ハーモニック・マイナー・スケール

harmonic minor scale

ハーモニック・
マイナー・スケール

インギーを筆頭に「ネオ・クラシカル・メタル」のギタリスが頻繁に使うことで有名な「ハーモニック・マイナー・スケール」を検証してみた。図で「ナチュラル・マイナー・スケール」と同じ「A」のキーで比較してみたので、よく観察して欲しい。ナチュラル・マイナー・スケールは、マイナー・ペンタトニック・スケールに「9」と「b6」を加えた「1・9・m3・4・5・b6・m7」の7音構成のスケールだが、その第7音の「m7」を半音上げて「M7」にした7音、つまり「1・9・m3・4・5・b6・M7」がハーモニック・マイナー・スケールの構成音である。違いは第7音だけ!ここをシッカリ押さえておけばいいんだ。

このスケールの特徴は「b6」と「M7」の間が「1音半」つまり「3フレット」空くことで、図のようにポジション・フォームの形が複雑になることだ。しかし、スケールの響きは覚え易い。ただ音の順番通りに1オクターブを「1→9→m3→4→5→b6→M7→1」と弾くだけで、クラシック調の雰囲気になる。また、それだけで1つのフレーズが完結したような感じになる。これは「M7→1」と終わることが「終息感」を産む、と言われているようだ。終息感とは「曲やフレーズが終わった!」と言う雰囲気のことだ。管理人は、このことを最初に知ってしまい、このスケールでアドリブしたら「1→9→m3→4→5→b6→M7→1」としか弾けなくなってしまった(笑)。

図の濃いグレーになっている範囲は「ボックスド・イン・スタイル」の考え方、つまり「ポジション移動をなるべくしないで、狭い長方形の範囲の中で6弦から1弦まで使って弾く」と考えて弾くと、こういう形になってしまうのだが、インギーなんかは1本の弦だけでフレーズを弾いてしまうくらいで、例えば4弦6フレット「M7」→4弦7フレット「1」と弾いたら「9」は3弦4フレットには行かず4弦9フレットへ行き、とその調子で1弦まで斜めに上がって行くポジション・フォームの方が弾き易いかもしれない。その方がより高音まで辿り着けることにもなる。どこでどう弾いたって良いわけだから、自分の弾き易いポジション・フォームを探してみて欲しい。どこでどう弾こうが、難しいのは「1本の弦で4つの音を弾かなきゃいけない場合」が出て来ると思う。そこで「小指が使えるかどうか?」が問われる。ゆっくり弾くならスライドを使えば良いが、インギー並みの速いフレーズを弾きたい人は、小指が上手く使えないと難しいね。

また、このスケールには、もう1つの側面が有る。「M7→1」と終わらないように適当にフレーズを弾いてみると、クラシックとかバロック調のメロディーとは全くかけはなれた雰囲気のフレーズになってしまうことだ。それは「アラビア風」「中近東風」と言うか摩訶不思議な感じと言うか、文章にするには難しいが、同じ音を使って弾くのに全く違った雰囲気になること、これもハーモニック・マイナー・スケールの特徴である。ブルース専門の人はマスターする必要は無いと思うが、こういうスケールが有る事を知っておいて損は無いと思うね。遊びで弾いてみるだけでも気分が変わって楽しいかも。