思わぬ所からの漏水 地下駐車場鉄骨柱防火保護モルタルからの漏水 私たちが直面する漏水事故にも二種類の性格がります 一つには、地下工事や屋根工事を行えば、避けられない必然的漏水問題。 今ひとつは、事前には誰も予測していない、気が付けば比較的 簡単に回避出来るはずの事故。鉄骨の建物の柱や梁は耐火被覆で保護されていますが 地下4Fの駐車場の柱は下部がモルタル状のコンクリートで 被服されています。 よくあるケースで建設当初は多少の漏水もあったのですが、 ウレタン注入の結果、それ程問題は無かったのですが、 開業1年で柱からの漏水が目立ち始めました。
(建築中写真) (拡大写真1年後) (拡大写真1年後)
この駐車場のこの柱の近辺は地上の建物が無く、 地下だけの構造で、地下に排水ピットが無いのですが、 その代わり、シンダーコンクリートの下に通水用の 通称卵パックが敷かれています。 ところが、柱周りの、保護モルタルはシンダー コンクリートを打設する前に施工されていますので、 下地基礎コンクリートからの漏水は直接、鉄骨を伝い、 卵パックの方に逃げずに、モルタルの裏側から滲み出して 来るのです。 しかも、このコンクリートはモルタルに近い、細かい砂利 を使用した流動性の良いコンクリートで、クラックは 細いのですが、ポーラスで、少量の水分でも水が表面に 滲み出て、目立ちます。
柱のクラックや柱底部の周囲を斫るのですが、水の滲みは 止まりません。 その内、水が無くなれば、表面の滲みも無くなると判断し、 クラックや柱底部に吸水テープや導水紐を埋め込んで、施工を 進めたのですが、柱の滲みは無くならないのです。 (拡大写真) (拡大写真) そればかりか、柱周辺の床のクラックから漏水が吹き出して 来たのです。
結局、私たちは再度斫り直し、殆ど内部の鉄柱が露出するまで 上部のモルタルがずり落ちるのではないかと思うほど、柱底部の 周囲を深く斫り、床面のクラックもカットして漏水処理して、 水みちを絶つ必要があったのです。 (拡大写真) (拡大写真)
結論として、漏水はモルタルと鉄柱の間から浸入しているので、 私たちが最初に施工したのは、モルタル表面の漏水の出口であり、 漏水の進入路ではない事が判明したのです。 それはコンクリートと粘りの強いモルタルとの性質の違いであり、 私たちは改めてその差を認識したのです。 (拡大写真)
この様な場合、シンダーコンクリートと保護モルタルの 打設順位が図3.の様に、逆であれば、この様な問題は 少ないのでは、と思われるのですが、それは私たち漏水 処理業者の言い分であり、ゼネコン側から見れば、 シンダーコンクリートは最終仕上げ部分であり、 打設順位が逆になれば全ての柱の周囲のシンダー コンクリートが、保護モルタル打設時に汚れてしまう。 事になり、受け入れられない事と思います。 とすれば、保護モルタル打設前に、鉄柱の根本に 止水板を貼り付ける事で大半解決出来る問題かも 知れません。 この様な、シンダーコンクリートの打設順位の問題は 屋上防水の場合にもあります。 問い合わせ先 恐れ入りますが、Eメールによる問い合わせは、最近迷惑メールが多発していますので、停止しました。 電話での問い合わせ又はご意見は オークケミカルエンジニアリング TEL 272-694-6837 にお願いします。 大久保 晃