
 
 やがてリュウは、あのソング殺害の犯行現場に、愛する娘を人質に取られたジェシカもいたことを知り、事件解決の為に協力を依頼。夜間に孤児院に忍び込み、ジェシカの娘イザベラを助け出そうとするが、なんとすでにリチャードの手がここにまで伸びていた。今度はジェシカが凶弾に倒れるハメに。
 意識を失ったジェシカを病院にかつぎ込み、無事を確かめたリュウは、ひとり最後の決戦の場、警察署へと向かった・・・彼女との約束を果たすために。
 
 
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 冒頭の30分観ただけで「あ〜、アクション映画観たなぁ」って気分にさせてくれること、間違いなしです。アタマでサラッと物語に入ったなぁと思ったら、怒濤のように序章のシーンが終わっちゃうってトコでしょうかね。それにしても、フランスが舞台で中国人が主人公なのにすべてが英語っていうのもいかがなもんでしょうねぇ。いくら世界を狙ってるからって、ちょいとヤリ過ぎなのでは?って気がしないでもない。フランス国内をレゲエミュージックとラスタカラーの内装で走ってるイエローキャブも絶対ないだろうし・・・(笑) ま、ハリウッドだから仕方ないか(^-^;
 
 ベッソン作品の流れを汲んでいるというだけあって、またしても主人公は“愛”を知らない孤独な戦士って感じです。そして闘いを通じて女性と知り合い、女性のために闘うことを誓う・・・ありがちといえばありがちなんですけど、それでも魅せられてしまう設定なんですよねぇ。なかには「ニキータ」('90)は好きだけど、「レオン」('94)はちょっと好みじゃないって人もいると聞きます。後者は、初期公開版と完全版が存在しますが、製作の話の度に結末がドンドン変わってしまったという裏話が有名です。主人公や周りの人が不幸すぎるのもツライ、かといって何もかもがハッピーエンドに・・・っていうのも似合わない、作り手としては散々迷ったあげくあの形に収まったんだと思いますが、観客との意見がうまく一致しなかったのが“最大の不幸”だったというべきでしょうか。この作品は、決してそんなことはないので安心して観ていただきたいです。
 
 もちろんアクションは筋金入り。一部の映画で「アジアのアクション・スター」というイメージが付いてしまったジェット・リー。最近では、「リーサル・ウェポン4」('98)で真っ白い(黄色っぽかったけ?)衣装を着て登場した、あの悪役の強靱なカンフーが記憶に新しいところ。今回も、実は拳銃だけで十分お話が済むところを、あえて生身の肉体と肉体がぶつかることでアクションにも磨きがかかってたと思います。リー自身、ワイヤー・アクションに頼らない動きでよりアクションの“リアルさ”を追求していたんじゃないでしょうか? また随所にジャッキー・チェンを彷彿させるような小道具を使ったトリッキーなシーンもあって、とても楽しめますよ。アメリカ海軍の兄ちゃんみたいな金髪二人は、けっこう笑わせてくれますし。
 
 「惜しいなぁ」と感じたのは、リュウの格闘アクションの合間合間に登場する「針技」です。いわゆる針灸師ってヤツなんでしょうけど、アクション中に針を出されてもエライ地味(笑) いろいろ小技は効いてると思うけど、派手なアクションの方に喰われちゃって、せっかく中国四千年の歴史っぽい所が出てるのにちょっともったいない感じです。昔、映画にもなったけど、日本の必殺仕事人の「かんざし」ぐらいのインパクトがあれば良かったんだけどねぇ。
 
 で、印象に残っているのはリュウが時折見せた笑顔! 全編を通じて、完璧なエリート捜査官を演じているんだけど、その割りにはちょっと甘くて中途半端?と感じた。そのせいもあってか、もともと「女性にはからっきし弱い性格」という設定から、ジェシカとのシーンでは困った表情をみせたり、少しはにかんでみせたりと、ところどころで感情が表に出てくるんです。(それがエンディングへの布石になっていくんでしょうけど・・・) 最後の決戦の舞台に赴く表情と、その後の表情はファンにはたまらんでしょうな(*^-^*)
 
 映像的には、特にどうこうという技術はなかったように思います。でも、アクションシーンはひとつひとつ丁寧にじっくり観られるように作ってあったし、観客を飽きさせないようにあの手この手で「笑いの小ツボ」を用意してくれてあります。作品としてはおよそ100分ちょっとだったのに、全体のボリューム感はかなりあったと思います。最近、昔に比べると、だらだらとやたら長い作品が増えてきましたけど、この作品に限っては短い時間にキッチリとおいしいところは詰め込んでありましたね。
 
 そうそう、ベッソン作品を意識してるなぁと感じたのは、カーアクションのカメラワークかな。シャッタースピードを変えてあったのか、ハイスピードレンズだったのかは分かりませんが、車体ローアングルの固定カメラと走行車両の車窓カメラとのテンポあるカットバック(映像の切り替え)は、一瞬誰もが「TAXI」を連想するんじゃないでしょうか? あと冒頭の空港のシーンにもプジョーが出てきたりしたしね。そういや地下鉄(=サブウェイ)もあったかな(笑)
(そうえいば、いつか石原慎太郎東京都知事とリュック・ベッソン監督が対談して、ベッソン自身が監督として「東京でTAXI3を撮りたい」と言ってましたけど、ホントに実現する日は来るんでしょうかねぇ?(^-^;)
 
 結局、最後の最後まで謎に包まれているタイトルの「Kiss of the Dragon」ですけど、これは本当のラストシーンで分かるって寸法です。でも、これだけは映画を観た人だけが知ることができるということにして内緒におきましょう(^-^; それぐらい「とっておき」なんですよ?・・・映画をまともに観られない、深読みするマニアックな人なら、多分途中で分かっちゃうかもしれないけどね(笑)
 
 
監    督  クリス・ナオン
製 作・脚 本  リュック・ベッソン
共 同 脚 本  ロバート・マーク・ケイメン
出    演  ジェット・リー/ブリジット・フォンダ/チェッキー・カリョほか
 
【公式サイト】http://www.besson-jp.com/kod/
 
 
<鑑賞データ>  2001年9月2日 ニューパレス2(15:30の回)
 
 日曜の午後ということもあって、客の入りはまあまあで、ニューパレスにしては(?)珍しく、空席は全体の3割強ほど。年齢層も学生さんあり、20代カップルあり、中高年層ありと様々。主婦層の二人連れってのはよく見かけるが、中にはサラリーマン風のオッサン二人連れもいたぞ(笑)

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Last updated: 2004/10/20