誰にでも出来る完全止水工法

    止水と導水工法の分かれ道  

                              
  止水とは読んで字の如くコンクリートの表面から出てくる漏水をその部分で止める事であり、導水工法とは
 出てくる漏水を止めずに、他に導いて逃がす事です。                                 

  以前は漏水は止めるものであり、漏水を逃がすのは邪道であると考える人が多くいたのですが、今日では
 コンクリートの性格が昔とは変わり、止水は極めて困難となりましたので、漏水は逃がせる場合は出来るだけ、
 逃がす方が良いと考える人も多くなりました。

 私たちは原則として、漏水は出来るだけ逃がし、逃がす事の出来ない場合のみ止水工事を行う事にしています。
 但し、それは施工の難易度、施工後の効果の持続性、経済効果等に優先するものではありません。

                             

 止水工事が必要な場合

 エレベーターピットや防火用水ピットなどは大概地下の基礎部分に
 セットされていますので、漏水を逃がす所がありません。  
 
               (拡大写真)
 
 防火用水ピットなどは、検査が済むまで漏水は止まれば良い
 と考える人も多くいます。

               (拡大写真)
  


 しかし、完全に永続的に漏水を止める技術が必要な場合も
 多々あります。 


    私たちが開発した誰にでも出来る

  完全止水工法

    1.旧来の工法


 右図は旧来からの止水工法で、現在もその様な工法を
 続けている人も少なくありません。

 しかし、この方法には相当の経験が必要で、ピポン玉
 程度の急結セメントを練り、0.数秒のタイミングを
 選んで押し込む必要があります。

 現在ではこの様な工法で、止水の出来る人は少なく
 なりましたが、この場合でも、水圧が高かったり、
 漏水の量が多ければ 失敗の確率が高くなります。

  この方法で、止水を続ければ、次第に地下水圧も
 上がり、漏水量も漏水箇所の数も増えて来ます。
 「まるで鬼ごっこ」とぼやく結果ともなります。

 しかも現代のコンクリートはこの工法で成功出来る程
 緻密ではありません。

  (地獄の止水現場)  (拡大写真1)  (拡大写真2)

 漏水する部分もクラックであったり、ジャンカであったり、
 ジャンカ部分を斫ると必ず、鉄筋が露出します。  

 その様に、現在のコンクリートを旧来の止水工法で
 成功出来る確率は非常に低下しています。


   2. 私たちの工法

   私たちの採用した工法は別に目新しい工法ではありません。
  従来から行われていた、水を逃がしながら止める工法に水道器具を使用します。



 これらは全て水道や、オイル関係で市販されている汎用器具です。
  (止水工事は突然発注される場合が多く、出来るだけ入手が
   簡単な市販品を使用すべきです)

  ブッシング 

  様々な形態とサイズがあり、これを適当に組み合わせて、次図の様に
   排水しながら埋め込めば、漏水量が多くても、水圧が高くても、
   比較的簡単に処理できます。  




  ホースニップル 

   真鍮、プラスチック製色々あります

  止水栓(通称メクラ)

 ネジを締めて水止めが出来ます  




 右図は、ブッシングとホースニップル組み合わせ
 漏水を排水しながら、止水作業をするもので、
 漏水量に応じてブッシングを選べるので、慣れる
 と誰にでも確実に施行出来ます。 
(日頃から止水工事を専門にしている人は別として
 急結セメントの特質も様々で、慣れた頃には
 工事は終わりと言う場合もありますが、この工法
 には直ぐに慣れます。) 

 急結セメントでブッシングを固定してから
 1〜3日の間に、ホースニップルを取り外し
 止水栓で栓をして下さい。
 
 良質の急結セメントを使用しても、必ず収縮が
 起きます。

 エポキシ樹脂の強度が出るのに、3〜4日は
 必要です。

 (普通、コンクリートはセメントと砂とバラス
 の混合比は1:3:5〜6ですが,急結セメントの場合
 収縮を小さくする為にに珪砂を混ぜて使用しますが、
 1:3以上の配合にはならないので、収縮を0にする
 事は出来ません。
  (急結セメントだけで、止水を完了する事は
  避けて下さい。)











 急結セメントは硬化後、乾燥が始まると、即小さな
 目に見えないクラックが入ります。
 収縮するセメントの特質でもありますが、特に急速に
 硬化する場合、収縮を避ける事は難しく、硬化が進む程
 収縮します。
 2〜3ヶ月後に、急結セメントは収縮が進み、時として
 バラバラになる場合もあります。
 これを避ける為に、石膏などを加える事も出来ますが、
 強度や、硬化速度が低下します。 
 
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  これは急結セメントで施行した導水工法の
 1ヶ月後の写真です。

 (拡大写真)

 一般に最も多く使用されているメーカーの材料を
 使用していますが、急結セメントだけでは完成検査
 までも持ちこたえません。

 (拡大写真)

 使用法にも不適切な面ががあります。
 折角の無収縮セメントでも膨張収縮を+−0には出来ません。
 従ってセメント類の接着力は極めて脆弱で必ず早期に破損します。

  ”止水工事は一時的なものか!

