ナンテン(南天)

【英名】sacred bamboo/heavenly bamboo/nandina
【学名】Nandina domestica
南天の雑学
南天は難転(難を転ずる植物)として、縁起もの、厄除けのとして利用されてきました。
おもに観賞用や、切り花の材料として楽まれていますが、薬効もある植物です。
秋には紅葉し、赤い実をつけるのが赤南天。
白い実をつけるのが白南天と呼ばれています。
ウルミナンテンやフジナンテンなど種類も豊富です。
●白南天【学名】Nandina domestica var. leucocarpa(var.変種)
●実がつかないオタフクナンテン
【学名】Nandina domestica cv. Otafukunanten(園芸種)
同じように「ナンテン」と名前がつきますが、
セイヨウイワナンテン(ツツジ科)や、ヒイラギナンテン(メギ科)は、属名が異なりますので違う種類です。
ナンテン・購入した時の苗のタグには「紅白なんてん」となっておりました。
育て方
メギ科/ナンテン属/常緑低木
種まき時期 4〜6月
株分け時期 4〜7月
挿し木時期 4〜7月
開花時期 6〜7月頃
実のなる時期 10〜12月頃
別名:ナンテンショク(南天燭)/ナンテンチク(南天竹)
水やり・肥料
出来れば、半日陰での適度に湿り気のある状態で管理するのがいいと思います。
私は、市販のハーブの土を使って育てています。肥料は置き肥を与える程度です。
注意点
夏場の強い直射日光を避けて、乾燥に注意してあげます。
関西では、桜の咲く頃から新芽が出始めます。
利用・効能
生の葉は料理のあしらいとして、赤飯の飾りとして添えられますが、
葉には、解毒作用や殺菌作用があり、歯痛に効果があります。
生の葉を水切りネットなどに入れて入浴剤代わりにしたり、お茶にして飲んだり、
お茶として入れたものを咳止めのうがい薬にして利用します。
赤い実も、白南天も乾燥させた実には咳止めとして薬効がありますので、煎じてうがい薬として利用するのもいいと思います。
切り花にするときは、切った枝も捨てずに使えばボリューム感が出ます。
害虫と病気
今のところ特に病害虫の被害はありません。
●セイヨウイワナンテン(西洋岩南天)
【英名】doghobble
【学名】Leucothoe fontanesiana
ツツジ科/イワナンテン属/常緑低木
開花時期 4〜5月頃
別名:アメリカイワナンテン(亜米利加岩南天)
適度に湿った土で育てるといいと思います。
園芸品種では、葉の色が白、ピンク、グリーンと混ざっているのレインボー(Girard's Rainbow)などの種類があります。
ナンテン
●ヒイラギナンテン(柊南天)
【英名】Japanese mahonia/mahonia japonica
【学名】Mahonia japonica
メギ科/ヒイラギナンテン属/常緑低木
別名:トウナンテン(柊南天)
開花時期 3〜4月頃

ヒイラギナンテンの開花種名japonicaは、日本のの意味。
「南天」と名前がつきますが、ナンテンとは別属。
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