 止水工事にも様々な場面があり、実際にはコンクリートを打設するまで止水出来れば良い場合もあります。
 検査が済むまで持ちこたえれば良いと言われる場合もあります。
 
 しかし、実際には多くの場合、検査が終わった後でも止水効果は持続したいもの、すべきものです。
 完成後、関係者以外誰も通らない地下道とか、地下施設等、漏水の無い所は希です。
 下水道や廃液処理ピット等、使用が始まれば逆に汚水が流れ出ても解らない所もあります。

 検査する方もされる方も、止水は持続しないとの先入観があります。

 あまり厳格な事を言い過ぎると、工事が進まないと言う面もあります。

 しかし、それはいい加減で良いと言う事ではないはずです。

 実際に、水が漏れては困る所も沢山あります。





  これは階段室の漏水するクラックにウレタン樹脂を注入止水して
 1年後の写真です。

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 確かに、ウレタン樹脂をクラックやジャンカに注入すれば
 大概の漏水は瞬時に止める事が出来るので一般化しています。

  ウレタンの止水効果は、クラック内部の水分と反応して発泡膨張し、
 その発泡ガスの圧力で漏水を止めるものです。
 しかし、時間の経過と共に、ガスは抜けて圧力は低下します。
 ガス圧が下がれば、クラックの内部にはスポンジ状のウレタンが
 僅かに残るのみです。
 しかもウレタンと、コンクリートとの接着は良くありません。

 2〜3ヶ月後長くても半年後には、必ず周囲の微細なクラックから漏水が滲み出て来ます。
 写真は階段部分であり、止水効果を維持する為には、施工後エポキシ樹脂でカバーしたいものです。


 次の写真は同じくウレタン樹脂注入で止水して、セメント系の塗装をしたものですが、
 セメント系塗装剤には漏水を止める力はありません。

               (拡大写真)

 

 これもエレベーターピットの漏水補修でクラックにウレタン注入の後
 後日の漏水を防ぐ為に急結セメントを塗りつけたのですが、結果は
 無惨に終わっています。

    (拡大写真)  (拡大写真)

  折角の止水工事も、中途半端で終われば、結果は一時的で経費の無駄遣い、
 苦労も評価されず、ピットの中には水溜まりが出来ています。

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 止水工事には案外このような結果が多くあります。


    止水工事の継続的効果の努力 






  これは導水工事の後、エポキシ樹脂モルタルで完成し、
 セメント系で仕上げたものです。
 
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               (拡大写真)   (拡大写真)
 

 




 止水工事には急結セメントもウレタン樹脂注入剤もエポキシ樹脂も有効な材料です。
 各その特質を生かして使用する事で止水工事は完成します。

 エポキシ樹脂はコンクリートとの接着強度は抜群で、無収縮で硬化し、硬化後割れる事はありません。
 しかし、硬化は遅く、強度を発揮するには2〜3日を要します。
 


 止水効果を維持する為、私たちは、この事を前提に、急結セメントの上にエポキシ樹脂を塗布します。

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 更に、永続的に効果を維持する為には、ガラスマットでFRPライニングします。

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  私たちはエポキシ樹脂を使用する事が止水効果を、永続的に維持する為に最良の方法と考えています。


         (拡大写真)   (拡大写真)




   

  全ての工事はその効果の持続性、永続性を期待されています。

 無論、各その使用する材料にも耐用年数があり、コーキングで5年、防水で10年と言うのが現在の常識です。
 
 しかも、コーキングでも防水剤でも耐用性の良い材料や老化防止剤の改良が年々進められています。

 防水剤などは、上塗り剤の改良によりその耐久性の向上に各社努めています。


 然るに、止水工事においては、その意識が希薄で、その努力もあまり感じられません。


 それは施工業者は無論のこと、発注者側にも問題があります。

 現場では、兎に角現在の漏水を止めなければ次の仕事が進まない。と言う不安と現実があります。 
 先ず現在の漏水が止まれば一安心と言う側面があり、その効果がどれだけ持続するかを検討する余裕がありません。
 実際に施行する者も、目の前の漏水を確実に止める方が先決で、その効果が何時まで持続するかは二の次3の次に
 なります。

 実際の止水工事が成功するか否かすら常に不確実で、未だに確たる工法が確立されていないと言う現実もあります。
 
 しかし、止水工事は突発的に発生する場合が多いのですが、少なくとも着工前に、その効果が何年又は
 何ヶ月持続するか又は持続すべきかの話し合いはすべきです。

 日本人特有の思いやりと言うか、あまり自信の持てない相手に念を押す様な事は言いにくいものですが、それに返答出来ない
 時代ではありません。

 現在の止水工事用の資材は改善され、信頼に足る材料や工法が開発されています。

 施工業者も
 出来ないものは出来ない。出来るものは出来るとと明確に答えるべき時代です。



                                 オークケミカルエンジニアリング 


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                  大久保 晃